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原稿種別: 表紙
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Cover1-
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
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原稿種別: 目次
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Toc1-
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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日下 輝雄, 坂口 嘉一, 田中 泰三, 森 研二, 鈴木 譲治
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-31
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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今回、発光効率面で原理上有利なパラレルタイプ独立発光型カラー化方式を採用した、32×240ピクセル(QVGA)カラー有機ELディスプレイを試作検討した。試作ディスプレイは、表示輝度100cd/m^2ほかを達成し、実TV放送のカラー動画を表示出来た。ピクセルサイズは0.36×0.36mm^2であり、幅0.09mm×長さ90mmの発光層を、0.12mmピッチで、960本(320カラム×3色)加工形成することが出来た。技術課題をまだ残してはいるが、実用化を明確に捉えることが出来るようになった。
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高田 健司, 原田 良祐, 青木 徹, 藤波 達雄, 中西 洋一郎, 畑中 義式
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-32
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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(π-アレーン)ルテニウム錯体は酸化還元特性に非常に優れており、π共役分子内で電荷移動を起こしやすく、共役高分子を配位子とした(π-アレーン)ルテニウム錯体では共役高分子とCp^*Ru部分との間で電荷の移動が活発に起こることが予想される。この電荷移動が発光に与える新たな特性を検討するためPoly([Cp^*Ru(η^6_-p-phenylenevinylene)]PF_6-co-p-phenylenevinylene)を合成しフォトルミネッセンス(PL)を測定したところ、このフィルムから450nmにピークを持つPLが得られた。
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横山 高士, 川西 光宏, 三浦 登, 松本 皓永, 中野 鐐太郎
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-33
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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CaS:CeF_3とGa_2S_3二つのターゲットを出発材料に2源パルス電子ビーム蒸着法で薄膜作製することで化学量論的組成の整ったCaGa_2S_4:Ce薄膜が得られると期待し、素子の作製を行った。二つの出発材料に照射する電子ビームの時間を変化させることにより薄膜の組成を制御することに成功し、1kHz正弦波電源を用いて最大輝度160cd/m^2、50Hz、20μsのパルス波電源において最大輝度16cd/m^2の高輝度青色ELが得られた。
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川西 光宏, 横山 高士, 三浦 登, 松本 皓永, 中野 鐐太郎
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-34
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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CaGa_2S_4:Ceのような三元化合物は、2族のCaをSrやBaと置き換えることで発光を短波長側にシフトさせることができる。しかし、これまで3族を変化させた報告は殆ど見当たらない。そこで、CaAl_2S_4:Ce薄膜EL素子を2源パルス電子ビーム法を用いて製作した。この素子から約420nmにピークを持つ青紫色発光が得られた。しかし、GaAl_2S_4:Ce薄膜EL素子の輝度は、CaGa_2S_4:Ce薄膜EL素子の輝度と比べると低輝度であった。そこで、(CaGa_2S_4:Ce, CaAl_2S_4:Ce)積層薄膜、Ca(Ga, Al)_2S_4:Ce固溶体薄膜から高輝度純青色発光を得ることを試み、非常に色純度のよい高輝度青色発光を得ることに成功した。
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遠藤 利和, 深田 晴己, 大観 光徳, 田中 省作, 小林 洋志
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-35
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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ZnによりSr欠陥を補償したSrS中に発光中心CeをCe^<3+>として安定にかつ高濃度添加させることを目的として、電荷補償剤Naを添加したSrS:Ce, Zn, Na薄膜を作製した。CeとNaを0.2mol%添加したときには、Naのフラックスとしての効果から薄膜の結晶性は改善し、EL素子は青色の色純度が改善された。CeとNaを0.4mol%以上添加しても青色の色純度の改善はみられたが、これは薄膜中のCe^<3+>濃度の減少によるものであった。つまり、欠陥の少ないSrS薄膜中においてCeはCe^<3+>として0.2mol%以上添加されないと思われる。
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村山 雅俊, 安藤 太郎, 西村 悟, M. Peter, 大観 光徳, 田中 省作, 小林 洋志
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-36
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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SrS:Ce薄膜EL素子における電気的特性の温度依存性を検討した。移動電荷量と発光層中に形成される動的空間電荷(Dynamic Space Charge)の温度依存性には対応関係があることを確認した。動的空間電荷の形成には熱的な励起過程があり、その活性化エネルギーは19[meV]である。室温においてみられる電圧の立ち下がり部分での発光が低温においても見られることより、低温で駆動したときにもCe^<3+>のイオン化は起こっている。電圧の立ち上がり部分ではターンオン電圧前に漏れ電流が観測された。電圧の立ち下がり部分の漏れ電流と同じように、電圧の立ち上がり部分の漏れ電流は、浅い界面準位に蓄えられていた電子が放出されたものであると思われる。低温での駆動時におけるターンオン前の漏れ電流は、電圧立ち下がり部分での漏れ電流に連続したものであると思われる。
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木多 晋裕, 深田 晴己, 大観 光徳, 田中 省作, 小林 洋志
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-37
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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電子線蒸着法によりSrS:CuCl薄膜を作製し、得られた薄膜をAr雰囲気中にて700℃および900℃で5分間アニール処理を行った。SrS:CuCl薄膜の結晶性は、蒸着用ペレット中に仕込んだGaやClにより向上し、アニール処理を行うことによりさらに向上した。Cuの仕込み濃度が, 0.1mol%の場合には約500nm、0.2, 0.4, 0.8mol%の場合には約520nmにピークを持つフォトルミネッセンス(PL)スペクトルが得られた。PL強度は、アニール処理を行うことにより増加したが、PL、PL励起スペクトルはほとんど変化しなかった。このことからアニール処理することで、発光中心Cu^+のまわりの結晶場の状態はほとんど変化することなく、母体の結晶性のみが改善されたと思われる。
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久保田 佳寛, 宮田 俊弘, 南 内嗣
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-38
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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スパッタ法もしくはディップ法によって作製した各種酸化物蛍光体薄膜を発光層として用いるBaTiO_3セラミックス絶縁形薄膜EL素子を作製し, 正弦波交流駆動周波数を変化させてEL特性を調べた。輝度、発光閾値電圧および輝度の印加電圧に対する立ち上がり等のEL特性は、駆動周波数を60Hzから10kHzに増加させるにつれて大きく改善された。10kHz駆動において、1000cd/m^2以上の緑色発光および300cd/m^2以上の赤色発光がZnGa_2O_4:Mn、Ga_2O_3:Mn薄膜およびGa_2O_3:Cr薄膜をそれぞれ発光層に用いたEL素子において、141V以下の印加電圧で実現できた。加えて、封止処理を一切していない素子を用いる経時安定性評価では、10kHz駆動時において3000時間以上安定に動作することを確認できた。
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久保田 佳寛, 宮田 俊弘, 南 内嗣
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-39
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
簡易な成膜技術である湿式成膜法を用いて作製したMnとCrを共添加したGa_2O_3蛍光体をBaTiO_3セラミック絶縁形薄膜EL素子の発光層材料へ採用し、EL特性に対する共添加効果について検討した。Mn添加量を0.3at.%一定とし、Cr添加量を0から20at.%の範囲で変化させたGa_2O_3蛍光体薄膜EL素子において、いずれのCr添加量においても1kHz正弦波交流電圧駆動で100[cd/m^2]以上の高輝度発光を実現できた。発光色はCr添加量に依存し、Cr添加量の増加に伴い、発光色が緑から赤へと変化し、多色発光を実現できた。また、発光色は、素子を駆動する印加電圧にも依存し、印加電圧の増加に伴い発光色は緑から赤へと変化した。
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平山 桂子, 志賀 智一, 五十嵐 清, 御子柴 茂生, 品田 眞一
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-40
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
カーナビゲーションシステムは厳しい環境下で使用されるため、液晶バックライトには-30〜80℃と幅広い動作温度が要求されている。我々は、簡単な構造で、高輝度、高均整度が得られる平面放電型蛍光ランプを開発してきたが、水銀を使用しているため低温時動作が困難であり、またその有害性が問題となっていた。今回、温度依存性がなく、環境に害を与えない希ガスを使用した水銀レス平面放電型ランプを開発した。パルスデューティを低くすることで安定放電を得ることができ、また、パルス幅を狭くすることで高輝度7, 700cd/m^2において発光効率20.6lm/Wを得た。
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喜多尾 道火児, 井沢 邦邦之, 山本 徳士, 巻淵 正樹, 浦部 和雄
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-41
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
エレクトロクミック(EC)現像を示す遷移金属酸化物(WO_3およびNiO)膜を水素導入スパッタ法で作製した.この方法はスパッタ雰囲気(Ar/O_2)さらに水素を導入する手法である.こうして得られたEC膜は水素導入量を変えることによって, as-depo.状態で酸化・還元の程度を任意に制御した膜を作ることができた.即ち任意の色の濃さを持つas-depo.膜を作ることができた.これはEC現象には膜内に含まれる水分子, 水酸基などによって強く影響されるためである.作製時に導入された水素と電気化学的に注入された水素の役割について, 赤外吸収や着色効率などの解析によって比較検討した.
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坂口 靖雄, 中野 倫明, 樋口 和則, 杉山 和彦, 山本 新
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-42
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
自動車分野では, 経路案内や道路交通情報などの様々な情報が提供されるようになり, 車載ディスプレイでの文字や画像表示が増加している.安全で円滑な運転の点から, 車載ディスプレイの視認性向上はますます重要であり, 高齢ドライバや昼夜等の視環境の変化に対しても見やすい車載ディスプレイの開発が強く要望されている.本報告では, 表示文字, シンボル等の設計要件として, 文字サイズおよび文字・背景のコントラストを決定する方法を提案する.これは, 視覚特性のうち年齢や視環境の明るさをパラメータとした空間周波数特性を用いて文字等の見やすさを推定し, 車載ディスプレイの設計段階で視認性の良い画像の作成を支援するものである.
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鈴木 貴博, 下平 美文, 大橋 剛介, 池田 弘明
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-43
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
液晶ディスプレイの視野角特性を総合画像品質に基づいて定義するために、特に色再現範囲を狭くしたときに画質に与える影響を主観評価実験により測定した。この結果、ディスプレイの3原色であるRed、Green、Blueの彩度をそれぞれ単独で低減し、色再現範囲を変化させた場合には、Blueの彩度低減が最も画質に影響を及ぼすことがわかった。また色温度を6500Kで一定に保つようにし、色を変えないようにして彩度を低減した場合においても、画質に大きな影響を与えることがわかった。
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伊藤 剛, 奥村 治彦
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-44
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
LCDの回路系に関し、消費電力を半減できるマルチフィールド駆動法の開発を進めてきた。本駆動法では1フレームを複数のサブフィールドに分割し、リフレッシュレートを低速化している。低速化による面フリッカは隣接画素間で補償し合うようにインターレース駆動しているが、低速率が大きい場合や、フィールドスルー電圧変動及びTFTのリーク電流によるフリッカが大きい場合には、画面上にライン妨害が視認し得ることが分かった。そこで、ライン妨害が視認されない条件を求めるため、動画像シミュレータを用いてCRT上にライン妨害を発生させ、画質の主観評価を行った。評価結果からマルチフィールド駆動法に最適な極性反転方式がドット反転方式であることと、ライン妨害視認レベルの概算ができることを確認した。
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浦壁 隆浩, 鈴木 昭弘, 岩田 明彦, 井上 満夫, 永田 一志
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-45
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
低温poly-SiTFTは数々の利点がある一方で、単結晶Siで形成されたトランジスタと比較して移動度が低く、閾値電力が大きいといった特質をもつ。よって、低温poly-SiTFT-LCDデータドライバICは、従来回路技術をそのまま適用すると、駆動周波数能力が低く、消費電力が大きいものになってしまう。駆動回路一体型LCDパネルをより高性能にするためには、駆動ICの高駆動周波数化、低電力化が非常に重要である。今回、クロック周波数の2倍のデータ転送速度をもち、必要な期間のみクロックを発生させシフトレジスタを動作させたブロック制御サンプリング信号発生回路を開発した。そして、ガラス基板上に、その回路を内部にもつ低温poly-SiTFT-LCDデータライン駆動ICを作製し、その動作を確認した。さらに、CLKが発生する期間の動作段数と消費電力の関係を調べ、そのブロック分割数を最適化した。以上の結果、駆動周波数は従来のサンプリング信号発生回路の1.7倍、サンプリング信号発生回路部分の消費電力は従来比の16%に低下させることができた。
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橋戸 隆一, 鈴木 昭弘, 岩田 明彦, 井上 満夫, 永田 一志
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-46
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
低温poly-Si TFTを用いた大型LCDパネル用データドライバを開発している。低温poly-Siプロセスは駆動回路とLCDパネルを一体化できるので、LCDパネルモジュールの薄型化、高信頼性化、低コスト化が実現できる。一方低温poly-Si TFTは単結晶Si TFTに比べて素子性能のバラツキが大きいという問題がある。このため低温poly-Si TFTを用いてオペアンプを製作すると、大きなオフセット電圧が生じ、LCDパネルを表示させた時縦筋状の輝度ムラが生じてしまう。本報告では、従来のオフセットキャンセル技術を低温poly-Si TFTに適用した際生じる、オフセット検知時の発振状態を防ぐ回路方式と、入力回路からの電荷移行を補償する回路方式を提案した。またこれらの回路用に新たな駆動方法を開発し、DCゲインバラツキによるオフセット電圧も補償できるようにした。これらの回路を理論予測に基づき設計し、低温poly-SiTFTで製作して動作実証を行った。これにより理論通りのオフセットキャンセル動作を実証した。
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小野塚 豊, 秋山 政彦, 日置 毅, 上田 知正, 鈴木 幸治
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-47
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
強誘電体と液晶を積層した記録保持型LCDの動作原理の検討を行った。強誘電体の抗電圧に等しいバイアスを加えた駆動を行うことにより低電圧で駆動できることを示した。また、強誘電体と液晶の容量比の最適化設計を行い、低電圧駆動するために強誘電体のヒステリシス形状を適性化必要があることを理論的に示した。さらに低消費電力化をするために必要な強誘電体の抵抗率の見積りを行った。
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岩本 宜久, 岩倉 靖, 井上 晴一
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-48
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
垂直配向をベースに高透過率, 高コントラストで高dutyマルチプレックス駆動可能な垂直配向STN-LCDを開発した。このLCDは電気光学特性において従来の水平配向STN-LCDと同等な急峻性を有しており、かつ、初期配向状態におけるリタデーションがほぼゼロであるため色補償板なしにノーマリーブラックな白黒表示が可能である。本報告では垂直配向STN-LCDの基本概念、及びシミュレーション, 実セルによる検証を行った結果について議論する。
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畑中 孝之, 藤田 晋吾, 水野 浩明, 大谷 俊哉, 小川 鉄
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-49
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
1枚偏光板反射型カラーSTN液晶ディスプレイにおいて、明るさ、視野角特性等の光学特性を決定する要因の一つである散乱フィルムの最適化をおこなった。最適化法として集光性に着目した評価法を提案し、集光性、無彩色性、視角特性、偏光解消性、後方散乱性、表示のクリア性について最適化設計をおこなった。また、最適化した散乱フィルムを用い、1/480Duty駆動において、反射率12%、コントラスト比1:10と明るく、高コントラストを実現したと同時に白黒の無彩色性を改善した1枚偏光板反射型カラーSTN液晶ディスプレイを実現した。
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櫻井 芳亘, 岩井 義夫, 山口 久典, 関目 智明, 大谷 俊哉, 小川 鉄
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-50
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
反射型カラー液晶ディスプレイ(以下反射型カラーLCD)は、携帯モバイル用途のディスプレイとして、低電力、薄型、軽量そして屋外視認性に優れている。しかし、現在の反射型カラーLCDは、透過型に比べると画質、性能面で不十分なレベルである。今回我々は、1枚偏光板TNセルのノーマリーホワイトモードでの光学構成の最適設計と低温p-SiTFTを用いた高開口率設計により、15:1の高コントラスト、無彩色化、3.3Vの低電圧駆動の1枚偏光板低温p-SiTFT反射型カラーLCDを実現したので報告する。
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堀田 あいら, 榎本 信太郎, 清水 清三郎, 田中 雅雄, 岩永 寛規, 内藤 勝之, 春原 一之
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-51
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
以前に我々は3層ゲスト-ホスト反射型カラーLCDの低コスト化を実現するため、フィルム化した液晶層を積層した新しい構造の3層GH-LCD{Stacked Films of Encapsulated Liquid Crystal(SFELIC)}を提案した。液晶マイクロカプセルはその構造を実現するためのキー材料である。今回は液晶マイクロカプセルと液晶マイクロカプセル膜の特性について報告する。
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上野 毅稔, 遠藤 巨文, 関 秀廣
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-52
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
バックライトを用いない明るい反射型液晶は携帯型情報システムのキーデバイスとなっている。その中でもゲスト・ホスト型液晶表示素子は2色性色素の吸収異方性を用いるため、大変広い視野角を有している。そのため複屈折モードや旋光モードの表示方式で用いなければならない複雑な光学補償が不要となる。白黒表示のGH-LCDはマイクロカラーフィルタ表示の光バルブとして用いることができる。この場合、正確に無彩色を表示しなければならない。従って、色素を混合して無彩色となるように濃度を調整しなければならない。本報告では、最適色素濃度を求めるためにNewton-Raphson法を応用した色彩設計について検討した。この方法により反射型カラーLCDの設計において有用な指針が得られ、LCDの表示品位の向上が図られた。
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中園 祐司, 高木 敏行, 沢田 温, 苗村 省平
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-53
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
液晶セル中のイオンの発生メカニズムについて、ステップ電圧印加時の過渡電流解析より得られたイオンの属性をもとに考察を行った。極性および無極性液晶材料の混合比率を変えた液晶ミクスチャーに対して評価を行い、解離エネルギーを算出したところ一般的な有機イオンの解離エネルギーとほぼ一致した。このことより、液晶層中の電気的に中性な分子の電離が液晶層中のイオンの発生源となっていると考えられる。また、温度の上昇に対して不純物の濃度が増えていることから、液晶層中の電気的に中性な分子の一部は周辺部材より溶解してきているものと考えられる。
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鳥海 弥和, 田所 利康, 赤尾 賢一, 奥谷 聡, 木村 宗弘, 赤羽 正志
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-54
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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本論文では、時間分解分光エリプソメトリー(TRSE)を用いて、ネマティックECBにおける表面およびバルク液晶分子の再配向ダイナミクスを解析した結果について報告する。発表では、色素ドープ法と全反射法という2つの反射型TRSE法について、その測定原理、実験の詳細、測定結果を述べ、これら反射型TRSE測定により配向膜近傍の表面分子(〜60nm)の動的応答を、また透過TRSE測定によりバルク液晶分子の動的応答をそれぞれ独立に測定可能になったことを示す。一方、4×4マトリックス法を用いたシミュレーション解析は、実験より得られた表面およびバルク液晶分子の電場応答特性を定量的に再現しており、これら反射/透過TRSE法の採用により、LCDの特性を決定する界面配向特性の評価と制御に具体的指針が得られることが明らかになった。
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宮本 哲雄, 杉村 明彦, B.A. Timimi, G.R. Luckhurst
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-55
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
2枚のガラス基板で構成されるサンドイッチ型セル内のネマティック液晶ダイレクタダイナミクスを、重水素化核磁気共鳴(DNMR)法を用いて調べた。電圧印加後のダイレクタダイナミクスは、セル内で均一に電場方向へ配向する結果が得られた。電圧遮断後のダイレクタダイナミクスは、セル内で緩和課程が異なる結果が得られた。また、表面アンカリングを考慮し、磁場と電場にさらされたネマテック液晶ダイレクタダイナミクスを数値計算により明らかにし、実験結果と比較検討を行った。
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齋藤 裕, 飯村 靖文
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-56
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
ガラス転移点が88℃と低いため、配向膜としては不向きであるとされている感光性樹脂ポリビニルシンナメート(PVCi)膜に、UV偏光を照射して二重化反応をさせた。このときUVの照射量が上がるほどリタデーションや液晶の配向状態が熱的に安定してきた。このことからPVCiは、配向処理に用いるUVの照射量を充分にすることによって配向膜として有用であることがわかった。このPVCi膜を用いて強誘電性液晶(FLC)の光配向を試みたところ一様な配向が得られ、照射偏光方向を上下基板でクロスさせるクロス照射法を用いることで、ラビング同様コントラストの制御ができることがわかった。
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山根 大和, 楊 槐, 古屋 吉啓, Hwan-Kyeong JEONG, Kumar RAJESH, 菊池 裕嗣, 梶山 千里
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-57
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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誘起スメクチック均一相を呈する(側鎖末端に非極性基を有する側鎖型液晶共重合体/極性末端基を有する低分子液晶)複合系は、二周波駆動による双安定性光スイッチングメモリー機能が発現する。本研究では、複合系の光スイッチングの応答速度を高速化する目的で、複合系に使用する側鎖型液晶共重合体の液晶形成側鎖置換率や液晶形成側鎖のスペーサ長が、複合系の液晶特性、及び電気光学特性に及ぼす影響について検討した。
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楊 槐, 山根 大和, 古屋 吉啓, Hwan-Kyeong JEONG, Kumar RAJESH, 菊池 裕嗣, 梶山 千里
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-58
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
本稿では、(側鎖型液晶共重合体/低分子液晶/カイラルドーパント/色素)四元複合系の熱相転移(スメクチック(S_A)相-カイラルネマチック(N^*)相)に基づく熱光学および電気光学効果を利用したHe-Neレーザー光(2mW)による高コントラスト化を実現した熱書き込みについて述べる。本四元複合系の液晶特性を確認し、複合系に発現する熱相転移に基づく熱光学および電気光学特性に及ぼす側鎖型液晶共重合体の影響について検討した。カイラルドーパントを含む従来の熱書き込み用S_A低分子混合液晶と比較して、本四元複合系では、側鎖型液晶共重合体の導入は系のコントラスト向上に非常に有効であり、高コントラストかつ安定なメモリー能を示す新規メモリー効果が確認された。
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三村 広二, 五藤 智久, 住吉 研
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-59
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
フリー
高輝度カラー反射型として有望であるホログラフィックPDLC(HPDLC)は、液晶/光硬化樹脂混合物をレーザ干渉露光し、光重合相分離により作製される。そこで、液晶/オリゴマー/光硬化樹脂混合系を用いてHPDLC作製条件を検討した。この結果、レーザ強度が強い時に透明で高回折効率を持つものが得られた。また、オリゴマー濃度を増すと回折れる析効率が改善できるが、同時に散乱性も増える。これは、混合系の相分離温度に関係づけることができる。
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加藤 謹矢, 久木 智子, 伊達 宗和
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-60
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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反射型フルカラーディスプレイへの適用を狙いとして, 新しい構造のホログラフィック高分子分散型液晶(HPDLC)を開発した.層状に並んだ液晶ドロプレットを高分子中に分散した従来型HPDLCでは, 液晶の配向が制御されていないため, 液晶ドロプレット間で配向がランダムで, 反射効率を決める屈折率差は液晶の屈折率異方性より小さい.液晶の屈折率異方性を有効に利用するため, 液晶の配向を制御したHPDLCを新たに開発し, 基板間に電圧を印加するバーティカルモードと, 基板に平行に印加するインプレインモードで基本動作を確認した.さらに, 偏光依存性や反射特性が構造と密接に関係することを明らかにした.
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藤掛 英夫, 會田 田人, 米内 淳, 菊池 宏, 河北 真宏, 滝沢 國治
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-61
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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自己保持性の液晶膜は、大型・軽量化・耐衝撃性が期待される将来のフレキシブルディスプレイに応用可能である。そこで我々は、配向重合したポリマーネットワーク内に、強誘電性液晶を分散・安定化した液晶ジェル膜を試作した。ここでは膜硬度を確保するため、高濃度の液晶性アクリルモノマーを添加し、光重合相分離法により微細なポリマーネットワークの形成を促した。その結果、μmオーダーのネットワーク構造が観察され、ポリマー含有率が20%以上で、両基板を強固に接着する自己保持膜(3μm厚)が得られた。本素子は、300μs以下の高速応答と100以上の良好なコントラスト比を有するとともに、微細なスイッチングドメインの分布による階調機能を示した。低分子で高速な強誘電性液晶が、液晶分子のコニカルなスイッチング挙動を制限するポリマーと相溶しるのでなく、互いに相分離しているため、高速性と自己保持性の両立が図られたものと考えられる。
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浅田 忠裕, 松本 真幸
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-62
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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ポリマー薄膜でコレステリック液晶の小体積を包んだ小胞が積み重なった構造は強い光散乱により、光を透過せしめない。電界配向性のマネチック液晶をコレステリック液晶にあらかじめ混合しておくと、電界によって液晶分子をホメオトロピクに配向させうるので、偏光板不要の光シャッターとなすことができる。液晶成分をスメクチック液晶その他にかえ、電気光学的性質を比較した。
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新木 盛右, 千葉 英徳, 鈴木 信, 宮下 哲哉, 内田 龍男
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-63
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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Lyot-filterは、2枚の偏光子で挟んだ複屈折板を多層積層することにより、特定波長の鋭い透過スペクトルを実現している。この原理に基づき、複屈折板の代わりにネマティック液晶セルを用いた波長可変のバンドパスフィルタが考案されている。本研究では、このフィルターを発展させ、セル厚をセルごとで変える構成により、1種類の印加電圧で波長を調整出来るバンドパスフィルタを構成した。
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高橋 泰樹, 古江 広和, 鹿田 正弘, 松田 憲之, 見山 友裕, 小林 駿介
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-64
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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通常のラビング配向処理によりジグザク欠陥のない一様配向が得られる配向膜と、光重合性モノマーを添加した強誘電性液晶を用い、無欠陥で単安定な特性を示すFLCセルが実現できる。このFLCセルの特徴を活かし、TFT駆動によりフィールドシーケンシャル法を用いたカラー表示を行うために、駆動法及び、アナログスイッチを用いた疑似TFT回路による実験・検討を行った。その結果ストレージキャパシタを付与することにより、ゲートパルスが2.5μsecでもスイッチングが可能なことがわかった。これは高分子安定化強誘電性液晶セルをフィールドシーケンシャルでカラー表示する際、SXGA表示が可能なことを示す。
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森 裕行, フィリップ ボス
原稿種別: 本文
セッションID: IDY99-65
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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πセルは、斜め方向から階調反転が起きにくい、応答速度が速いという特長を持ち、将来の液晶ディスプレイモードとして有望である。我々は、光学的に負の複屈折性を持つディスコティック化合物をハイブリッド配向させた光学補償膜によって、暗状態πセル液晶の正の複屈折性を補償する方法を提案し、広視野角を実現した。この負の複屈折の構造体によって、πセル液晶の正の複屈折性は完全に補償されるが、斜めから見たときには、まだ光漏れが生じ、コントラスト比低下が起きている。この原因は偏光膜の視野角特性によるものである。我々はa-plate一枚追加し、斜めからの光漏れを押さることによって、更なる広視野角を実現することに成功した。
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原稿種別: 付録等
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App1-
発行日: 1998/01/22
公開日: 2017/06/23
会議録・要旨集
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