映像情報メディア学会誌
Online ISSN : 1881-6908
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ISSN-L : 1342-6907
68 巻, 9 号
選択された号の論文の26件中1~26を表示しています
ふぉーかす
追悼文
特  集
放送と通信の連携
4.民放,ケーブルテレビにおける放送通信連携サービス展開
話  題
知っておきたいキーワード(第102回)
講  座
ディスプレイユーザインタフェース(第3回)
輝け!リケジョ(理系女子)(第14回)
ニュース
論文
  • 太田 圭祐, 杉浦 陽介, 相川 直幸, 公文 翔一, 田村 隆治
    2014 年 68 巻 9 号 p. J385-J390
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/25
    ジャーナル フリー
    近年,モータの省エネルギー化に向けて,永久磁石,とりわけNd-Fe-Bナノコンポジットバルク磁石の作製手法に関する研究が進められている.この作製手法の評価は,磁石や前駆体であるNdH/Fe(B)混相組織の組成分析に基づいている.また,目視観察による組成分析は,観察者に負担を伴うことが問題視されていた.そこで,本論文では画像処理による組成像の新たな領域分割,分類手法を提案する.はじめに,組成像に対し,輝度の極値を用いて,Watershedアルゴリズムによる領域分割を行い,3種類の領域に分類する.次に,領域分割時に発生する分割の誤りに対しては,領域の輝度分散を用いて再度領域分割を行い,過剰な領域分割に対しては,領域の統合を行う.また,実際にNdH/Fe(B)混相組織の組成像に本手法を適用し,提案法が閾値法や従来のWatershedアルゴリズムより目視観察に近い結果が得られることを示す.
  • 山根 延元, 田淵 真弘
    2014 年 68 巻 9 号 p. J391-J398
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/25
    ジャーナル フリー
    汎化定常ガウス混合モデル( UNI-GMM )に基づく画像復元法は,画像の局所信号がガウス定常過程に属するという仮定のもとで最小平均2乗誤差となる.しかし従来のUNI-GMMは,固定サイズの正方ブロック内の信号を観測してモデルの検出を行っているため,この観測ブロックのサイズを大きく選ぶと定常性の仮定が適合しなくなり,小さく選ぶとフィルタの雑音除去能力が低下するというトレードオフの関係がある.この問題点に対する対策として観測ブロックの形状を任意に変化させる方法が知られている.本論文では,UNI-GMMに可変形状観測ブロックを導入するための基礎として,観測ブロックのサイズを変えた多重ブロックサイズのUNI-GMMを用いる方法の検討を行い,そのブロックサイズの判定法を提案する.この判定は,AICに相当する正規化尤度に基づいて行う.提案法を,画像の雑音除去に応用し,シミュレーション実験によりその有効性を明らかにする.
  • 小林 丈之, 内藤 遼介, 坂上 文彦, 佐藤 淳
    2014 年 68 巻 9 号 p. J399-J407
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/25
    ジャーナル フリー
    近年,カメラのぼけ関数(PSF)を用いてデコンボリューションを行うことで,奥行ぼけや動きぼけの復元を行う研究が進みつつある.特に,コンピュテーショナルフォトグラフィの研究の進展により,被写体の奥行が一定でない3次元シーンにおいても全焦点画像の生成や被写界深度の制御が可能になりつつある.本稿では,カメラを露光中に移動させることにより,画像中での物体の動きの方向や大きさによらずPSFがほぼ不変となることを示し,この性質を用いることで物体の動きの方向や大きさに依らず動きぼけの復元が可能であることを示す.この撮像方法では,任意の奥行きを持つ物体の奥行きぼけ復元が可能であることがすでに知られている.一方,提案法では任意の奥行きに存在する任意の動きを持つ物体の奥行きぼけと動きぼけを同時に復元することが可能である.実画像実験を行うとともに,レンズシミュレータを用いてぼけ復元精度を定量的に評価することで,提案法の有用性を示す.
  • 扇田 恵梨菜, 宮前 圭輔, 前田 幹夫
    2014 年 68 巻 9 号 p. J408-J413
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/25
    ジャーナル フリー
    深海の潜水艇からテレビ生中継を実現するための映像の光伝送システムを提案する.潜水艇の近くに中継装置を置き,潜水艇で撮影した映像を青色LEDの光で中継装置に送り,洋上の船まで光ファイバでさらに伝送する.このシステムでは出射ビームが常に中継装置を捉えることができるように光ビームのずれを検出する手法が重要となる.そこで任意の方向からの光を受信できるように中継装置を球形とし,表面に貼った再帰性反射材で反射した光を潜水艇側の複数の受光器で受光し,その強度を比較することでずれの方向を検出する工夫をしている.本論文は,球形の中継装置を試作する前段階として,円板状の再帰性反射材を移動させて光送信装置でずれを検出する基礎実験について述べている.受光電力に関する理論値との比較を行い,良い一致をみた.
研究速報
  • 長石 道博
    2014 年 68 巻 9 号 p. J414-J416
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/25
    ジャーナル フリー
    顔表情は複数のカテゴリーであり,快―不快など連続量で次元的に捉えられる,2つの側面をもっていると考えられるが,両面から顔表情を説明する認知モデルは余り検討されていない.本研究では,視知覚の場が感性を定量評価できることから,カテゴリー,次元の側面をもった視知覚の場による顔表情認知モデルを提案し,線図形の顔表情の実験から顔表情は視知覚の場の分布の複雑度とポテンシャル値のシグモイド関数で表現できる可能性を示した.そして,シグモイド関数の傾きを決めるパラメータが感情の違いに関連していることが示唆された.このように,視知覚の場による顔表情認知モデルは,顔表情というカテゴリーの違いを,シグモイド関数のパラメータの組合せで連続量で捉えることができるので,カテゴリー,次元の双方の側面をもっている認知モデルの1つとして妥当であると考えられる.
  • 三反崎 暁経, 小野 尚紀, 清水 淳
    2014 年 68 巻 9 号 p. J417-J419
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/25
    ジャーナル フリー
    映像符号化方式HEVCは,H.264に比べて符号化効率向上を実現するが,演算量が膨大に増加する.本稿では演算量低減を目的とし,符号化単位CUサイズ決定手法を提案する.本手法を用いることで,演算量を40%程度低減することが可能となる.
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