ハードディスク装置では, 記録の高密度化をはかるためにディスクの表面を平滑化している.しかしながら, ディスクの起動・停止時にディスクとヘッドが張り付きやすく, 装置の信頼性を低下させる要因となっていた.そこで, ディスクの起動・停止時にディスクを振動させる超音波振動スピンドル機構を試作し, ヘッドの超音波浮揚実験を行った.その結果, スピンドルを節円の振動モードで加振するとヘッドとディスクが非接触化でき, ヘッド・ディスク間の摩擦軽減に有効であることがわかった。また、ハードディスク面の上部に反射板を配置すると、音響パワーが増大し、振動子の短小・小型化の見通しが得られた。
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