日本高度実践看護学会誌
Online ISSN : 2760-179X
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原著論文
  • 大下 良子, 宇都宮 明美
    2026 年13 巻 p. 17-25
    発行日: 2026/05/28
    公開日: 2026/05/28
    ジャーナル フリー

    目的:急性・重症患者看護専門看護師(以下CCNS)が救急集中治療室(以下EICU)への異動者に行う臨床判断におけるリフレクション支援を明らかにすることである.

    方法:日本看護協会に登録されているCCNSに対して研究依頼を行い,同意の得られた10名のCCNSに対して半構造化面接法にてデータを収集した.分析はBerelson(1952)の質的内容分析の手順に沿って行った.

    結果:CCNSが行う臨床判断におけるリフレクション支援は,リフレクション・イン・プラクティスでは【生命維持装置の異常や病態の変化を発見する視点を説明する】,【患者の複数のデータから病態を評価する方法を伝える】,【患者の病態を予測し危機的状況を回避するための介入方法を説明する】という3つのカテゴリーが抽出された.またリフレクション・オン・プラクティスでは【実践時には伝えることのできなかった考え方やケア方法を伝える】,【経験した事例から次の看護に活かせる意味づけをする】,【異動者の思考や実践を受容し成長に繋げる】という3つのカテゴリーが抽出された.

    結論:CCNSは思考や実践を逐次的に言語化して,EICUへの異動者に対してリフレクション支援を行っていた.

  • 谷島 和美, 馬場 薫, 山田 典子
    2026 年13 巻 p. 27-33
    発行日: 2026/05/28
    公開日: 2026/05/28
    ジャーナル フリー

    発達障害特性を有し,職務に支障をきたしている看護師が存在しているが,職務適応に向けた適切な支援は明らかになっていない.本研究では,発達障害特性を有する看護師に対する,精神看護CNSの支援を明らかにすることを目的とした.10名の精神看護CNSのインタビュー内容を質的帰納的に分析した結果,「介入の契機と生じている問題」「多角的なアセスメント」「包括的支援アプローチ」「支援の転帰と限界」の4つのコアカテゴリが抽出された.精神看護CNSは状況を多角的に捉え,〈複数の立場から見た最善〉に向けて,当事者への直接ケア,教育・支援にあたるスタッフと管理者へのコンサルテーション,看護部など組織全体としての適切な支援に向けた調整を担っていた.しかし,職務適応には限界があり,発達障害特性を有する看護師が自身の特性を理解し,看護職として働く適切なフィールドを選択できるようなキャリア形成支援システムや,看護師にオールラウンダーとしての働き方を求めない,雇用する側の意識変革の必要が示唆された.

  • 嵐 弘美, 異儀田 はづき, 池田 真理, 山内 典子, 寺岡 征太郎
    2026 年13 巻 p. 35-42
    発行日: 2026/06/12
    公開日: 2026/06/12
    ジャーナル フリー

    精神看護専門看護師が,抑うつ状態の看護師に早期介入し,短期間での職場復帰を可能にした事例について,事例研究により,そのメンタルヘルス支援の経過を検討し,看護職へのメンタルヘルス支援の要点を明示化することを目的とした.メンタルヘルス支援は,【味方としての役割を伝え相談者が安心できる関係性を築く】配慮により協働して問題を解決する関係を築いた.次いで【困っていることを入り口に相談者の問題の本質を掴む】ことにより,【相談者の状態を悪化させず自分のこととして取り組めるように働きかける】よう支援を実施した.また,休職した相談者の回復に合わせて希望を聞き【多角的な見立てをもち復職に向けて組織に戦略的に介入する】ことで復職を調整した.早期から相談者と組織の両方と良好な関係性を保ち,精神状態に合わせて段階的に主体性を取り戻して問題に取り組めるよう即応的に介入した支援が,重症化を予防し,短期間で職場復帰を可能にしたと考える.

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