労働科学
Online ISSN : 2187-2570
Print ISSN : 0022-443X
92 巻, 3-4 号
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原著
  • 高橋 明子, 高木 元也, 三品 誠, 島崎 敢, 石田 敏郎
    2016 年 92 巻 3-4 号 p. 33-41
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/12/21
    ジャーナル フリー

    建築技術専門校訓練生34名を対象に,2種類の既存の危険予知訓練の手法(タブレット端末式KYと自問自答KY)による危険認知能力と自己評価の訓練効果を実験的に検討した.その結果,学習すべき危険要因が表示されるタブレット端末式KYは危険認知能力が上がり,危険認知に関する自己評価が安全側に変化した.一方,学習すべき危険要因が表示されない自問自答KYは危険認知に関する実際の技能と自己評価にギャップが生じ,このギャップによって作業に伴うリスクが高まる可能性が示唆された.安全教育・安全活動をする場合は,対象者の経験に合わせて危険予知訓練の手法を選択する必要がある.(図6,表2)

資料
  • 木全 明子, 眞茅 みゆき
    2016 年 92 巻 3-4 号 p. 42-61
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/12/21
    ジャーナル フリー

    本研究では,婦人科がんサバイバーの就労状況および就労支援の現状に関する国内外の文献34編のレビューを行い,医療者による就労支援の課題を検討した。分析の結果,婦人科がんサバイバーが就労を継続できない要因には,治療に伴う合併症による苦痛やこれらに対するセルフマネジメントの困難感といった医学的問題を含むことが明らかとなった。婦人科がんサバイバーの治療と就労の両立を促進するためには,医学的問題への治療,ケアを包含した医療者による教育的支援が必要であることが示唆された。今後,国内での実態調査により,就労を阻害する潜在要因を明らかにし,医療者が参画する包括的な就労支援プログラムを開発することが求められる。(図1,表4)

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