日本画像学会誌
Online ISSN : 1880-4675
Print ISSN : 1344-4425
57 巻 , 3 号
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論文
  • 多田 達也, 上原 利夫, 栄田 朗宏, 久保 貴史, 太田 英樹, 木村 正利, 鈴木 千秋, 小林 弘道, 沢山 昇, 星野 勝義, 星 ...
    2018 年 57 巻 3 号 p. 276-290
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2018/06/13
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    トナーの摩擦帯電能を帯電量測定装置によらない絶対値として評価するために,共通座標値が定義されたキャリア群の摩擦帯電列を定め,その摩擦帯電列上でトナーへの摩擦帯電付与量がゼロとなるキャリアの座標値 (ゼロ·ポイント·チャージ) をトナーの摩擦帯電能値とする考え方がある.但し,この評価法を用いるには,全ての測定装置と全てのトナーに対して共通に適用できる数値規定された摩擦帯電列が存在することが必要条件となる.今回,日本画像学会の標準キャリアを用いて,共通に適用できる数値規定された摩擦帯電列が定められるか,また,各トナーの帯電能を絶対値的に定められるかについて検討を行った.その結果,摩擦帯電列を数値規定するための基準トナーの選び方で標準キャリア群の座標間隔は変わるが,任意に定めた基準トナーを用いて標準キャリア群の摩擦帯電列座標系を数値規定した場合に帯電特性が線形で表せるトナー群に関しては,それらに共通に適用できる数値規定された摩擦帯電列が定められることがわかった.またその場合,トナー及び粉体の摩擦帯電能は,標準キャリア群の摩擦帯電列上のゼロ·ポイント·チャージ位置で絶対値的に規定できる可能性があること分かった.

  • 多田 達也, 上原 利夫, 栄田 朗宏, 久保 貴史, 太田 英樹, 木村 正利, 鈴木 千秋, 小林 弘道, 沢山 昇, 星野 勝義, 星 ...
    2018 年 57 巻 3 号 p. 291-301
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2018/06/13
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    トナーの摩擦帯電能を帯電量測定装置によらない絶対値的な値として評価する方法として,共通の座標付けがなされたキャリア群の摩擦帯電列を用い,その摩擦帯電列上でトナーの帯電量がゼロとなる位置 (ゼロ·ポイント·チャージ) を求め,その座標値で規定するという方法がある.但しこの方法の場合,トナーの帯電量にキャリアとの摩擦帯電以外の値が加減されると,ゼロ·ポイント·チャージ位置の値は正しい値ではなくなってしまう.そこで今回,日本画像学会の標準キャリアを用い,各装置のゼロ·ポイント·チャージ位置の確からしさを検証する方法について検討を行った.具体的には,摩擦帯電条件は異なるがゼロ·ポイント·チャージ位置が同じとなる帯電特性の線をいくつか測定し,それらの線のゼロ·ポイント·チャージ位置の収束度合いと各線の組み合わせから得られる交点の収束度合いを検証した.

    その結果,ゼロ·ポイント·チャージ位置が同等に見えても,交点の収束度合いで見ると確からしさには違いがあることが分かった.また今回の検証方法は,各装置個別に検証が可能で,且つ他装置との数値比較ができることから標準化できる検証方法であることも分かった.

  • 尾崎 敬二
    2018 年 57 巻 3 号 p. 302-307
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2018/06/13
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    商用デジタルカメラに可視光遮断の近赤外レンズフィルターを装着して近赤外画像を取得し,可視光画像と組み合わせて植生指標を推定作成する過程は,複雑かつコストがかかり容易ではない.身近なモバイル機器により簡便に取得できる可視光画像から植生指標 (植物の光合成活性度や植物葉の分布量) を算出し,植生域か非植生域かを判別できれば,環境状況のモニタリングに非常に有益である.

    しかし,可視光画像のみで得られる植生指標の緑赤植生指標では,小型無人航空機搭載のカメラ画像から作成した分布図において,影領域を植生領域と誤判別する問題が見出された.この誤判別の問題は,別の緑過剰指標による植生指標分布図において解消でき,植生/非植生の判別が可能となることを見出した.緑過剰指標では,光合成のために葉緑素が青バンドの光を強く吸収する効果を,定義式に加えていることが影響していると推測した.

学会創立60周年特集
日本画像学会関連技術の歩み
  • 多田 達也
    2018 年 57 巻 3 号 p. 310-319
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2018/06/13
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    現像剤技術に関するこの10年のトピックスを,電子写真技術の構築に対して現像剤に求められてきたものとその対応技術という観点で振り返ってみた.10年程前は画像の高画質化やカラー定着でのオイルレス化などの高機能化が技術課題であった.そのため,トナーには小粒径化やコア·シェル構造化が求められ,種々の重合トナーが立ち上がった時代であった.それに対しこの10年間はリーマン·ショックを契機に事務機市場が停滞したことから,経済性を訴求できる低温定着トナーや,デジタル印刷市場への展開を求め印刷物の高付加価値化のための特色トナーが開発されてきたのが特徴であった.

  • 藤井 雅彦
    2018 年 57 巻 3 号 p. 320-326
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2018/06/13
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    この10年のインクジェット技術進化と市場変化について解説する.この10年でインクジェット市場が大きく変化する中,市場変化を起こすきっかけとなる技術進化と,市場変化からの要求に応える技術進化がある.いずれにせよ,紙媒体を対象にしてきた市場から,非浸透メディアを含む多様なメディアへの変化,プリント物の価値変化,圧倒的な生産性の違いへの対応などが技術進化の背景になっている.

    技術進化形態も,基本構成要素の進化によってシステム全体の性能を向上させてきた機能集中型進化に続き,周辺技術に課題を分担させて大きな目標に挑む機能分担型進化が起きている.また,機能集中型進化においても,従来の画質,速度とは異なる価値軸 (要求軸) が求められており,技術の進化もこれらの要求に対応してきている.

  • 五十嵐 明, 寺尾 博年
    2018 年 57 巻 3 号 p. 327-333
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2018/06/13
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    サーマル記録は,サーマルヘッドと感熱記録材料からなる,極めてシンプルな構成である.1960年代に基本技術が発明され,今日まで改良が続けられてきた.その結果,市場も着実に拡大してきた.

    今日では,我々の周りにさまざまなサーマル記録システムが満ち溢れている.例えば,写真プリント,IDカード,医療写真,ラベル,レシートなど,その多くがサーマル記録に置き換わっている.これらの市場では,そのシステムが小型·軽量·高信頼·安価であることが必須である.サーマル記録は,この要求を全て満たすことができる.

    本稿では,サーマル記録技術の,ここ10年の技術進歩と,その進歩により生まれた新しい市場について紹介する.

    サーマル記録技術は,今後も,その特長を際立たせるための基礎研究と,市場ニーズを実現するための応用研究の強化を両輪として,ますます発展していくことが期待される.

  • 松木 眞
    2018 年 57 巻 3 号 p. 334-337
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2018/06/13
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    日本画像学会に関連する画像処理技術のここ10年の歩みについて概観した.技術的変化はあまり大きくないが,実用面では利用が進展していると感じる.今後,視覚や感性と言う面が重要となると共に,AI的な手法の適用も増えてくると思われる.

  • 堀田 吉彦, 橋本 圭介, 森川 尚, 前田 秀一, 都甲 康夫, 小林 範久, 吉田 学, 八代 徹, 面谷 信
    2018 年 57 巻 3 号 p. 338-350
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2018/06/13
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    本稿は10年前に発刊された日本画像学会創立50周年記念 「電子ペーパー」 (日本画像学会 編) の続編として執筆された.この10年間の電子ペーパー関連の動向を見ると,前半はいろいろな方式が提案され,その後,方式が集約されていったといえる.技術面では,電気泳動方式中心に顕著な進展がみられ,特にカラー化やフレキシブル化が進められた.応用面では,電子書籍端末や電子値札が広く使われるようになり,時計,服飾などのファッション分野など新たな分野への展開の試みも目立ってきている.

画像技術の将来展望と抱負
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