日本医真菌学会雑誌
Online ISSN : 2434-5237
Print ISSN : 2434-5229
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原著
  • 河野 茂, 泉川 公一, 吉田 稔, 岡田 文人, 森 毅彦, 名島 悠峰, Hetty Waskin, 静谷 敏幸, 福原 高裕, 阿達 ...
    2020 年 61 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/02/29
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    電子付録
    背景:ポサコナゾール (PSCZ) は, 幅広い抗真菌スペクトルを有するアゾール系抗真菌薬であり, ムーコル目を含む糸状菌および酵母様真菌に対して, 優れた抗真菌作用を示す.
    目的・方法:深在性真菌症の日本人患者を対象にPSCZの安全性および有効性を検討するため, 無作為化, 実薬対照, 非盲検比較試験を実施した (MK-5592 Protocol 101, ClinicalTrials.gov Identifier: NCT02180165). アスペルギルス症の被験者は2:1の比でPSCZ (57例) またはボリコナゾール (VRCZ, 27例) に無作為に割り付け, ムーコル症の被験者はPSCZ (3例) に割り付け, 最長84日間投与した. 総合効果判定は投与42日目, 84日目または最終投与時に実施し, 有害事象は最終投与後14日目まで収集した.
    結果:総合効果の有効率は, 侵襲性アスペルギルス症 (投与42日目) でPSCZ 40.0% (2/5) およびVRCZ 100.0% (3/3), 慢性肺アスペルギルス症 (投与84日目) でPSCZ 58.3% (28/48) およびVRCZ 87.0% (20/23), ムーコル症 (最終投与時) でPSCZ 100.0% (3/3) であった. 頻度が高かった副作用は, PSCZで発熱 (22.8%), 低カリウム血症 (15.8%), 肝機能異常 (14.0%) および高血圧 (14.0%), VRCZで羞明 (29.6%), 視力障害 (14.8%) および肝機能異常 (14.8%) であった.
    結論:薬剤選択肢が限られる真菌感染症の治療において, PSCZはアスペルギルス症およびムーコル症の日本人患者で安全性および有効性を示したため, わが国でも有用性が期待される.
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