映像情報メディア学会誌
Online ISSN : 1881-6908
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ISSN-L : 1342-6907
70 巻, 2 号
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論文
  • 能勢 将樹, 住吉 信一, 長谷川 史裕, 中重 文宏, 内川 惠二
    2016 年 70 巻 2 号 p. J56-J61
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/25
    ジャーナル フリー
    超短焦点プロジェクタは至近距離からの大画面投影を実現する一方,投影面の凹凸によって投影像が幾何的に歪むことがある.本研究では,歪みによる画質劣化の定量化を目的とした.さまざまなバリエーションの歪み方を4つの物性(角度誤差,歪み幅,個数,連続性)に絞り,各物性をパラメータとして歪んだ投影像を擬似的に作成するシミュレータを開発した.その後,シミュレータで作成した評価画像の主観評価を行い,各物性と主観評価値の相関関係を検証した.その結果,各物性と主観評価値の相関係数が0.91となり,有意な相関も示され,歪みによる画質劣化の知覚を高精度に定量化できるようになった.さらに,歪みが気になりやすいコンテンツを検証し,コンテンツが含む直線量と画質劣化の知覚に有意な相関があることも判った.
  • 能勢 将樹, 馬 菁野, 長谷川 史裕, 内川 惠二
    2016 年 70 巻 2 号 p. J62-J68
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/25
    ジャーナル フリー
    小型軽量や高耐久性などに優れるDLP(Digital Light Processing)プロジェクタの残課題の一つに投影色の個体差がある.今般,投影色の個体差を短時間かつ高精度,さらにコストアップなく補正できる新たな手法を開発した.DLPプロジェクタにはCCA(Color Coordinate Adjustment)やその他の色補正機能が一般的に使用されているが,異なるアプローチを用い,白色の現状色度と目標色度のみをパラメータとする独自の補正シーケンスを開発した.本手法を適用した結果,色温度の目標値に対する精度を100K以内に抑えることも可能となり,既存の色補正機能を大きく上回る補正精度を実現した.本手法は専用メモリーも必要とせず,プロジェクタのCPUで簡易に実行できるため,コストアップなく容易に実装できる.
研究速報
  • 木村 匠, 田久 修, 太田 真衣, 藤井 威生, 笹森 文仁, 半田 志郎
    2016 年 70 巻 2 号 p. J69-J73
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/25
    ジャーナル フリー
    多数のセンサから情報を収集する無線センサネットワークは,情報集約局を中心としたスター型ネットワークとなる.また,高い拡張性を得るため各センサは自律分散的に動作する.その結果,各センサがアクセスする周波数チャネルが異なるため,選択チャネルを共通にする手法が求められる.また,既存システムと無線センサネットワークが周波数共用する際,既存システムから干渉を受ける可能性があり,干渉耐性のあるチャネル共通化手法が必要になる.本稿では掃引搬送波を利用したチャネル共通化手法を提案する.提案法は搬送波の狭帯域性を利用して,搬送波を電力加算することで高い干渉耐性を確保できる.ソフトウェア無線機を用いた実機検証により,提案法は電力加算に時間を要するが高い干渉耐性が得られるため,既存システムとの周波数共用時においても高精度なチャネル共通化が可能であることを示した.
論文取消
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