シラン(SiH
4)-アルゴン(Ar)ガスのグロー放電分解において、SiH
4分解効率(η
SiH4)や活性種とSiH
4分子との二次的反応を制御しつつプラズマ中の活性種の密度を増加することによって、電子写真特性の低下を引き起こすこと無く、3~17 μm/hrの成膜速度(RD)でアモルファ・シリコン(a-Si)感光体を作制できた。シラン分解効率(η
SiH4)は質量分析で測定し、η
SiH4と高周波電力(
Rf)、ガス圧力(P)、
Rf電極とAl基体との距離(
l)、グロー放電空間(V)中のSiH
4-Arガスの平均滞留時間(τ
r)などの成膜パラメータとの関係式を実験的に導き出した。さらに、プラズマ中のSiH
4の解離反応で生成した活性種の拡散過程を考察し、成膜速度(R
D)をη
SiH4、SiH
4量(F
SiH4)、Ar流量(F
Ar)、
r/
l比(ここで
rは円筒状基体の半径)などの成膜パラメータから算出する半経験式を導き出した。そして、一例として、
Rf= 1.15 × F
SiH41.00,
Pl= 2.0Torr.cmの条件式下でη
SiH4=0.63となるようにプラズマ制御した場合、少なくとも3≦R
D≦17 μm/hrの範囲の成膜速度に適用できた。その半経験式とは、
R
D=0.51·η
SiH4F
SiH4√[(1+2
r/
l)/{F
Rr+(1+0.83ηSiH4)FSiH4}]である。
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