カラーテレビジョンでは視覚のフレーム周期に対する時間積分効果や走査線間の面積積分効果が充分でないため, 画面上にあらわれる点状の輝度妨害や, 輝度信号の高域成分によるクロスカラー妨害が目立ち, これがカラー再生画像に妨害を与える.本文では, カラーテレビ信号の復調プロセスでカラー信号のライン相関を利用して輝度信号, 色信号を分離し, 相互干渉のない高画質のカラー画像を再生する方式とその検討, 試験結果について報告する.なお, 新しく開発したNTSC搬送色信号用の遅延線を用いて試験し, クロスカラー妨害を約20dB, そして搬送色信号による点状輝度妨害を除去した状態で水平解像度400本相当の高画質のカラー画像を再生した.
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