テレビジョン学会誌
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41 巻, 11 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
  • 安藤 降男
    1987 年 41 巻 11 号 p. 983-990
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
  • 岡 秀明, 竹下 哲義, 竹中 敏, 長谷川 和正, 国井 正文, 栗原 一
    1987 年 41 巻 11 号 p. 991-997
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    あらましpoly-Si TFTにより構成された走査回路と, p型a-SiC : H, ia-Si : H, n型a-SiC : Hを積層したpin型フォトダイオードを同一基板上に集積した密着型イメージセンサの素子特性を評価した.その結果, 上述のフォトダイオード構造を採用することにより明暗比5桁以上が得られ, na-SiC : Hを用いることが暗電流の低減および耐熱性の向上に効果があることがわかった.さらに, イメージセンサの残像特性に関しては, i層およびn層の膜厚等を最適化することで, 4%未満の低い残像率を得た.また, 分光感度特性, 光電変換特性においても好結果を得た.さらに, 60℃, 1,000時間の駆動試験でも特性の劣化がなく, 高い信頼性も確保できた.これらの特性は, CCD型イメージセンサの特性と比べても遜色がない.
  • 山口 和文, 守時 克典, 山本 泰永, 村田 隆彦, 藤原 慎司
    1987 年 41 巻 11 号 p. 998-1003
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    ファクシミリ, 小型スキャナ等の画像入力用として, サイリスタシフトレジスタによる密着型イメージセンサを開発した.光検知部は画素数174ドット, 解像度8ドット/mmのフォトトランジスタアレイからなる.走査部はサイリスタを段間結合トランジスタで縦列接続して構成したシフトレジスタおよびシフトレジスタの並列出力信号を受けて動作する差動電流スイッチからなる.センサチップは高密度バイポーラICプロセスで試作した.走査回路の簡略化によるセンサチップの幅の縮小, 駆動回路の簡略化を実現し, センサ自体の5V単電源動作も可能になった.その結果, サイリスタシフトレジスタがイメージセンサの走査回路として有効であることが明らかになった.センサチップ10個をアルミナ回路基板上に直線状に実装することによりA4判密着型イメージセンサを試作した.読取り時間1ms/ライン, 露光量0.1lx・sでのSN比40dB以上の結果を得た.
  • 須田 良幸, 鈴木 公平, 高山 暁, 森 健一
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1004-1010
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    a-Si光導電素子を用いてマトリックス駆動方式密着イメージセンサ (A4サイズ-8dot/mm) を開発した.基板ガラス裏面側から光入射を行い, 対向側に反射膜を設けることにより, 光導電素子の高感度化を図った.さらに, この素子とマトリックス駆動配線を同一基板上に一体形成する技術の開発により5×240mmと大幅な小型化を達成した.素子性能を表す重要な因子として, 光応答速度, 過渡応答電流, γ特性について, 直流電圧印加動作およびセンサの読出し動作を考慮したパルス電圧印加動作を比較し, 相互の関連性について検討を加えた.これらの結果は, a-Si光導電層の空乏層領域およびバルク抵抗で決まる時定数を基に解釈し得ることを示すと共に, 素子の光および電気的特性を明らかにした.さらに, γ特性, 光応答速度, 光劣化効果の観点から適正な入射光波長範囲について言及した.
  • 角田 令吉, 菅野 俊雄, 伊藤 雄一郎, 石崎 洋之, 谷川 邦広
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1011-1018
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    HgCdTe光起電力アレイとSi-CCDからなる3~5μm帯64×64画素2次元IRCCDを試作した.本IRCCDでは, ダイナミックレンジを拡大するため, (1) 飛越走査 (インタレース) 読出し方式と, (2) 蓄積・転送共通電極構成を採用した.この結果, CCDマルチプレクサの最大転送電荷量を1.1×107電子と従来型に比べ2.6倍に増大できた.赤外センサ特有の出力ばらつきを補正するため, 直流オフセット補正と感度補正の2種の補正を行う方式を採用した.信号処理回路にはディジタルシグナルプロセッサ (DSP) を用い, 小型・高精度な処理回路を実現した.このIRCCDの平均D*λPは, ピーク波長4.7μmで, 1.8×1011cmHz1/2W-1 (F/1光学系, 積分時間50μs) が得られた.ダイナミックレンジは画素間ばらつきを考慮して500倍である.また, 信号処理回路で補正を行い, 温度分解能 (NETD) 0.1K以下のリアルタイム熱画像を得ることができた.
  • 古沢 俊洋, 東 栄一郎, 小嶋 数明, 石本 一男, 渡辺 透, 数井 一弘, 野口 善光, 佐々見 輝歳, 土井 淳雅
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1019-1025
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    1/2インチ光学サイズの水平600画素, 垂直504画素のクロスゲート構造フレームトランスファ方式CCD固体撮像素子を用いたカラーカメラシステムを開発した.撮像素子としては, 開口窓面積の増大を図り, 信号電荷のオーバフロードレインへの損失を抑制することによって, 従来素子に比較して可視光領域の光感度を向上させた.カラーフィルタは, Ye, G, Cyの補色系ストライプ型フィルタを採用した.素子の駆動および信号処理に必要な全パルスは, 新たに開発したタイミングICによって発生される.また, 垂直系の8相のクロック専用のドライバICを開発し, 3.58MHzの高速フレームシフトを可能としている.さらに, カラー信号処理ICも新たに開発したことによって, カラーカメラシステムの部品点数を大幅に削減し, 小型化することが可能となった.
  • 田沼 千秋, 竹村 裕夫, 逸見 和弘, 木村 正信, 近藤 雄, 天野 南, 福岡 義孝
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1026-1032
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    カメラヘッドと信号処理部を分離したビデオカメラで, カメラヘッド部の直径が16.5mm, 長さが45mm, 重さが18gの超小型CCDカラーカメラを開発した.このカメラヘッドは, 超小型撮像レンズおよび, 光学ローパスフイルタ, 赤外線カットフィルタ, 低インピーダンス化駆動回路などを集積化する高密度実装技術の開発, 遠隔駆動時に色分離が確実に行える周波数インタリーブ方式の色信号処理回路と色フィルタアレイを持つ固体撮像デバイスの採用などにより実現した.カメラヘッド部と信号処理部は, 新開発の同軸ケーブル並の低容量シールド線を使用して直経4mm, 長さ2mの専用ケーブルで接続することができた.超小型撮像レンズは明るさF=1.6, 焦点距離f=7.5mm, 画角は対角で±28°である.このカメラで, 水平解像度250TV本, 最低被写体照度15 lxの性能を得た.また, 小型ながら通常のカメラと同等の信頼性を確保できた.このカメラは, 新概念のカメラシステムを構築できるものと期待される.
  • 今出 宅哉, 野田 勝
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1033-1038
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    MOSカメラの雑音低減を目的として新しいリサンプリング方式を考案した.この方式では, フォトダイオードから転送される信号電荷を順次センサ出力端子に蓄積していく.得られた階段状の信号波形に画素内平均化処理を加えた後, 隣接画素間の差分により原信号を再生する.階段状の信号の振幅を減らすためにセンサ出力端子をゆるやかにリセットすることにし, 4MΩ帰還の低雑音プリアンプを開発した.後段の平均化, 差分処理回路はIC化した.これらにより雑音を5dB低減し, F1.6のレンズで10lxの感度を達成した.さらに, 本方式は特に高周波雑音の抑圧効果が大きく, 高解像度化にも好適である.水平760画素のMOSセンサを用いて500TV本以上の解像度を達成した.本稿では, このリサンプリング方式の理論解析と試作による検証を中心にして報告する.
  • 堀居 賢樹, 黒田 隆男, 松田 祐二, 信定 俊英, 栗山 俊寛, 松本 茂則
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1039-1046
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    502 (V) ×600 (H) 画素フレームインタライン転送CCD (FIT-CCD) 撮像素子を試作し, スミア特性, 可変電子シャッタ駆動, および, 従来の蓄積駆動の欠点を改良した新フレーム蓄積駆動を中心に検討し, その確認を行った.その結果, スミア特性については, 転送周波数依存性との関係を調べ, 掃出し周波数を1MHzで行うことにより0.0003%と, 従来のIT-CCDに比べ大幅な低減効果を得た.電子シャッタについては1/60, 1/125, 1/250, 1/500, 1/1000, 1/2000秒のシャッタ速度が可能なことを確認した.新フレーム蓄積駆動として, フレーム残像がなく, 高い垂直解像度が得られる電荷制御フレーム蓄積 (CCフレーム蓄積) 駆動を提案し, 良好な結果を得た.また, FIT-CCDに伴う, 垂直転送効率, 信号電流に検討を加え, 良好な素子特性を実現した.
  • 中村 力, 松本 一哉, 日向 良二, 大石 泰広, 遊佐 厚
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1047-1053
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    新しいMOS型フォトトランジスタCMDの受光素子としての特性を測定し, これにもとづき画素寸法14μm (H) ×16μm (V), 画素数192 (H) ×165 (V) のCMD撮像素子を試作, 評価した.この結果, 本デバイスは, ブルーミング耐性が200倍以上, 次フィールドでの残像が0.6%以下と良好な撮像特性を示すことがわかった.さらに, 分光感度特性が比視感度特性に近く, また, 画素の小型化が比較的容易であることを示した.これらのことから本デバイスは次世代の固体撮像素子として有望であると思われる.
  • 秋山 郁男, 田中 敬訓, 織田 英嗣, 鎌田 隆夫, 石原 保雄, 大保 雅浩
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1054-1060
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    高精細度テレビカメラの固体化を指向した超高解像度CCDイメージセンサを開発した.有効画素数は, 水平1280×垂直970であり, 水平・垂直方向ともにテレビ標準方式の約2倍の解像力を有する.本センサは, インタライン方式であり, 縦形オーバフロードレイン構造を用いてブルーミングを抑制している.また, 水平CCDレジスタ部には, デュアルチャンネル読出し構造を採用して, レジスタ1本当たりの駆動周波数を半減させ, 転送効率の劣化に起因する解像度の低下を防止している.さらに, 出力アンプにはデプレッション型MOSFETを導入して, 広帯域化と低雑音化をはかっている.本センサの水平・垂直解像度は共に960TV本, 標準撮像条件 (2000lx, F8) におけるS/Nは48dBであり, 文書画像読取装置や電子スチルカメラなど, 新しい分野に応用するのに充分な特性が得られた.
  • 西田 泰章, 小池 純郎, 大竹 浩, 渡辺 敏英, 吉川 重夫
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1061-1067
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    固体撮像素子を放送用の高画質カメラ, さらにはハイビジョン用カメラに適用するため, 低雑音化, 高感度化, 高解像度化などについて種々の検討を行った.まず, 従来技術の延長線のみでは, ハイビジョン用カメラレベルの性能を追求した場合, 様々な問題が生じることを指摘した.次に, “偽解像が少なく解像度が高い” 撮像素子を実現する画素配置, 形状および素子構成について検討を行い, 菱形画素形状が偽解像を少なくするうえで優れていることを解析的に明らかにした.さらに, CCD型の原理的な低雑音性と無雑音並列信号処理の可能性に注目し, “素子内信号処理の考え方” を導入した新たな素子構成によって, 高感度, 広ダイナミックレンジ, 低偽解像, 高解像度な固体撮像素子ができる可能性を示した.
  • 遠藤 幸雄, 田沼 千秋, 江川 佳孝, 小野 富男, 家坂 守, 近藤 雄, 松長 誠之, 江川 哲也, 宇家 真司, 真鍋 宗平, 原田 ...
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1068-1074
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    赤・緑・青色ストライプフィルタ方式を用いた1/2インチ492 (V) ×792 (H) 画素インタライン転送型CCDを再生画像上の水平方向にフレーム周期で振動することによって, 水平方向において各色画素ピッチの1/2に空間サンプリング点が得られるようにしたカラーシンクロビジョンCCDを試作した.このデバイスでは, CCDをすべり積層型圧電アクチュエータで振動させ, 制御性良く空間サンプリング点の移動を行った.また, 水平CCDレジスタは3線化して, 赤・緑・青色信号を独立に読出すようにした.このカラーシンクロビジョンCCDを用いて単板カラーカメラを試作して撮像特性を確認した結果, 赤・緑・青色ストライプ配列が各色とも市松状に変換されることにより, 空間ローパスフィルタなしでモアレを抑圧することができた.そして, 色信号, 輝度信号とも水平限界解像度を350TV本に向上できた.
  • 安藤 文彦, 竹歳 和久, 中村 一彦, 今井 正晴
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1075-1082
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    各画素ごとに増幅機能を持った撮像素子, すなわち内部増幅型固体撮像素子 “AMI” について種々のテストデバイスを試作し, その特性を測定した.その結果, 光電変換電流は増幅機能を持たない撮像素子に比べ, 100倍から1000倍の高出力が得られ, ランダムノイズについては非常に少ない値が実測された.また, 出力電流はセルの縮小率に比例して減少しないことも実証した.固定パターンノイズは原理的にはCCDなどと同等であり, その撮像例を示すとともに, 外部回路を用いた軽減効果についても実例を上げて述べた.
  • 中井 正章, 安藤 治久, 小野 秀行, 尾崎 俊文, 小池 紀雄, 大場 信弥, 小沢 直樹, 竹本 一八男
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1083-1090
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    色の解像度, 色モワレの点で有利な, 高画質化が可能な, 2行同時独立読出し方式による1/2インチIL-CCD撮像素子の提案を行った.2行分の画素信号を独立に, 1本の垂直CCDで転送できるようにするため, 多層配線構造により開口の劣化を抑えた, 高密度垂直CCDを開発した.さらに, フィールドプレートによる素子分離技術を用いた, 水平CCD間の電荷転送ロスの少ない並列水平CCD構造を実現した.また, 基本性能である感度を向上するため, (1) フィールドプレート構造により, 垂直CCDの狭チャンネル効果を低減し, 実効的に開口率を大きくする, (2) 横型オーバフローゲートによるブルーミング抑圧法を採用することにより, フォトダイオードの光電変換領域を深くし, 光感度を向上する, (3) フィールドプレートとオーバフローゲートを兼用し, 開口率の低下を抑えたFPOG (フィールドプレートオーバフローゲート) 構造を検討した.試作, 評価により, 高画質, 高感度のIL-CCDの実現見通しを得た.
  • 光ファイバケーブルと接続・測定技術
    鈴木 修三
    1987 年 41 巻 11 号 p. 1091-1099
    発行日: 1987/11/20
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
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