カラー複合機において高速化と省エネ化を両立するには,カラー定着システムでのウオームアップ時間の短縮と温度追従性の向上が課題となる.従来のカラー定着システムでは熱抵抗の大きな定着ローラがウオームアップ時間の短縮と温度追従性の向上を阻む原因であり,我々は定着ローラの表面に効率的に熱エネルギーを供給する外部ベルト加熱定着技術を開発することで,この課題を克服した.
具体的には,定着ローラの加熱手段として外部加熱ベルトを用いて加熱ニップ幅の拡大を図ることで,加熱能力を大幅に向上すると同時に,電力制御や温度制御の最適化を行った.
これにより,カラー定着システムの高速化(70枚/分),省エネ化(従来比44%減),短ウオームアップ化(従来比67%減)を達成した.
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