国際生命情報科学会誌
Online ISSN : 2424-0761
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18 巻, 1 号
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表紙
編集委員会・著作権
目次
ISLIS
巻頭言
プロファイル
原著論文
  • ZHANG Wenbin, YU Weilin
    原稿種別: Article
    2000 年 18 巻 1 号 p. 13-21
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    In the present work it was found that amplitude recovery ratios of long latency auditory evoked potentials to paired clicks with 1, 2 or 3 sec intervals within pairs could rise during qigong meditation, indicating that there were some facilitative effects on the cortex. Based on these results and those of the authors' previous studies, it is suggested that qigong meditation may be associated with both inhibitory and facilitative effects on the cerebral cortex. But it is uncertain whether this is anomalous and specific for qigong meditation or merely an ordinary physiological phenomenon. Further study to clarify this point is necessary.
  • 青木 孝志, 青木 和香子
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 22-37
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    筆者は新型の波動場発生装置と呼ぶ装置を開発した。これは、物質はその周辺にその物質固有の波動場を形成していて、その波動場に光線をあてることにより、光線の進行方向へ物質固有の波動場を誘導可能であるという筆者の仮説に基づいている。体調を改善し、痛みを和らげ、そして治療効果を有する波動場を形成するような漢方薬等の物質を光線の進路の周辺に配置すれば、治療効果のある波動場を特定方向に指向性をもつ波動場として導き出すことが可能となると考えている。この波動場(MEILと称す)が人体の電気的インピーダンスに及ぼす影響を調査した。MEILによる照射の前後で経絡の自律神経の興奮に関係する皮膚の電気伝導をノイロメータにより測定したところ、MEILの照射による皮膚の電気伝導は、プラセボMEILの照射の場合に較べて1%の有意水準で有意な変化を示すことが判明した。MEILは経絡の自律神経の異常な興奮レベルの調整を行うことが可能である。
Proceeding
  • 小久保 秀之, 山本 幹男
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 38-47
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    ISLISと日本催眠学会との共同企画として、催眠と気功の生理データの比較が試みられた。本報は、気功の1種(真気運行法)と催眠状態下のイメージ想起実験について、皮膚電気活動(EDA)と指先容積脈波(PPG)の測定結果を報告する。気功の被験者は「気」を仮想し、気が体内を巡るとイメージした。催眠被験者は、中等度催眠(知覚催眠)まで誘導された後、プラスチック粘土に密封した標的が手渡され、標的に書かれている文字をイメージ想起した。気功被験者のEDA[μS]とPPG拍動数[bpm]は気功開始後から低下し、終了2分前に終端効果と思われる上昇を示した。また、PPG拍動数とEDAとの間には、気功・催眠ともに正の相関が見られ、気功ではγ=0.83(p<0.001)、催眠ではγ=0.62(p<0.001)であった。さらに、中等度催眠への誘導中に負の相関が見られ、γ=-0.47(p<0.05)であった。
Opinion
第9回生命情報科学シンポジウム
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 18 巻 1 号 p. 54-
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: Appendix
    2000 年 18 巻 1 号 p. 55-57
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 18 巻 1 号 p. 58-60
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
  • 山本 幹男, 平澤 雅彦, 小久保 秀之, 田中 昌孝, 河野 貴美子, デミトリ パルホモチュク, 張 トウ, 福田 信男, 平田 剛, ...
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 61-97
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    著者等により、1995年9月より、科学技術庁予算による5ヶ年計画プロジェクト「多様同時計測による生体機能解析法の研究」(研究代表者 山本幹男)が行われ、2000年3月末で、期間満了する。本研究は主として科学技術庁放射線医学総合研究所放射線科学研究部第3研究室にて行われた。また、一部は、日本医科大学、東京電機大学、NECにおいても行われた。本プロジェクトは、様々な精神的状況下での人体について、その生理的計測に体外での物理的計測を加え、多様に同時計測し、生体機能の総合的な計測解析方法を確立し、肉体と精神の結び付きをも含めた人体機能のシステム的解明の基盤を築くことを目的としている。実験された様々な精神的状況下としては、気功、瞑想、催眠、通常感覚外認識・情報伝達、その他の超心理、変性意識、子供の速読、などを含んでいる。本報告では、本プロジェクトの目的、現状の計測システム、5年間の研究および周辺の活動、ならびに、その成果を本誌掲載論文や研究報告の要旨などを集めて、報告する。なお、研究内容のまとめを含む本格的な報告書を追って発行する予定である。また、本グループの研究は引き続き発展的に形を変えて継続する準備をしている。
  • 田中 昌孝, 小久保 秀之, 平澤 雅彦, 古角 智子, 谷口 順子, 山本 幹男, 河野 貴美子
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 98-108
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    練功過程における生理変化の研究をするため、気功教室初心者の生理測定実験を定期的に行った。今回、教室入会後約11ヶ月にあたる一被験者の各種実験項目の心電、呼吸、指尖容積脈波についてデータ分析をした。実験は被験者に足揉み、馬歩站とう功、創美功(動功の1種)を開眼と閉眼を各々、さらに、暗算閉眼、心理テスト、アンケートを行わせた。分析の結果、開眼と閉眼では次にような差異を示した。1)足揉みと馬歩站とう功の交感神経活動指標はともに閉眼のほうが開眼より低くなった、2)足揉みと馬歩站とう功の長い呼吸周期の出現数はともに閉眼のほうが開眼より多くなった、3)足揉みと創美功の呼吸振幅はともに閉眼のほうが開眼より小さくなった。また、アンケートからは閉眼はリラックスする要素の1つと考えられた。
  • デミトリ パルホモチュク, 平澤 雅彦, 山本 幹男
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 109-120
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    本報告では、生物からの可視光域の極微弱強度の光子放射(生物フォトン)計測手法と、いくつかの解析結果について報告する。計測においては、真空断熱とペルチェ冷却により冷やされた光電子増倍管(-20℃)が、検出器として用いられた。計測装置の特徴は、低暗電流の小面積光電面と光ファイバケーブル(直径1cm)が使用されていることである。この光ファイバの使用により、計測時の操作性が向上し、かつ、小さい領域を計測することが可能となっている。最後に、生物フォトンのコヒーレント性への気の影響可能性に関する予備実験結果を報告する。
  • 河野 貴美子, 山本 幹男, 平澤 雅彦, 小久保 秀之, 古角 智子, 谷口 順子, 田中 昌孝
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 121-126
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    イメージ訓練や速読訓練を積んだ子供たち(7才児6名)を対象に課題集中時の脳波を計測した。後頭部のα波は目隠しして絵本の内容を読み取うとしているとき大きくなる傾向にあった。このとき、前頭部のα波も増大し、後頭に対する前頭α波の平均振幅比(Fp_2/O_2)が安静時より大きくなり、集中度の増大が窺われた。α波の周波数はイメージを浮かべる課題で速くなる傾向があった。また、後頭α波の左右比(O_2/O_1)はイメージ課題、絵本読み取り課題共に前半多少小さく、右半球におけるイメージ想起が考えられたが、後半では言語的な報告の影響もあり、比は大きめになった。β波は、日本語の速読では多少左寄り、英語では右寄りの傾向がみられた。全般的にα波で推察される集中度の増大は明確ではなかったが、集中時に出現するとされるFmθは2、3の被験者で顕著であった。
  • 小久保 秀之, 山本 幹男, 平澤 雅彦, 河野 貴美子, 古角 智子, 谷口 順子, 福田 信男
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 127-133
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    筆者らは、気功熟達者2名を通常の情報伝達を遮断した部屋に個別に隔離し、一方(送信者)から他方(受信者)へ対人遠隔作用が及ぼされたときの受信者に生じる生理変化を測定した。被験者には、筆者らの過去の実験で、送信者と受信者の身体動作時刻の一致性が見出されたペアを用いた。送信者は電磁シールド室内の受信者に向かって、1試行80秒間に1回、無作為・二重盲検条件で送信動作(発気動作)を行い、受信者の皮膚コンダクタンス変化を、直流0.5V定電圧通電法、サンプリングレート200Hzで測定した。計35試行の実験の結果、送信時間帯の受信者の皮膚コンダクタンスの揺らぎが、送信前後に比べて小さくなることが見出された。
  • 張 トウ, 平澤 雅彦, 山本 幹男, 河野 貴美子
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 134-157
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    気功や瞑想などの心身鍛錬法における特定の対象への注意持続という共通的特徴に注目し、覚醒・睡眠の調節機構に関する最近の知見をふまえ、EEGやPETなどの手法による関連研究を概観する。長時間の注意持続によって、α、θ活動の増大(EEGの徐波化)、右前頭葉-頭頂葉注意ネットワーク及び視床、無名質(前脳基底部の一部)血流の減少など覚醒水準の低下につながる現象が観察されたこと、さらに気功時とREM睡眠時における大脳辺縁系の活性化という共通点から、以下の類REM反応仮説を提案した。即ち、長時間の注意持続の場合、青斑核を主役としたノルアドレナリン作動系支配の古典経路の活動が低下するため、前頭前野の活動も次第に低下する。同時に前脳制御系の睡眠系(特に無名質)の何らかの変化によって、前脳制御系相互抑制ループを通して、視床下部後部からの下行性出力が脱抑制され、後群コリン作動系(ch5、ch6)のうちREM睡眠活動型、さらに脳幹下部のREM睡眠調節機構が強く影響され、REM睡眠時と類似した反応が起こると推測される。
  • 樋口 雄三, 小谷 泰則, 樋口 博信, 千 永昌, 百瀬 真一郎
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 158-161
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    健康な6名の気功練功者を用い、多くの静功のなかで干式周天運気功を40分間行い、その前後における静脈血中のコルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、β-エンドルフィンなどの変動を測定した。静功直後及び40分後において血漿アドレナリンが有意に減少した。その他の項目は有意な変化を示さなかった。このことから交感神経活動水準が低下していることが考えられ、内分泌に何らかの影響を与えている可能性が示唆された。
  • 伊丹 仁朗
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 162-171
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    私は日々病院でガン・難病の人々の治療にあたっている内科系の医師である。約20年前からガンの心身医学的治療法を開発し「生きがい療法」と呼んでいる。この療法は心理学的には、日本で開発された森田療法を、生物学的には精神腫瘍学を学問的ベースとしている。方法は5つの心理的社会的な生活指針を、通信教育や個人学習、集合学習で学ぶ、心理教育的な方式をとっている。内容はユーモアトレーニング、イメージトレーニング、絵画療法、クイズ、日記助言、共同体験学習などユニークな方法で組み合わせて構成されている。私の実験によるとユーモアを理解し笑うことやイメージトレーニングを実行することは、ガンに対する抵抗力を高めることが判明した。また、欧米の研究によると、ガン患者に心理学的治療を行うことは再発率、死亡率を大幅に低下させることが明らかとなっている。
  • 丹羽 靭負
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 172-201
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    1970年代より環境汚染がピークに達し, 窒素酸化物及びオゾン層の破壊により増量した紫外線の産生する活性酸素が, アトピー性皮膚炎患者の激増・重症化をもたらし, 更に癌, 重症膠原病患者の増加, 重症化を招いている。これに対する治療法として西洋医学では細胞障害性が強くて, 癌よりも人間を先に苦しめて殺傷してしまうchemotherapy, radiation therapyに, 病気の完治につながらず, 従って長期使用を余儀なくされ, 致命的な副作用の出現するステロイド療法などしかこれらの難病に対する治療法がない。一方, 副作用のない天然の生薬にはそれほどの治療効果が期待出来ないのが現状である。演者は副作用のない天然の植物種子を, 遠赤外線焙煎・麹発酵及び油剤化することによって, 天然の生薬中に含有される抗酸化物質や, 制癌物質をactiveなfreeの活性型にする加工方法を会得し, 副作用がなく効果の優れた10数種類の天然の生薬の開発に成功し, 重症アトピー性皮膚炎, 進行・末期癌, 重症膠原病患者の治療に使用している。結果は, 進行・末期癌患者及びSLE, 皮膚筋炎などの重症膠原病患者, また, 年間1万人を越す重症アトピー性皮膚炎患者に対し, chemotherapy, radiation更にはステロイド療法に勝るとも劣らぬ治療成果をあげている。演者は, 今回その生薬開発方法並びに生薬の治療効果について発表する。
  • 栗田 昌裕
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 202-215
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    われわれは先の一連の研究で高次の精神活動における共鳴現象を具体的なメッセージに注目して定量的に解析する手法を確立した。その手法では数字や文字のようなデジタル情報が任意の人数の集団でどのような共鳴をどの程度引き起こすかが解析できる。方法の概略は、参加者を着席させて、定められた指示に従って任意に思い浮かぶ情報をカードに記入させ、隣接する者同士での一致の度合い(すなわち、共鳴の度合い)をスコアとして与えて、確率論的な道具で評価するものである。この試行をシンクロXと呼ぶ。今回は、56人の参加者によって共鳴を意図して繰り返された試行(ポジティブ試行)のデータを解析した。この試行について10週間に渡る繰り返しで学習効果が見られないことがわれわれの過去の研究で分かっている。今回はより短期間の繰り返しでスコアがどう変化するかを調べた。2日間に、2時間づつの間をおいて、各セッションに3回づつ、合計6セッションの試行を行った(合計18回)。その結果、セッションの進行につれてスコアが上昇する傾向は見られず、学習効果は認められなかった。また各セッションの初回の方が3回目よりも平均スコアが高い(共鳴度が高い)ことが示された。このことから6分以内に繰り返した場合には共鳴度は低下することと2日間の繰り返しで学習効果が見られないことが示された。以上から共鳴現象では意識的な過程の役割が小さいことが示唆された。
  • 栗田 昌裕
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 216-231
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    われわれは先の一連の研究で高次の精神活動における共鳴現象を具体的なメッセージに注目して定量的に解析する手法を確立した。その手法では数字や文字のようなデジタル情報が任意の人数の集団でどのような共鳴をどの程度引き起こすかが解析できる。方法の概略は、参加者を着席させて、定められた指示に従って任意に思い浮かぶ情報をカードに記入させ、隣接する者同士での一致の度合い(すなわち、共鳴の度合い)をスコアとして与えて、確率論的な道具で評価するものである。この試行をシンクロXと呼ぶ。ここでは、56人の参加者によって共鳴を意図して繰り返された試行(ポジティブ試行)のデータを解析し、座席の空間位置がスコアに影響を与えるかどうかを調べた。具体的には、配置の辺縁を形成する「辺縁群」と、配置の内部領域を形成する「内部群」でスコアに差が生ずるかどうかを検討した。2日間に2時間づつ間をおいて3回づつの試行を行いこれを1セッションとして合計6セッションの共鳴試行を行った(計18回)。内部群はさらに辺縁群に接する境界群と、残りの中心群に分けた。辺縁群のスコアはルールに従って補正される。解析の結果、境界群は中心群より平均スコアが有意に高く、辺縁群と内部群には平均スコアに差がないことが示された。以上からスコア補正の妥当さが分かり、補正を受けない内部群で境界群と中心群のスコアに差があることから、座席位置がスコアに影響を与える可能性が示唆された。
  • 大島 章嘉
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 232-241
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    脳波α波の活用により、ビジネスの分野でも成果が上がることが定性的には語られている。本研究ではこれを定量的に証明することを目的として(1)朝のα波がよく出現するとその日に成果があがるのか?(2)その日の成果が上がると夜α波がよく出現するのか?を7ヶ月間のデータ観測により追跡し、(2)に一定の傾向が認められた。この他にα波とビジネスの成果についての年間、月間、週間変動、天候別、気温別、湿度別出現量の解析を行った。α波に関しては天候、気温、湿度による変化は小さく、ビジネスの成果では年間トレンドや気温、湿度変化が大きいことが明らかとなった。
  • 北出 利勝, 黒川 勝治
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 242-245
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    Bi-Digital O-Ring Test(BDORT)の手法を用いて、中国医学における経路の一つである「手陽明大腸経」の走行と経穴について臨床的に検討した。皮膚上に描画して、鍼灸医学の経絡図と結果を比較したところ、まったく同一ではないが、ほぼ相似的であった。
  • 辰巳 恵子, 足達 義則, 横田 芳武, 足利 学, 田中 静子, 堺 俊明
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 246-253
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    タッチングによって安心感を得たり、疼痛が緩和されたりするということが知られている。本研究では、痴呆症状の見られる高齢患者に対し、タッチングがどのような効果を及ぼすかについて検討するために、若者、高齢者、痴呆患者に対してタッチングを行いノイロメトリー、血圧および脈拍、サーモグラフィー、問診による調査を実施した。その結果、タッチングの前後で差が見られること、および1日、2日経過した後でノイロメトリー値に顕著な変化が現れることを見出した。
  • 木戸 眞美
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 254-268
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    赤、黄、緑、青、紫、ピンクの色彩について単一矩形パルス法で皮膚インピーダンスを測定し、自律神経関連のAPと固有電気伝導度と血流に関するBPに色彩効果が現れる事を見い出した。APは赤と緑で低く、青で高かった。青はBPが高く、交感神経緊張で血流の大きいリラックス状態になったと思われる。これは生理的な効果の他にも鮮やかな青のイメージが心理的に影響していると考えられる。被験者の色実験の印象と実験結果はよい対応を見せた。また、癒しの色といわれる紫ではBPが低くて落ち着く人が多かった。
  • 上田 至宏, 樫葉 均, 石井 昌明, 柳田 利雄, 喜多村 祐里, 佐伯 吉捷
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 269-275
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    オルゴールの音色には可聴域以外の高周波が含まれ、かつオルゴール特有のリズムとも相俟って心が安まると指摘する人があり、この効果を癒しとして利用しようとする音楽療法の一種にオルゴール療法がある。そこでオルゴール音の脳波、光トポグラム等への影響を検討した。一般に健常人の安静閉眼時の脳波は後頭部を中心にα波成分が優位になるが、リラクゼーションが得られると、α波パワーの増大と徐波化がみられる。しかし、今回のオルゴール音を使用したリラクゼーション時の結果では、αパワーの増大と徐波化もみられたが、他の周波数帯域(特にβ帯域)のパワーも増大した。今回、脳梗塞後に末梢の感覚障害等を有する患者に、オルゴール療法を行っている時の脳波を測定する機会があり、その患者では特にβ帯域のパワーの増大傾向が顕著に表れた。オルゴール音は、皮膚の活動を賦活する働きがあるだけではなく、高周波による影響が骨伝導を通して深部の脳波活動にも影響をあたえているようであった。
  • 境田 英昭, 小久保 秀之, 山本 幹男, 平澤 雅彦, 河野 貴美子, 町 好雄
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 276-282
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    気功は、中国の心身鍛練方法の一種と言われている。その気功練習者の身体からある周期に変調された放射赤外線が検出されたという報告がある。さらに、その周期は呼吸周期と一致するという報告もある。著者らは、放射赤外線を検出する装置を自作し実験を行った。この放射赤外線検出装置においても放射赤外線に呼吸周期と一致する周期が測定された。また、放射赤外線は皮膚表面温度と深く関係しているので、皮膚に直接温度センサを付けた実験も行われた。このセンサにおいても呼吸周期と一致する周期が測定された。また、他の分野で、皮膚表面温度から呼吸数を推定する研究報告がある。本研究によって、気功時における放射赤外線の変調は、呼吸の変化が皮膚表面温度の変化として表れたことに起因すると示唆された。
  • 劉 超, 町 好雄, 角 俊範
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 283-287
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    数千年の歴史を持つ中国の気功は、病気予防や治療に効果があるとして近年世界中に広まっているが、そのメカニズムは未解明部分が多い。本研究は気功の三つの要素(調身、調息、調心)の内、調息に焦点を当てるものである。呼吸(吸気と呼気)の時間を意識的に制御すると、安静状態に較べて酸素濃度(SpO2)、二酸化炭素(CO2)、脈波の伝搬時間(遅延時間)等に顕著な生理変化が認められた。気功は煤功者の体の状態に相応しい練習をすべきとあり、気功訓練中の呼吸法(調息)の意義を踏まえて適切な功法の選択や練習方法を模索した。
  • 劉 超, 町 好雄
    原稿種別: 本文
    2000 年 18 巻 1 号 p. 288-295
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    六字訣の生理的な効果についてはすでに先に報告しているが、まだ十分ではない。この論文では、発声による効果が自律神経系に働きかけ、そのバランスが取れるような方向に働くことを示した。また、声の発声により自律神経系への影響は瞳孔のサイズの測定からも確かめられた。さらに、六字訣を行っている場合の代謝の測定のため、鼻呼吸の中の炭酸ガスの分析を行った。その結果、安静時には炭酸ガスは鼻呼吸中に4%であり站粧功の場合は6%になり、六字訣でも6%程度になり、代謝が増加することが分った。しかし、六字訣は、平均の炭酸ガスの排出量は低く、人体に対する負担が少ないことも分った。発声における強度は、頸動脈付近の毛細血管の血流に比例関係がないことも分かった。しかし、弱い発声では血流の増加は少ないことが分かり、気功の状態で発声することの大切さが理解できた。
国際生命情報科学会
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