電子写真学会誌
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30 巻, 3 号
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  • — 高い樹脂相溶性を有する新規エレクトロン輸送剤の分子設計 —
    山口 康浩, 田中 総明, 横山 正明
    1991 年 30 巻 3 号 p. 266-273
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
    エレクトロン輸送材料用電子受容性化合物として,異種アルキル基により非対称に置換されたジフェノキノン(DQ)誘導体を新規に設計,開発した.非対称に置換基を導入することで電子受容体としては異例の高溶解性と高樹脂相溶性が得られた.代表的な非対称DQである3,5-dimethyl-3',5'-di-tert-butyl-4,4'-diphenoquinone(DMDB)の樹脂分散膜において,実用にあるホール輸送材料に匹敵する10-6 cm2/Vsを越える高移動度が確認できた.さらに,その輸送特性をScheinの解析法に則り同定し,ゼロ電界の極限においては非断熱的スモールポーラロン機構に基づくものであることを明らかにした.また,このDMDB系電荷輸送層にエレクトロンをフタロシアニン顔料から光注入することができ,正帯電型電子写真感光体として応用可能なことを示した.
  • — 両極性電荷輸送材料への展開 —
    山口 康浩, 藤山 高広, 田中 聡明, 横山 正明
    1991 年 30 巻 3 号 p. 274-281
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
    非対称ジフェノキノン誘導体(3,5-dimethyl-3',5'-di-tert-butyl-4,4'-diphenoquinone, DMDB)とフェニレンジアミン誘導体(N,N,N',N'-tetra(m-tolyl)-m-phenylenediamine, PDA)の共分散樹脂膜において両極性電荷輸送を確認した.両者の間には電子的相互作用がなく,それぞれエレクトロン,ホールのホッピングサイトとして独立に機能する.また,チタニルフタロシアニン(TiOPc)顔料からこの共分散膜に正負両電荷が光注入され得ることを見い出した.この両極性電荷輸送能ならびに注入能を活かして,正負どちらの帯電極性でも等価に作動する新規な機能分離単層感光体を構築した.
  • 松井 乃里恵, 岡 孝造, 稲葉 義弘
    1991 年 30 巻 3 号 p. 282-292
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
    電子写真に使われるトナーにはその帯電性をコントロールする目的で帯電制御剤(Charge Control Agent;CCA)と呼ばれる物質を添加する.このCCAの帯電機構の解析をCCAトナーの帯電性の測定とCCAの分子構造からのコンピューター・シミュレーションから行った.
     このコンピューター・シミュレーションの前提として,CCAの帯電に水分子が関与する新しいモデル Water Dissociation Modelを提唱した.その計算結果と実測したCCAトナーの帯電量及び帯電極性の関係を明らかにして,このモデルの妥当性を検討した.
     その結果,
     1)化学構造を系統的に変えたCCAの帯電性とWater Dissociation Modelに基づくシミュレーション結果は非常に良く一致し,このモデルの妥当性を示した.
     2)CCAの帯電性を説明するには水分子の存在が重要であることを示した.
  • 細矢 雅弘, 斎藤 三長, 石田 晴彦, 大高 善光, 遠藤 光治, 上原 勤
    1991 年 30 巻 3 号 p. 293-301
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
    反転現像法を用いた電子写真プリンタにおいては,現像工程で現像とクリーニングを同時に実行することができる.すなわち,感光体の露光部にトナーを付着させると同時に、未露光部に付着している転写残りトナーを電界の作用によって現像ローラ表面に吸引し現像装置内に回収する.反転現像プロセスでは,感光体の帯電工程において転写残りトナーが現像トナーと同じ帯電極性に揃えられるため,この様な現像同時クリーニングが可能になる.この考えに基づいて,小型で廃トナーの生じないクリーナレスレーザプリンタが実用化されている.より簡素なプロセスの実現を目指し,弾性導電ローラを用いた接触型一成分非磁性現像方式の適用を検討した.この現像方式では,導電性ローラが非磁性トナーの薄層を介して感光体表面に接触するため強い現像クリーニング電界を形成することができ,転写残りトナーによるメモリ発生を効果的に抑制できることが予想される.本報告では,帯電・露光工程と現像工程における転写残りトナーの作用を考慮して現像同時クリーニングをモデル化し,一成分非磁性現像方式を用いたクリーナレスプリンタのメカニズムとその特性を明らかにした.また,理論解析と実験の両面からこの現像方式の優れたクリーニング機能が示された.
  • 中村 俊治, 木須 浩樹, 荒矢 順治, 奥田 幸一
    1991 年 30 巻 3 号 p. 302-305
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
    A contact charging method has the advantages compared to a corona charging method. Applied voltage is lower and ozone generation is negligible. However, it did not work well because of an uneven charge distribution and the change of charging-characteristic in environmental conditions.
    These problems were solved by a newly developed roller charging method. In this method, a conductive elastic roller covered with a thin resistive layer is applied with an improved AC and DC voltage.
    The LBP-LX uses this roller charging system in the image forming process.
  • 田畠 泰幸
    1991 年 30 巻 3 号 p. 307-311
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
  • 中村 俊治
    1991 年 30 巻 3 号 p. 312-317
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
  • 上村 太介, 伊東 郁男
    1991 年 30 巻 3 号 p. 318-322
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
  • 鉄谷 信二, 星野 坦之
    1991 年 30 巻 3 号 p. 323-326
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル フリー
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