20〜26歳の計12名(男性6名,女性6名)を対象に,自動背下げ条件と水平条件での睡眠状態を主観評価およびシート型体振動計(SBV:眠りSCAN®)により比較した。前者条件では,上半身(ベッドの背角度)を10度起こして就寝し,SBVが20分連続で睡眠を測定した後に間欠的な背下げ動作を水平になるまで行った。評価は対象者間で評価順序のカウンターバランスを取り2日間連続で行った。睡眠感およびSBVによる客観的睡眠評価,起床時の腰と肩の具合,睡眠中の姿勢と寝返り回数および寝返りのしやすさ,ベッドの動作感覚により評価したが,有意差が認められた項目はなく,本研究で行った背下げ動作の睡眠に及ぼす影響はほとんどなかったことが示唆された。