岩手医科大学歯学雑誌
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38 巻 , 3 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
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研究
  • 東海林 理, 中里 龍彦, 泉澤 充, 有賀 久哲, 小豆嶋 正典
    原稿種別: 本文
    38 巻 (2013) 3 号 p. 71-79
    公開日: 2017/03/06
    ジャーナル フリー
    われわれは2006年から2012年までの間に岩手医科大学附属病院歯科医療センターに来院した130名の口腔癌患者に対して原体照射による放射線治療を行った. 今回, それらの症例について, 性別, 年齢分布, 原発部位, 病理組織診断, TNM分類,照射目的, 併用化学療法剤の投与方法,総線量,照射方法,照射範囲に関して分析した.
    結果は以下の通りである.
    1. 男女比は2.2対1で男性のほうが多かった. 年齢のピークは男性が60歳代,女性は70歳代だった.
    2. 原発部位は舌が, 病理組織診断では扁平上皮癌が最も多かった.
    3. TNM分類では, T4が40.0%と最も多く, T2が28.5%, T3が21.5%と続いた.
    4. 併用化学療法は動注が, また照射目的は根治照射が最も多かった.
    5. 総線量は40-49Gyが最も多く, 60-70Gyが続いた.
    6. 照射方法は非対向2門照射が多く選択され,照射範囲は原発巣と所属リンパ節を含めた例が最も多かった.
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  • 原 淳, 古屋 純一
    原稿種別: 本文
    38 巻 (2013) 3 号 p. 80-92
    公開日: 2017/03/06
    ジャーナル フリー
    咀嚼はcentral pattern generator (CPG) によって制御され, 摂食中に咀嚼を特に意識しなくても行うことができる. しかし,嚥下機能低下が生じやすい高齢者においては, 不十分な咀嚼による食塊形成不良が, 咽頭残留や誤嚥のリスクを高めると考えられ, 十分に咀嚼を意識して摂食することは,嚥下機能低下に対する有効な代償法になりうると考えられる. 本研究の目的は, 咀嚼意識の強化が摂食時の舌運動, 下顎運動, 食物搬送に及ぼす影響を明らかにすることである.
    被験者は, 個性正常咬合を有するボランティア27名 (男性17名, 女性10名, 平均年齢27.8±3.1歳) とした. 被験食品はバリウム塩製剤含有寒天ブロックとし, 日常通りの咀嚼で摂食させた場合 (通常摂食条件), 十分な咀嚼を意識して摂食させた場合 (咀嚼強化条件) の2条件下で摂食させ, Videofluorography 側面像にて, 舌運動, 下顎運動,食物搬送動態を観察した. 口腔・咽頭領域を口腔領域 (oral cavity : OC), 口腔咽頭上部領域 (upper oropharynx: UOP), 喉頭蓋谷領域 (valleculae : VAL), 下咽頭領域 (hypopharynx : HYP) の4つに区分し, 咀嚼回数, 舌による食塊の押し戻し運動 (Push forward 運動), 各領域の食塊通過時間, 咀嚼周期時間 (各領域の食塊通過時間を各食塊通過時の咀嚼回数で除した時間) を分析した.
    咀嚼強化条件では, 嚥下までの咀嚼回数, Push forward 運動の発生回数は有意に増加した. 食塊通過時間はOC, UOP, VALにおいて, 有意に延長した. また, 咀嚼周期時間は, 食塊が口腔内に存在する間は有意に短縮し, VALへ搬送されると延長した.
    摂食時に十分な咀嚼を意識することは, 咽頭に搬送される食塊を舌が口腔に押し戻させ, 口腔内での食塊保持を向上させた.さらに, 食物が口腔にある間の下顎運動を速めることで, 口腔内において十分な食塊形成を行うことができ, 口腔と咽頭が嚥下に対して十分に準備することができたと推察された. 以上より, 摂食中の咀嚼意識の強化は, 口腔での良好な食塊形成を保証し, 円滑な嚥下の遂行につながる可能性が示唆された.
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  • 松井 美樹, 岸 光男
    原稿種別: 本文
    38 巻 (2013) 3 号 p. 93-106
    公開日: 2017/03/06
    ジャーナル フリー
    目的 : 口中気体のVolatile Sulfur Compounds (VSC)濃度,歯肉炎,歯垢と舌苔試料における口腔微生物の量との間の関連性を検討することを目的とした.
    対象と方法 : 対象者は全身的に健康な成人男性13名,女性5名の18名(平均年齢22.7±3.1歳)であり,彼らは自発的に研究に参加した.口腔診査結果によって被験者を歯肉炎有所見者(歯肉炎群)と歯周組織健全者(健全群)の2群に分けた.ベースライン時, Winkel tongue coating index (WTCI)を評価した後にガスクロマトグラフィを用いて硫化水素(H2S)とメチルメルカプタン(CH3SH)濃度を測定した.続いて舌苔は舌背中央付近舌根部からマイクロスパーテルで3回擦過し,歯垢は下顎両側第一大臼歯から歯科用探針を用いて全量採取した.さらに被験者は軟毛ブラシを用いて丁寧に自分の舌を清掃した. 3日後,同様に口臭測定を行いベースラインと同一部位から歯垢と舌苔試料を採取した.採取した試料からゲノムDNAを精製し,総細菌とF. nucleatumを定量するためreal-time PCRに供した.
    結果 : ベースライン時,歯肉炎群ではCH3SH濃度,歯垢中総細菌量が健全群よりも有意に高かった.舌清掃3日後には,ベースラインと比較してH2S濃度は歯肉炎群で有意に減少していた.被験者全体では,単相関分析において歯垢中の総細菌密度とF. nucleatum量密度の間に高い相関が認められた.口中気体のVSC濃度を目的変数とした重回帰分析では,ベースライン時のBleeding on Probing (BOP)歯数, 3mmの歯周ポケットの存在, WTCI, F. nucleatum密度が口中気体のVSC濃度と有意に関連していた.
    結論 : 口中気体のVSC濃度は,舌苔のみならず歯肉の状態や歯垢中細菌にも影響されることが示された.
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  • 木村 美澄
    原稿種別: 本文
    38 巻 (2013) 3 号 p. 107-116
    公開日: 2017/03/06
    ジャーナル フリー
    'Red complex species' [Porphyromonas gingivalis (Pg), Treponema denticola (Td)およびTannerella forsythensis (Tf)], Aggregatibacter actinomycetemcomitans (Aa)はそれぞれ慢性歯周炎,侵襲性歯周炎の原因菌として挙げられているが,歯周疾患に罹患していない小児プラークからも検出されることが明らかにされている.本研究では,歯周病原性細菌の小児への感染とミュータンスレンサ球菌(MS)の感染との関連性,また,歯周病原性細菌の母子感染の可能性を検討する目的で, 327名の小児プラーク中の'red complex species', AaおよびMSの感染,および母親のプラークへの感染との関連性ついて検討した.インフォームドコンセントの得られた小児とその母親よりプラークを採取, DNAの精製を行った.菌種の同定は菌種特異的PCRにより行った.その結果,小児のプラークへのMSの感染はdmf/DMF歯率と正の相関を示した.歯周病原性細菌では, Aaが母子両群とも最も高い検出率を示し,次にTfの検出率が高かった.これらの検出率は増齢に伴い上昇した. Pgは小児群の13.1%,母親群の23.0%で検出されたが, Tdは小児群では検出されず,母親群でも検出率は低かった(7/239).小児群におけるMS感染と歯周病原性細菌感染との間には関連性が認められなかった.母子ペアで検出の一致度を検討した結果, Tf陽性の小児93人のうち50人の母親で, Pg陽性の小児43人のうち17人の母親でこれらの菌が検出された.以上より, Aa, TfおよびPgといった歯周病原性細菌は小児プラークに感染し得ること,これら歯周病原性細菌の感染はMSの感染状況とは関連性の無いことが強く示唆された.また,歯周病原性細菌,特に'red complex species'は,垂直(母子)感染が起こる可能性は低いことが示唆された.
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症例
  • 奥野 瑛, 三上 俊成, 武田 泰典, 田中 光郎
    原稿種別: 本文
    38 巻 (2013) 3 号 p. 117-123
    公開日: 2017/03/06
    ジャーナル フリー
    患児は6歳7か月の男児で, X線所見で上顎正中部に逆生の埋伏過剰歯を発見され近歯科医院より紹介来院し,当科にて上顎正中埋伏過剰歯の抜去を行った.同患者は, 2年半後,近医において,上顎右側中切歯と上顎右側側切歯の萌出遅延と診断されたため,その治療目的で,本院に再度受診した.側切歯は犬歯の圧迫により高度に歯根吸収を生じていた.そのため,中切歯をリンガルアーチならびにマルチブラケット装置による牽引を試みたが,中切歯の移動は認められなかった.その後, 2回中切歯の亜脱臼と外科的処置を併用し,牽引を続行したが,中切歯の挺出はみとめられず,抜歯に至った.抜去歯には遠心舌側歯頸部に陥凹が認められるとともに,病理組織所見では骨置換性の根吸収が生じていた.
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岩手医科大学歯学会第39回総会抄録
特別講演
一般演題
歯学会研究助成 成果報告
大学院歯学研究科第3学年研究発表会
著者名索引
第38巻 総目次
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