映像情報メディア学会誌
Online ISSN : 1881-6908
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ISSN-L : 1342-6907
68 巻, 7 号
選択された号の論文の21件中1~21を表示しています
ふぉーかす
特  集
マイクロディスプレイデバイスの最新技術と応用
話  題
ソチオリンピック
講  座
ディスプレイユーザインタフェース
輝け!リケジョ(理系女子)(第12回)
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論文特集 映像認識・理解技術とメディア処理応用
特集論文
  • 田中 成典, 安彦 智史, 塚田 義典, 平松 祐樹
    2014 年 68 巻 7 号 p. J265-J275
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    視覚障がい者が単独で歩行する時は,白杖を携行することが一般的である.しかし,白杖を路面に接触させて障害物や段差の有無を判断するため,空間上の障害物や接近する物体を検知することは困難である.そこで,ステレオカメラやセンシング技術を用いて,白杖の届かない範囲における障害を検知し,歩行者に注意を喚起する研究が見受けられる.しかし,既存研究の多くは,処理時間や検知できる障害物が壁や段差に限定されるなどの課題が残る.そこで,本研究では,赤外線を多方向に照射する距離画像センサを用いて,歩行時の注意喚起をリアルタイムに行うことで,視覚障がい者の単独歩行を支援するシステムを提案する.これにより,視覚障がい者の安心・安全な単独歩行を支援することを目指す.
  • 飛谷 謙介, 饗庭 絵里子, 東 祐介, 相田 恭平, 長田 典子
    2014 年 68 巻 7 号 p. J276-J284
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    近年,コンピュータやセンサの発達に伴って,ユニークなフィードバックやインタフェースを利用したアート表現の一つとして,メディアアートが提案されている.その中でも,光や水をテーマとしたアート作品は現実世界において体験することの難しい独特な空間を作り出す.本研究は,水の流れ等の物理的な刺激によって発光する性質を持つ「夜光虫」に注目し,夜光虫をモチーフとしたメディアアート作品”バーチャル夜光虫”を提案する.夜光虫の大きな特徴として,物理的な刺激により発光する性質が挙げられる.また,海洋性のプランクトンであるため水の流れとともに光が減衰することで,独特な発光現象を見ることができる.このような体験を流体シミュレーションと3次元レンジデータ計測を組合わせることで実現し,CGを用いて仮想的に表現する.さらに,ユーザの操作によって変化する水の流れに合わせてサウンドエフェクトと発光色を変化させる.これにより,水の流れを媒介とした光と音のアート表現を実現する.また,コンジョイント分析による印象評価実験から,本システムにおける「夜光虫らしさ」および「美しさ」の要因を明らかにする.最後に,より直感的な体験を可能にするため,多層構造の布ディスプレイを映像提示装置として使用したバーチャル夜光虫システムを作成する.
  • 大野 良介, 吉元 俊輔, 佐藤 宏介
    2014 年 68 巻 7 号 p. J285-J291
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    本研究では入力インタフェースでの利用を想定し,RGBカメラを用いて身体に作用する3次元力ベクトルを計測する手法を提案する.提案手法では,撮像面方向の皮膚変位をオプティカルフローによって検出し,その空間分布から3次元力ベクトルを推定する.較正された力覚センサを用いて出力特性を評価したところ,各成分共に単調性があることが確認され,身体に作用する3次元力ベクトルの情報を取得可能であることが示唆された.次に,単純なアプリケーションの例として,カーソル位置の操作に関する実験を実施したところ,身体に作用する力によってカーソル操作が可能であることが確認できた.
  • 亀田 裕介, 松田 一朗, 伊東 晋
    2014 年 68 巻 7 号 p. J292-J298
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    映像上の動きの算出にはオプティカルフロー推定が用いられているが,奥行き方向の速度は分からない.シーンフローは,ステレオ法とオプティカルフロー推定の拡張版から算出するステレオ映像上のベクトル場であり,奥行き方向の速度を復元できる.シーンフローにより被写体とカメラの3次元的な運動が推定でき,障害物検出や自己位置推定などに利用できる.従来のシーンフロー推定法では,シーンフローの正則条件による過平滑を防ぐために非線型方程式の数値計算が必要であった.さらに,その数値的安定性が画像と正則条件の係数に依存していたため,適切な係数の探索も不可能であった.本稿では,従来のアルゴリズムをまとめ直して単純化し,数値的安定条件の導出により,任意の計算条件で計算できる手法を提案する.これにより,適切な正則条件の係数の探索が可能になる.さらに,誤差解析により,提案法の数値解の精度向上を実証する.
特集研究速報
論文
  • 山本 貴弘, 原 潤一, 石原 聖司
    2014 年 68 巻 7 号 p. J306-J315
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    本論文では,テクスチャ画像に対する教師なし領域分割法の一つを提案する.提案法には,次のような三つの特徴がある.第一に,分割結果が画像のシフトに影響されない.第二に,サンプルデータを自動的に取得することができる.第三に,テクスチャの特性を多様な解像度で捉えることができる.これらの特徴は,提案法を構成する次のような三つの処理手順によって実現される.第一の手順では,原画像をウェーブレットフレーム分解し,サブバンドごとのウェーブレット係数を求める.第二の手順では,分割統合法を用いて原画像をいくつかの小領域に粗く領域分割し,それらの所定の領域からサンプルデータを自動取得する.第三の手順では,サブバンドごとにGMRFモデルのパラメータを推定することで得られる結合確率密度関数の値に基づいて各画素を所定のテクスチャクラスに分類する.GMRFモデルの構成には,ウェーブレットフレームの冗長性を利用している.
研究速報
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