プリント板, LSIなどのパターン検査の自動化を目的とし, その微小欠陥検出能力と画像入力系の関係について検討した.光電変換系として半導体ラインスキャナーを想定し, 画像入力系における画像劣化として, 光学系における焦点ずれ, 光電変換系の受光素子内での平均化, 機械的走査によるぶれを考え, それぞれについて画像劣化のモデルを考えて解析を行った.その結果を用い, 微小欠陥のモデルについて画像劣化のシミュレーションを行って微小欠陥の検出特性を求め, 機械的なぶれを伴うラインスキャナーのモデルでは, 画素サイズと同程度の焦点ずれを許容しても, 孤立欠陥では画素サイズの約1.5倍, パターン縁上の欠陥では約2倍までの欠陥が検出できることを示した.また, このような画像入力系で, 上記の焦点ずれ以内に高精度で焦点正合を行う方法について検討した.最後に, 試作したプリント板マスク検査装置における実測結果について述べ, 比較検討を行った.
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