動物の行動と管理学会誌
Online ISSN : 2435-0397
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原著論文
  • 山口 恭弘
    2020 年 56 巻 4 号 p. 105-111
    発行日: 2020/12/25
    公開日: 2021/01/28
    ジャーナル フリー

    農作物における鳥害対策の確実な方法は防鳥網を張ることであるが、水田や畑など広い面積に張るには実用的でない。防鳥網に代わる対策として糸による対策がスズメにおいて有効であるかを飼育下において試験した。幅2m、奥行き1m、高さ1mの直方体の枠の上面からのみスズメが侵入できるようにし、上面に、糸なし、50、40、30、20、10、5、2.5cm間隔に糸を張り、内部にのみ餌を設置して、1時間当たりの侵入回数(侵入頻度)と侵入1回あたりの平均滞在時間を計測した。侵入頻度は糸なしと50cm間隔では約22回と変わらなかったが、それより狭い間隔では狭くなるにつれて侵入頻度は少なくなり、5cm間隔では0.6回となった。平均滞在時間は糸なしから10cm間隔まで63秒から84秒であったが、5cm間隔より狭くなると250秒を超えた。糸なしや50cm間隔と比べて、侵入頻度が1/3になる30cm間隔や1/10になる20cm間隔が侵入後の滞在時間も増えず、対策としては有効であると考えられた。ただし、実際に圃場で使うためには、設置方法など解決しなくてはならない課題がある。

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