従来のTVカメラを画像センシングに用いようとすると, フレームレート(1/30[sec], Typ.)による時間分解能の限界と, 画素間の感度差による大きな誤差の混入とが, アルゴリズム上, 応用上の大きな制約要因として立ちはだかる。これに対して, 我々は, 従来の走査方式はそのままで, 個々の光センサの段階で、画素毎に入射光量と全画素共通参照信号との時間相関値を生成蓄積し, 出力するイメージセンサを提案し, 上記の問題の根本的な解決を目指している。本稿では, このイメージセンサの基本構造と実現方式を示すとともに, 個別素子で製作した8×8画素センサによる実験結果, 現在設計から試作に入っている集積化センサデバイスの概要, これらの実現を想定して別途進めている新しい画像センシング方式の開発について紹介する。
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