コロナ放電の応用において放電の安定性は重要な問題であり,コロナ放電特性・安定性は,雰囲気の影響を受けることが知られている.本研究では,空気流が炭化水素(CH
3(CH
2)
n-2CH
3: n = 10, 11, 12)を含んだ場合のコロナ放電への影響を調べている.空気流に炭化水素が含まれると,正放電の場合も,負放電の場合も,放電が阻害され,一定電流流すのに必要な電圧が上昇することが観察された.放電の主な阻害要因として,負放電の場合はワイヤへの炭化水素から生成された堆積物のため,正放電の場合は炭化水素による紫外線の吸収のためと考察されている.
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