筆者らは光電面の限界時間分解能の式を導いた3).これを空乏化されたシリコン層に適用すると,シリコンイメージセンサの限界時間分解能は約11.1 psであることが導かれた(300 K, 550 nmの入射光の場合).この式を導くに当たって,関連要素について,どのような条件のときに時間分解能が最小になる条件を与えるか検討した.ということは,その検討結果にできるだけ沿うようにイメージセンサを設計すれば,現在の技術で作ることができる最高速度のイメージセンサになる.このような方針で簡単なイメージセンサのモデルを作り,シミュレーションしたところ,センサチップについては比較的容易に50 psの分解能を達成できることがわかった.
抄録全体を表示