本研究では,漠然とした失敗への恐怖の軽減を目的とし,男女社会人236名を対象に,NLPの2手法を用いて漠然とした失敗のメンタルモデルへ介入を試みた。1回1時間のセッション後,失敗恐怖と達成動機を測定するAMS-R, 気分プロフィール尺度POMSの短縮版,自己受容尺度の3尺度で比較したところ,統制群105名と比較して2手法共に失敗恐怖の軽減はもとより,生き方・自分自身への満足感といった自己受容の高まり,緊張–不安・混乱といったストレス感情の軽減にも効果が見られ,1カ月後も継続していた。メンタルイメージの書き換え及び知覚位置を用いたNLPの手法は,漠然とした失敗の意味をリフレーミングしマイナスのストレス発生を抑え,自己受容を高めることが可能と考える。
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