日本医真菌学会雑誌
Online ISSN : 2434-5237
Print ISSN : 2434-5229
最新号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
原著
  • 福山 國太郎, 阪野 恵, 高橋 玲子, 矢口 貴志
    2020 年 61 巻 3 号 p. 47-51
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/31
    ジャーナル フリー
    30歳男性.3ヵ月前からハリネズミを飼育していた.2ヵ月前から左環指と左腹部にそう痒を伴う紅斑が生じたため,近医受診しステロイド外用,抗ヒスタミン薬内服するも徐々に悪化し紹介受診した.左環指に境界明瞭な襟飾り様鱗屑をつける紅斑,左腹部に鶏卵大の毛孔一致性丘疹が混じる紅褐色斑がみられた.ともに直接鏡検で菌糸と分節分生子を確認した.左環指と左腹部の紅斑部位から採取した鱗屑,またハリネズミからヘアブラシ法を用いた培養検査でTrichophyton erinacei(有性型:Arthroderma benhamiae)が分離された.
  • 髙戸 毅, 北川 善政, 上川 善昭, 岸本 裕充, 中村 誠司, 古森 孝英, 近津 大地, 森 良之, 丹沢 秀樹, 片倉 朗, 金川 ...
    2020 年 61 巻 3 号 p. 53-61
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/31
    ジャーナル フリー
    SO-1105(販売名:オラビ®錠口腔用50 mg,以下本剤)は,1錠中にミコナゾールを50 mg含有する口腔粘膜付着錠であり,口腔咽頭カンジダ症の治療において1日1回投与で持続的に抗真菌作用を示すことが確認されている.今回,わが国において本剤の第III相臨床試験を実施したので,その結果を報告する.対象は,年齢20歳以上の口腔咽頭カンジダ症患者で,口腔咽頭カンジダ症の特徴とされる口腔病変を有し,直接鏡検にて真菌が確認された者を被験者とした.試験デザインは,ミコナゾールゲル剤を対照薬として,多施設共同,非盲検,ランダム化,実薬対照,並行群間比較,投与期間は14日間とした.有効性の主要評価項目は,Day15での治癒率,解析対象集団はPer Protocol Set(PPS)とした.結果,被験者の内訳は,PPSが120例(本剤群59例,ミコナゾールゲル剤群[ゲル剤群]61例)であった.性別は,本剤群では男性42.4%,女性57.6%,ゲル剤群では男性36.1%,女性63.9%であり,年齢の平均値は,本剤群66.3歳,ゲル剤群68.4歳であった.有効性は,Day15での治癒率が本剤群47.5%,ゲル剤群47.5%であり,両群間で同じであった.安全性は,副作用発現率が本剤群29.0%,ゲル剤群24.6%であり,両群間で同様であった.
    本剤の有効性はミコナゾールゲル剤くらべて同程度であるものの,剤形は付着錠で,1日1回投与であることから,服薬アドヒアランスの改善が可能で,高齢者などにも有用な薬剤といえる.よって本剤は,口腔咽頭カンジダ症の治療薬の1つとして臨床現場で広く供されるものと考えられる.
シリーズ用語解説
feedback
Top