病院に勤務する看護師1万名を対象に「時間外労働と夜勤交代制勤務実態に関するアンケート調査」を実施したところ,3,010名からの有効回答を得た。この調査票には自由意見の記入欄を設けたが,2,120名(回答者の70.4%)から看護労働ならびに交代勤務,時間外勤務のあり方,勤務に伴う心身の疲労状況と対処,医療安全状況,さらに医療と労働条件の改善に向けた要望など,多様な意見が示された。
これらの自由意見の分類と分析によって,看護師たちが現状を改革し,よりよい看護労働のつくり込みのために多様な意見をもっていることが明らかとなった。とくに不規則な夜勤勤務に従事しながら,過大な時間外労働を行うことによって,医療安全,過労,ワーク・ライフ・バランスなど,複合的な影響について訴えていた。(図2,表6)
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