労働科学
Online ISSN : 2187-2570
Print ISSN : 0022-443X
94 巻, 3 号
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原著
  • ―昼食が14時までの者,14時よりも遅い者,食べない者の比較―
    新保 みさ, 持田 久実, 赤松 利恵
    2018 年 94 巻 3 号 p. 65-73
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/12/10
    ジャーナル フリー

    宅配ドライバーを対象に昼食摂取状況による生活習慣,健康状態の違いを調べることを目的とした。宅配ドライバーの男性447名を対象に,2016年6月,生活リズムや食習慣に関する自己記入式の横断的質問紙調査を行った。解析対象者は351名で,昼食を食べない群(54名,15.4%)は朝食摂取,バランスのとれた食事の摂取頻度が低く,不安,抑うつの得点が高かった。昼食が14時より遅い群(67名,19.1%)は14時までの群(230名,65.5%)と比べて夕食の食べ過ぎ頻度が高く,夕食や就寝時間が遅く,抑うつの得点が高かった。昼食摂取状況により夕食や睡眠などの昼食以降の生活習慣やストレス反応に違いがみられた。(図1 表4)

  • 北島 洋樹, 曽我 重司, 黒田 学
    2018 年 94 巻 3 号 p. 74-90
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/12/10
    ジャーナル フリー

    運転中のパニックは,意図せぬ加速などによる重大事故の要因と考えられているが,運転中のパニックを実験的に研究した例は少ない。シミュレータによる高速道路走行実験を実施した。実験参加者は18名の男女であった。突然出現する障害物を回避する課題において,障害物出現の1秒前に音声で回避方向が指示される試行を多数回繰り返した後,指示がない試行においてパニック行動やそのきっかけとなると思われる様々な動作スリップが高頻度で生じることが見出された。予測と実際の状況との不一致がパニック的行動の重要な要因であることが推定された。さらに,装置への過信を生じさせないことが,運転支援装置の重要な基本性能であることを考察した。(図2 表6)

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