映像情報メディア学会誌
Online ISSN : 1881-6908
Print ISSN : 1342-6907
ISSN-L : 1342-6907
73 巻 , 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
論文特集 選奨(技術振興賞/映像情報メディア未来賞)受賞者論文
巻頭言
招待フィールド論文
技術振興賞 進歩開発賞(現場運用部門)受賞
  • 佐藤 誠, 神崎 正斗, 鈴木 寿晃, 篠田 貴之, 山地 雄土, 小林 大祐, 柴田 智行, 大内 一成
    2019 年 73 巻 1 号 p. 150-154
    発行日: 2019年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    番組コンテンツのメタデータ化は,制作支援や配信時の活用などにおいて重要度が増している.しかし,制作担当者によるメタデータ化の作業は,多くの労力と時間が必要となり,詳細な解析まで行うことができなかった.このたび,画像認識技術を活用して,ロードレース中継の映像内の選手のチーム名をリアルタイム,かつ高精度に識別し,自動的にタグ付けできるシステムを開発した.制作担当者がレース展開の理解を容易にするための専用GUIの開発や,順位変動の見逃しを防止するアラート機能,さらには,選手を追従しながら動きに合わせて自動的に選手名等を示すCG表現等,独自の活用方法も合わせて検討を行い,「箱根駅伝」で実運用を行った.また,本システムは,ロードレース以外の競技でも使用が可能であり,情報番組などにおける出演者の解析にも利用可能である.

招待論文
技術振興賞 進歩開発賞(研究開発部門)受賞
  • 森 千晶, 西口 敏行, 小野 一穂
    2019 年 73 巻 1 号 p. 155-160
    発行日: 2019年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    8Kスーパーハイビジョン(SHV)の音響方式である22.2マルチチャネル音響の番組制作では,残響付加により空間印象を調節する必要がある.そこで,素材音にさまざまな空間の残響を付加することができる3次元残響付加装置を開発した.本装置は,素材音に22chのインパルス応答を畳み込んで残響を付加する方式であるため,これまで小空間から大空間までさまざまな音場で22chの応答を測定し,実装した.一方,より多様な音響表現を実現するためには,さらなる種類の22chの応答が必要であるが,実測のみによりそれらを得ることは容易ではない.そこで,一つの応答から,3次元残響付加に適した多数の応答を生成する「ブロックシフト法」を開発した.さらに,空間印象に大きく寄与するパラメータである残響時間に着目し,本手法の拡張により,元の応答よりも残響時間が長い,多数の応答を生成する手法を開発した.

映像情報メディア未来賞 フロンティア賞受賞
  • 半田 拓也
    2019 年 73 巻 1 号 p. 161-166
    発行日: 2019年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    本研究は,物体の硬さや手触りなどの情報を伝えるサービスの実現に向けて,触覚情報を提示するシステムの開発を目的とする.その一環として,把持して空間内を移動させることで仮想物体の3次元形状と硬さの情報が得られるハプティックデバイスを開発した.本デバイスは,ユーザが把持するデバイスの動きを取得し,指の腹に接する4つの提示部と手のひらに接する2つの提示部を駆動することで,示指と手のひらに仮想物体の表面形状を提示する.また,母指側のアクチュエータの反力を制御することで,仮想物体の部分的な硬さの違いを提示する.評価では,四角柱,六角柱,円柱を提示し,各側面の形状の違いが被験者により識別できることを確認した.また,異なるバネ定数のバネの硬さを提示したところ,被験者実験により識別できることがわかった.評価結果から,デバイスの設計指針として,硬さの違いを相対的に表現する方式が有効である可能性が示唆された.

映像情報メディア未来賞 次世代テレビ技術賞受賞
  • 堀内 俊治, 新井田 統, 滝嶋 康弘
    2019 年 73 巻 1 号 p. 167-172
    発行日: 2019年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    全天球や半天球映像のインタラクティブ視聴に合致した音場の選択的合成手法として,音場のズーム合成技術を提案し,スマートフォン上で単体動作するアプリケーションソフトウェアを開発した.提案手法は,複数チャネル間のスペクトル変形に基づき,円状マイクロホンアレイのマルチチャネル信号から,任意の方向を中心に,任意の範囲のステレオ信号を合成しており,音場の空間情報が保たれるという特徴を持つ.開発したアプリケーションソフトウェアにより,収録した音場の再生範囲を視聴する映像の表示範囲に合致させる,すなわち音にも映像にも視聴者が自由自在にズームできるインタラクティブ視聴を実現した.評価実験では,到来時間差推定に基づく客観評価により,6本の指向性マイクロホンから構成される6チャネルの円状マイクロホンアレイを用いて,任意の範囲のステレオ信号が選択的に合成できることを確認した.

招待これすぽんでんす
技術振興賞 進歩開発賞(研究開発部門)受賞
論文特集 博士課程学生論文
巻頭言
特集論文
  • 野中 雄一, 吉田 大輔, 喜多村 章悟, 横田 隆史, 長谷川 まどか, 大津 金光
    2019 年 73 巻 1 号 p. 177-189
    発行日: 2019年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    本論文では,監視・車載カメラでの利用を想定し,暗闇で高視認画像を撮影しユーザに提示することを目的として,近赤外カラー同時撮像法と取得した画像信号のノイズ低減法を提案する.本提案手法では,光学ノッチフィルタとRGB-IR CFA単板イメージセンサを用いて,近赤外光と可視光成分を信号処理で分離可能な状態で撮像する.そして,多様な照明環境下でもカラーカメラと同様の色再現を実現するため,可視光成分に対するホワイトバランス補正,および可視光成分のダイナミックレンジ不足を補う彩度補正を行い,近赤外成分と合成する.さらに,近赤外カラー同時撮像時に課題となる色ノイズを,人間の視覚特性を考慮したノイズ低減処理で高解像感を維持しつつ低減する.実験による評価の結果,本手法により,近赤外活用による暗所の高視認化,およびカラーカメラと同等の色再現を,低色モアレ,低色ノイズで両立できることを確認した.

  • 戸田 英治, 青森 久, 竹之内 星矢, 大竹 敢, 松田 一朗, 伊東 晋
    2019 年 73 巻 1 号 p. 190-198
    発行日: 2019年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    さまざまな解像度を持つ端末から利用されることを想定した画像データベースシステムが盛んに構築されている.ここではスケーラブルな可逆符号化方式が利用されているが,JPEG 2000に代表されるスケーラブルな可逆符号化方式の符号化効率は,ノンスケーラブルな可逆符号化方式に劣るという問題がある.そこで我々は,セルラーニューラルネットワーク(CNN)を用いた階層型可逆符号化方式の研究を展開してきた.本論文では,従来手法におけるCNN予測器の割当を決定する予測器選択マップが符号量を最小化するように最適化されていない問題およびCNN出力関数の不連続点が予測に悪影響を与える問題に対処するために,CNN予測器の形状とその割当を反復最適化する階層型可逆符号化方式を提案する.グレースケール標準画像に対する符号化実験より,提案手法は既存のノンスケーラブルな可逆符号化方式と比較し有効であることを明らかにした.

  • 柳澤 秀彰, 山下 拓朗, 渡辺 裕
    2019 年 73 巻 1 号 p. 199-204
    発行日: 2019年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    電子コミックの市場規模が拡大する中で,漫画画像の内容を理解してメタデータを生成する技術の需要が高まっている.特に登場キャラクタはストーリーを理解する上で重要な要素の一つである.キャラクタの認識にはキャラクタごとの特徴を学習した機械学習が用いられるが,複数の作品についてデータセットを作成する作業には膨大なコストがかかる.したがって,データセットを効率的に構築するために教師なし学習によってキャラクタ画像を分類する技術が必要となる.しかし,キャラクタ顔画像は一般画像よりも類似度の表現が困難であるほか,多数のノイズデータが存在することから従来の画像クラスタリングを適用できない.本論文では,CNNの出力をDBSCANでクラスタリングすることによって類似度の高い画像のみを抽出する手法を提案する.実験結果より,提案手法が複数の主要キャラクタをクラスタとして抽出可能であることを確認した.

feedback
Top