日本画像学会誌
Online ISSN : 1880-4675
Print ISSN : 1344-4425
ISSN-L : 1344-4425
59 巻 , 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
論文
速報
  • 鈴木 海里, 西平 守正, 今野 和彦
    2020 年 59 巻 2 号 p. 195-200
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル フリー

    ガラス板中の超音波Lamb波の可視化には光学的可視化が用いられるが,測定対象に垂直に平行光を入射させるため,2次元でしか撮影することができない.そのため,1つの次元は積分されて可視化されている可能性がある.光学的可視化の積分光学効果の存在を明らかにするために,有限要素法を用いて3次元のシミュレーションを行った.測定対象にはガイド波の一種であるLamb波を伝搬させた.シミュレーションの結果,応力分布は断面によって異なり,発生しているLamb波のモードも異なることがわかった.さらに全断面の応力分布を加算した結果,応力分布とモード分布は鋭敏色法と完全に一致したことから,光学的手法の可視化画像における光学積分効果の存在が明らかとなった.

Imaging Today
  • 柴田 博仁
    2020 年 59 巻 2 号 p. 202-203
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル 認証あり
  • 柴田 博仁
    2020 年 59 巻 2 号 p. 204-211
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル 認証あり

    本稿は読み書きでの紙と電子メディアの比較研究からわかったことを概観し,読み書きを支援するデジタル環境の構築に向けた示唆を示すものである.これまでの研究から,電子機器での読みが紙での読みに及ばない点は,「見やすさ」よりも「扱いやすさ」に起因するところが大きいことがわかってきた.また,キーボード入力は認知負荷が高く,電子的な描画ツールはデザイン問題の解決よりも描画結果の整形に走りがちであることが指摘されている.電子メディアのこうした問題点を克服するため,(1)見やすさよりも扱いやすさを追究すべきこと,(2)読み書き中の行為を認知負荷低くできるようにすること,(3)誤った思考モードを導かないようにすること,を設計示唆としてまとめる.

  • 天沢 逸里
    2020 年 59 巻 2 号 p. 212-218
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル 認証あり

    電子書籍リーダーは1台に数千もの書籍を所蔵でき,液晶ディスプレイよりも格段に消費電力が少ないことから,読書における環境負荷を削減するポテンシャルを持つ.本1冊あたりで比較すると,紙の本よりも電子書籍の方が環境面で優位であるという報告がある.しかし,電子書籍を読む多くの人が紙の本も同時に読んでおり,電子書籍を読むようになって読書量が増加する可能性もあることから,電子書籍リーダーが必ずしも環境にやさしいとは限らない.本解説では,読書の環境影響において電子書籍端末がもたらす波及効果に焦点をあて,端末の普及にともなう読書習慣の変化を議論する.既往研究,アンケート調査,社会実験の結果を交えて,電子書籍リーダーが環境負荷を減らす条件について述べる.

  • 小林 潤平
    2020 年 59 巻 2 号 p. 219-227
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル 認証あり

    本稿では,日本語文を読むときの速度や理解の向上を促す表示方式を紹介する.速く読むことを狙いとした表示方式では,文節の区切りを視認しやすいように文字を並べていく.この表示方式によって,読書中の視点移動がスムーズになり,読み心地や理解度を低下させることなく,自然と速く読めるようになることがわかった.よりよく理解することを狙いとした表示方式では,段落やセンテンスの区切りに配慮し,段落先頭から順にセンテンス単位で文字を退色させていく.この表示方式では,文章の要旨を把握しやすくなる効果が確認されており,退色によって段落先頭センテンスへの注意を促し,より正確な要旨把握をもたらした可能性が推察されている.

  • 丸谷 大樹
    2020 年 59 巻 2 号 p. 228-234
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル 認証あり

    コンピュータ上で使用できるデザイン支援ツールが普及しているが,デザインの初期段階においてはあまり利用されず,紙やペンを用いた試行錯誤が行われることが多い.認知的側面から従来の支援ツールを見ると,デザインの初期段階において創造活動を阻害してしまう問題があり,これが普及を妨げる要因となっている.本稿では従来のデザイン支援ツールが持つ認知的な問題に触れ,複数の静止画デザインの分野において,ペンベースのUIを使うことでこの問題を解決し創造活動を支援する研究を紹介する.また,近年普及しているアニメーションの分野におけるペンベースのデザイン支援ツールを紹介し,この分野においても認知的な支援の問題が存在する可能性について述べる.

  • 徐 興亜, 柴田 博仁
    2020 年 59 巻 2 号 p. 235-241
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル 認証あり

    音声,ペン,ジェスチャーなどの異なる入力を統合的に扱うマルチモーダルインタフェースは,自然で直感的なコンピュータ操作を可能にするために考案された.本稿ではこのUI技法を作図支援に適用した研究を紹介する.そして,マルチモーダルインタフェースを知的活動支援に適用する方法論を検討する.

  • 渋田 一夫, 柴田 博仁
    2020 年 59 巻 2 号 p. 242-248
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル 認証あり

    紙は情報を表示する「表示メディア」でもあるが,扱いやすさに優れた「操作メディア」としての側面も持つ.そこで,紙を情報表示のためではなく,操作のための入力デバイスとして利用する研究事例として,Paper WindowsとNavigation Bookという2つを紹介する.操作が直感的で文書の読みや思考を妨げないことから,このアプローチは考えたり話したりしながら操作するのに有効であると思われる.物理的な紙や書籍をインタフェースとして利用することは,過去の経験を利用できることから直感的にも理解しやすい.また,触覚を利用することにより,認知的な処理を妨げることなく操作できることが期待できる.

Imaging Highlight
  • 亀井 稔人, 畑中 伸一
    2020 年 59 巻 2 号 p. 249-254
    発行日: 2020/04/10
    公開日: 2020/04/10
    ジャーナル 認証あり

    リコーのインクジェットプリンタには,商品開発を始めた1970年代から現在に至るまでの歴史がある.その商品の特徴は,重要なモジュールであるヘッド,インク,画像処理をリコー内製のものでシステム展開できたことである.UVインクジェット技術についても同様に技術を培った結果,その積層機能を使って,油彩画を高速に再現する技術を確立させることができた.その中でも難しかった課題の一つが高速印刷で発生するバンディングであり,その対策技術を搭載し,バンディングを視認できない品質までに仕上げることができた.また,表面光沢を出すために,UV照射量を制御することで表面をグロス調にできるインクを開発した.その他の画像処理技術,評価解析技術も含め,他の分野でもこの技術を水平展開していきたい.

教育講座
feedback
Top