日本医真菌学会雑誌
Online ISSN : 2434-5237
Print ISSN : 2434-5229
60 巻, 3 号
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総説
  • 福田 知雄
    2019 年 60 巻 3 号 p. 67-71
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/31
    ジャーナル フリー
    皮膚真菌症の大多数を占める浅在性皮膚真菌症のうちその多くを白癬が占め,特に足白癬は日本人の5人に1人,爪白癬が10人に1人罹患していると推察されている.爪白癬は白癬のなかで最も難治性と考えられている病態で,その治療には昔から難渋してきた.爪白癬に保険適用のある抗真菌外用薬2剤が発売されるまでは内服薬が治療の中心で,古くは1962年発売のグリセオフルビンが,その後,イトラコナゾールとテルビナフィンの2剤が1990年代に発売され,長らく,この3剤で爪白癬治療を担ってきた.そして,原材料の輸入がなくなり2008年にグリセオフルビンの製造発売が中止されて以降は,イトラコナゾールとテルビナフィンが爪白癬治療の2本柱となった.その後しばらく爪白癬治療薬の発売はなかったが,近年,2014年に外用薬としてトリアゾール系のエフィナコナゾールが,2016年にイミダゾール系の(爪用)ルリコナゾール外用薬が,そして2018年にトリアゾール系のホスラブコナゾール内服薬が次々と発売されてきた.新しい内服薬の発売を機に,古きよき薬剤であるイトラコナゾールとテルビナフィンの特徴を改めて振り返ってみる.
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