一成分非接触現像におけるトナーの挙動を,独自に開発した測定装置を用いて解析した.その結果,現像ギャップ中のトナー移動は空間電荷制限電流に基づく事を明らかにし,現像の平衡モデル (以下,現像モデルと称す) を構築した.具体的には,一成分非接触現像では二つのトナー移動量の平衡状態が存在し,現像量が決定される事を示した.一つは,電位的にゼロとなる平衡状態で現像量が決定される場合である.もう一つは,トナーの付着力の影響で電位的にゼロとならない平衡状態で現像量が決定される場合である.前者は高コントラスト領域で起こり,後者は低コントラスト領域で起こる事が確認できた.
本稿では,基礎実験の結果からモデルを作り,定式化し,メカニズム解析を定量的に行なったので紹介する.
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