労働科学
Online ISSN : 2187-2570
Print ISSN : 0022-443X
94 巻, 4 号
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原著
  • 森泉 慎吾, 臼井 伸之介, 和田 一成, 上田 真由子
    2019 年 94 巻 4 号 p. 99-107
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/10
    ジャーナル フリー

    本研究では,急ぎ・焦りによって誘発される不安全行動に対して,体験型の安全教育を実施することで態度・行動について安全側への変容が見られるかどうかを実験的に検討した。参加者81名を教育群40名と統制群41名に割り当て,急ぎ・焦りエラーに関する体験型教育を教育群に実施した。教育群は,実施する課題について制限時間を設定することで,急ぎ・焦り状況下にて課題成績が低下することを体験した。統制群は,急ぎ・焦りと無関係な課題を実施した。質問紙にて測定された急ぎ・焦りに関連する態度や行動について,教育前(Time 1),教育直後(Time 2),教育から1か月後(Time 3)での変化を検討した。その結果,統制群はTime 1からTime 3にかけて態度,行動ともに変化が見られなかった一方,教育群はTime 1からTime 2にかけて態度が安全側に変容し,Time 3でも維持される傾向が推察された。本研究の結果を踏まえ,実施した安全教育の有効性や本研究の問題点について議論した。(図4 表1)

資料
  • 上田 茉莉子, 長谷川 爽, 赤松 利恵
    2018 年 94 巻 4 号 p. 108-116
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/12/10
    ジャーナル フリー

    宅配便ドライバーの身体活動量と食事の実態把握を行った。2017年10月~11月,宅配運輸会社の男性ドライバー12人を対象に,勤務日5日間の食事・活動量調査を行った。平均エネルギー消費量(標準偏差)は3,227(218)kcal/日,平均エネルギー摂取量(標準偏差)は2,451(671)kcal/日だった。エネルギー収支の差が1,000kcal(エネルギー摂取量/日の約3分の1)未満の者は,差が1,000kcal以上の者に比べて,野菜摂取量が多く,たんぱく質エネルギー比率が高い食事を摂取している傾向があった。宅配便ドライバーの多くが1日に約3,000kcalを消費していた。エネルギー収支の差が1,000kcal未満の者は差が1,000kcal以上の者よりも,望ましい食事を摂取していた。(表2)

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