マグネトロンスパッタ製膜後熱処理することで作製したCrPt_3規則合金膜(20nm厚)にKr^+,Ar^+イオン等を照射し,その磁気特性の変化を調べた.30keVのKr^+イオンをCrPt_3膜に照射し,2x10^<14>ions/cm^2という非常に低ドーズでL1_2型CrPt_3規則合金からfcc不規則相へ相変化し,非磁性化が可能であるという結果を得た.さらに,この程度の照射量ではCrPt_3膜の磁気異方性の起源である格子歪みが緩和されないことが分かった.また,電子ビーム露光を用いてイオン照射型CrPt_3ビットパターン媒体を作製し,磁気力顕微鏡(MFM)観察を行い,180nm x 180nmピッチにおいても非照射部からの明瞭な磁気コントラストを観測し,照射部からコントラストが得られないことを確認した.ナノインプリントを用いて作製した600nmピッチの照射/非照射領域パターンを持つイオン照射型CrPt_3ディスク媒体をスピンスタンドにより評価した結果,照射/非照射領域の遷移幅の狭い明瞭な再生信号波形を得ることに成功した.
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