テレビジョン学会誌
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40 巻, 10 号
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  • 宮地 杭一
    1986 年 40 巻 10 号 p. 937-945
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
  • 渡辺 一央, 大塚 作一, 井上 正之
    1986 年 40 巻 10 号 p. 946-952
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    記入面一体型ディスプレイ, 特に一体型平面ディスプレイは, 画像入力・編集操作性の点から期待を集めているが, その操作性は, 記入点とそれに対応する見かけ上の表示点との視差により大きく影響されると考えられる.本論文では, 記入操作性と視差との関係解明のための基礎資料を得ることを主目的に, 平行な記入・表示面を有する一体型ディスプレイ上で生じ, 感覚受容の対象となる視差の構成要素として “視距離誤差比”, “視線入射角誤差”, “視差平面角” を採り上げ・これらと面間の厚さ・屈折率, 観視位置との関係を, (1) 記入点の垂直下を実際の表示点とする場合, (2) 予想される観視位置条件から視線入射角誤差を補正した場合, (3) 補正後に観視位置条件が変化した場合, について幾何光学的に数値解析し, 視差の基本構造を明らかにするとともに, 今後有望な記入面一体型平面ディスプレイの設計指針を提供している.
  • 村上 宏, 北田 裕保, 加藤 俊宏, 小池 純郎
    1986 年 40 巻 10 号 p. 953-960
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    放電表示パネルによるハイビジョン (高品位テレビ) 用パネル型ディスプレイの実現をめざして, パルスメモリー方式に適した平面構成パネルを開発した.大型・高精細度化を容易にするため, 補助セルと表示セルを同一平面上に配置した簡素なパネル構造とするとともに, 製作手法としても厚膜印刷を大幅に取り入れた.パルスメモリー駆動時の諸特性を検討した結果, 補助セル-表示セル間のみに, プライミング (補助放電により発生した荷電粒子等が表示セルの放電開始を容易にする作用) 用の間隙を設け, 表示セル相互間には空間を作らないことがパネル大型化に重要なことがわかった.さらに, 効率向上のため透過蛍光面膜厚の最適化をはかった.これらの結果をもとに5型サイズのカラーパネル (セルピッチ : 0.65mm, セル数 : 160×126) を試作し, 現行テレビ信号を用いて256階調のカラーテレビ画像を表示した.
  • 下村 輝夫
    1986 年 40 巻 10 号 p. 961-966
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    振れ構造をもつネマティック (Twisted Nematic : TN) 液晶セルの電圧無印加時における偏光解析を行った.これまで不明であった入射直線偏光が液晶セル内部を通過していくときの偏光推移状態と液晶セルを通過した後での出射偏光推移状態とを検討し, これらの特性をボアンカレ球に示して明らかにした.さらに, 液晶の複屈折率と光の波長が決まれば, ある出射偏光推移状態に対応する理論的セル厚が計算できることを明らかにした.
  • 武貞 肇, 丸下 裕, 片岸 達男
    1986 年 40 巻 10 号 p. 967-973
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    液晶テレビの大画面化が推進されている今日, 高解像度化を実現するためにインタレースによるフルライン駆動の必要が生じてきた.しかし, 交流駆動を要求される液晶表示素子を用いたフルラインテレビの場合には, 液晶の駆動周波数が15Hzとなり, フリッカを生じる.今回, アクティブマトリックス液晶パネルを表示素子とし, 1水平走査線の中で隣接したセルの映像信号の極性を互いに反転させるという新しい駆動法により, フリッカのないフルライン画像表示を得ることができた.これにより, 現行のテレビ放送システムの信号を再現する液晶テレビを実現することができ, 大型・高解像テレビ実現の可能性を見出した.
  • 鈴木 幸治, 青木 寿男, 池田 光志, 樋口 豊喜, 秋山 政彦, 堂城 政幸, 新山 貴子, 小穴 保久
    1986 年 40 巻 10 号 p. 974-979
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    アモルファスシリコン薄膜トランジスタを用いた対角9.5インチ, 画素数480 (垂直方向) ×640 (水平方向) のアクティブマトリックス型カラー液晶ディスプレイを試作し, 良好な2値8色表示を実現した.これは, α-Si膜, ゲート絶縁膜厚の均一化により表示画面全域にわたって均一なトランジスタ特性を実現したこと, またゲートパターンのテーパ加工, および配線交差部にα-Si層を残した構造的な改良を加えることにより, 線欠陥表示の原因となるアドレス線とデータ線の電気的短絡をなくすことで実現した.また, 表示画面の大型化, 高精細化に伴なうアドレス線の抵抗・容量増大の影響を, 回路シミュレータSPICEにより詳細に検討し, その結果に基づきアドレス配線抵抗値の低減を行い, アドレス線にそった不均一な輝度むらを解決した.
  • 両角 伸治, 太田 直
    1986 年 40 巻 10 号 p. 980-983
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    ラテラルMIM素子を用いた高コントラスト比を持つ大面積LCDを開発した.このラテラルMIM素子は一方の金属電極がCr/ITOの2層構造を持ち, Crの厚さは5nm以下で, 20nm厚のITO膜を連続形成してある.この2層膜を同時にパターニングすることで, 製造プロセスは2回のパターニングしか必要とせず, すべてのアクティブマトリックスLCDの中で最も簡単である.ただし, Crの膜厚を非常に薄くすることでMIM素子の特性が変化しないようTaのテーパ角度は注意深くコントロールされている.対角線9インチ, 画素数400×640ドット, 画素ピッチ0.3×0.3mm, 画素部分の透過率が85%以上のラテラルMIM-LCDを得た.
  • 内田 龍男, 片岸 智之, 小野寺 政信, 柴田 幸男
    1986 年 40 巻 10 号 p. 984-990
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    先に提案したマイクロカラーフィルタ型フルカラー液晶ディスプレイ (LCD) は多くの研究開発者の努力ですでに実用レベルに達しているが, 一部でバックライトの消費電力が重要な問題となっている.そこで本研究では, このバックライトを取り除いた反射型マルチカラーLCDの実現の可能性を検討している.まず, 各種の表示モードを検討し, 明るさとコントラスト, アクティブマトリックスとの適合性などの点から相転移型ゲストホストモードを採用した.次いでこの電気光学的特性の理論解析を行い, パラメータの最適化をはかった.さらに, その設計条件に基づいて実際にパネルを試作し, 従来の白黒表示のTNセルとほぼ同程度の明るさのマルチカラーLCDが実現できることを示した.
  • 小林 洋志, 田中 省作, 出口 浩司, 三上 佳朗, 大塩 祥三, 西浦 順一
    1986 年 40 巻 10 号 p. 991-997
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    多色発光を示すCaS, SrS薄膜エレクトロルミネッセンス (EL) 素子の作製と評価を行った.まず, 電子線蒸着法を用いて作製したCaS, SrS薄膜の特性をX線回折, 走査電子顕微鏡, X線光電子分光法により調べた.良質の薄膜を作製するためには, 蒸着時の基板温度を400~550℃程度の高温にする必要があり, 蒸着時にイオウを共蒸着することによっても膜質を改善できることが明らかになった.希土類発光中心を添加することにより, CaS : Euで赤色EL, CaS : Ceで緑色EL, SrS : Ceで青緑色ELを得た.これらのEL素子の輝度は, 駆動周波数5kHzの際に, それぞれ430,650, 1100cd/m2である.従来のZnSを母体とする多色発光EL素子と比較すると, CaS : Eu赤色ELでは, より色純度の良い発光を得ることができた.また, SrS : Ce青緑色ELでは100倍以上の輝度の向上を達成することができた.
  • 浜川 圭弘, 山本 敏雅, 深尾 隆三
    1986 年 40 巻 10 号 p. 998-1004
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    薄膜エレクトロルミネッセンス (以下ELと略す) の多色化に関する一連の研究成果を用いて, 印加電圧の大きさならびにパルス幅の制御によって発光色が変化する, チューナブルカラーEL素子を開発した.素子の構成は, 赤, 緑, 青などの3原色EL層を, 2層, あるいは3層に集積化した多層薄膜構造を有し, カラー変調電極として, 2端子型および3端子型のものを試作した.また, カラー変調の方法には, 電圧の大きさを制御する電圧制御方式ならびに, 電圧の大きさを一定としたパルスコード変調方式の両方について研究した.
    論文では, まず, 薄膜EL素子の多色化と低閾電圧化をめざして行った一連の基礎データを整理して示し, 次いで, チューナブルカラーEL素子の製法について述べ, それぞれ3端子素子, 2端子素子などのカラー変調特性ならびに変調方式について行った実験結果を述べ, 最後に, チューナブルカラーという独特の機能を生かした新しい情報表示システムへの応用について検討する.
  • 安藤 英一, 森 善郎, 松広 憲治, 増田 泰士
    1986 年 40 巻 10 号 p. 1005-1009
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    エレクトロクロミック表示素子 (ECD) は電荷制御型の素子であるため大型化すると表示電極および対向電極への給電電極抵抗が応答を支配することになり, その応答速度は低下する.α-WO3/LiClO4-PCを用いた大型のECDにおいて, 表示電極の給電電極に厚膜印刷したAgリードを利用できるように素子構造を改良するとともに, 対向電極の給電電極にはTi薄膜を採用することにより応答性能の向上を図った.
    51cm2の5×7ドットマトリックスの素子で8~10mC/cm2の着色濃度で25℃において数百msの応答速度を得た.また, 定電圧駆動において0~60℃の温度範囲では注入電荷の変動が±15%以内に抑えられたことにより実用上温度補償なしでの定電圧駆動が可能になった.さらに, 専用のドライバICの開発を行い, コンパクトなモジュール化を達成した.
  • 上村 佐四郎, 清住 謙太郎, 中村 正
    1986 年 40 巻 10 号 p. 1010-1017
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    アクティブマトリックス型蛍光表示管はシリコンチップ上に形成した蛍光体ドットを低速電子線励起により発光させる表示デバイスであり, 従来の蛍光表示管では達成することが難しい高密度表示, コンパクト化, 低消費電力等が実現可能である.
    本論文はその技術的特徴を明らかにする目的で原理と構成技術の要点にふれ, 表示特性についてはその詳細を明らかにするため理論的計算結果に基づく考察を行った.その結果, 真空空間における内部抵抗の変化による輝度特性, トランジスタ特性とグリッドの作用に基づくガンマ特性の調節, および蛍光面近傍の電位分布が画質に及ぼす効果等についての現象が明らかとなった.
    応用開発例として, 各画素にダイナミックメモリー機能を有する超小型画像表示管と, スタティックメモリー機能を有する小型高密度漢字表示管をあげ, 構造上の特徴についても明らかにした.
  • 船造 康夫, 杉下 正蔵, 岸本 俊一
    1986 年 40 巻 10 号 p. 1018-1023
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    有効画面3型, 厚さ50mmのフラットカラーテレビを開発した.電子ビームを蛍光面の側面から斜めに入射するサイドガン方式を用いてカラーCRTの平面化を行い, 色再生は1本の電子ビームでシャドウマスクを用いないビームインデックス方式を採用した.画像の黒を充分暗くコントラストの良い画質を得るため, インデックス信号を効率良く検出するための集光板を利用した光検出装置を開発した.
    ポータブルテレビの性能としては, セットサイズの小型化, 低消費電力化が要求される.これらの要求を満たすため, 駆動回路の構成の簡単化を図るとともに, インデックス信号処理用低消費電力ICを開発した.開発した3型フラットカラーテレビは, カラーバーパターンの白色ピーク200nit, コントラスト比33 : 1, 水平解像度125TV本の性能が得られ, 消費電力もDC5Wと少なくポータブルユースに適したものとなっている.
  • 野々村 欽造, 渡辺 正則, 山本 啓輔, 渋谷 忠次, 西田 準
    1986 年 40 巻 10 号 p. 1024-1030
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    薄型のカラーテレビを実現する一方式として, 電子ビームを用いた画面サイズ10インチのパネルを開発した.15本のフィラメント陰極とこれに直交して設けた200本の信号変調電極でマトリックスを構成し, 画面全体で3000本の電子ビームを制御し, 垂直・水平偏向を加えて蛍光体を発光させる構成とした.垂直レンズ系, 水平レンズ系を分離して垂直および水平のビームスポット径をそれぞれ300μmおよび150μm以下にすることができ, 解像度として270TV本を得た.また, 電子ビーム電流として1スポット当り1.5μAを得, 加速電圧10kVのとき輝度70fLを得た.各電子ビーム電流およびビームスポット径の均一性を検討し, 充分良好なカラー画像を得た.
  • 花木 真一, 岩下 正雄, 寺嶋 廣克
    1986 年 40 巻 10 号 p. 1031-1039
    発行日: 1986/10/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
  • 1986 年 40 巻 10 号 p. e1
    発行日: 1986年
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
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