我々は,パルス変調方式(PFM:Pulse Frequency Modulation)フォトセンサを応用した,網膜下埋込方式眼内撮像型人工視覚再生用CMOSイメージセンサの開発を進めている.今回,in vitroにて網膜を電気刺激し,網膜神経節細胞の応答を測定するために,32×32画素からなる人工視覚再生イメージセンサを開発した.露出制御方式として,分周回路を用いる方法と,パルスのサンプリング周波数を制御する方式を検討した.分周回路方式のTEGを試作し,入射光を,細胞刺激に適していると考えられる周波数(数100Hz以下)のパルス列に変換できた.光感度を1/1〜1/128の間で1/2刻みで変化できることを確認した.PFMフォトセンサに特化した画像処理手法として,パルスの合成・消滅を利用した画像処理手法についても述べる.
抄録全体を表示