日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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26 巻 , 1-2 号
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  • 高木 千訓
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 16-27
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ハイドロキャスト材は義歯作りを成功に導く治療材である.Chaseは臨床でこれを用い, 343義歯の90%でそれまで入れていた入れ歯のものとは顕著な成功が見られたことを報告している.また機能印象効果もある.Poundはハイドロキャスト材を用いて義歯作りをさらに進展させた.
    ティッシュコンディショニングと咬合調整を繰り返し, 新しい義歯を作り装着した.あと調整のない義歯を装着できた.その義歯は装着後1年半にわたって安定した.またこの義歯は装着時よりあと調整のない義歯であった.一方, 起立姿勢も改善しその後も良好な経過をたどった.
  • 田ヶ原 昭弘
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 28-38
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, 審美的な補綴物を製作するためには, エステティック・マウントとよばれる咬合器装着方法が推奨されている.一方, 矯正学的な分析や顎関節機能の分析には従来のフェイスボウ・トランスファーによる咬合器装着がおこなわれることが多い.補綴医と矯正医と技工士, 時には口腔外科医がチーム医療をおこなうためには, できれば同じ咬合器・共通の咬合器装着方法を用いてディスカッションをしたほうが有利である.
    今回, 審美・機能の両方を同時に満足する咬合器装着をするため, 新型咬合平面板を考案した.これは矯正分析やスマイルの分析をも可能にする装置である.この新型咬合平面板を利用することにより, 各専門医, 技工士問の情報交換が密になり, マルタイディシプリナリーアプローチに役立つと思われる.
  • 甲斐 久順
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 39-45
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    先天性に歯牙の欠損がある患者は若い年齢で歯科医院を訪れることが多いと思われる.その場合欠損を補うためには矯正治療によりスペースを閉鎖する, あるいは歯冠が入るスペースを作ることが必要な場合がほとんどである.
    さらに, ほとんどの歯牙が修復されていないことが多く, 欠損を補うためにエナメル質を犠牲にしてブリッジにするのは非現実的であり, 年齢を考えると義歯も非現実的である.そこで成長発育が終了した段階で最小限のインプラント治療を用いるのが現実的であると考える.
    今回は多数歯先天的欠損症例に対して矯正医と連携をとりながら最小限のインプラントを用いて咬合を再構成した症例を呈示し, 私見も加えた考察を行いたい.
  • ―許容性というベールを剥がす―
    伊藤 薫紀
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 46-52
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    人には許容性というものがある.しかしこの許容性により, 真実が見えなくなってしまっている現状もある.人体の求めている真の咬合とは一体どういう姿をしているのか?
    筆者は一番理想的な咬合を咬耗の生じない咬合状態と位置づけ, 咬耗の生じていない天然歯列を細かく観察することにより, 真の咬合の姿の解明に挑む.
  • 森澤 雄一郎
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 53-61
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    不正咬合による, 頸椎をはじめとした姿勢の悪化は旧来より伝えられている.そのアプローチとして, カイロプラクティックや運動療法などを咬合治療と併用し, 良好な結果報告を散見するが, 施術者の技量, 患者の自発的努力などに負うことが多く, 統一した見解が得られにくい.
    一方、他科での頸腕症の治療において, 従来よりグリソン締結帯による頸椎牽引療法が広く使用されているが, その支持部は後頭結節と下顎にある.下顎には開口反射, 下顎張反射, 歯根膜咬筋反射および閉口反射といった反射があり, 牽引時の圧力によって閉口筋群, 開口筋群の過緊張によって, 頭頸部周囲筋の安静状態が得られにくい。特に, 咬合不正から頭頸部周囲筋に疼痛を訴える患者は, 顎関節にも問題を抱えていることがほとんどであり, 下顎に支点を求めることによる顎関節への圧迫は, 顎関節症を悪化させる誘因となりうる.そこで, 下顎に支持部を求めない頸椎牽引装具を考案した.そして, 下顎後退患者2症例に, その装具による間歇的介達牽引を咬合治療の補助的手段として併用した.自然な頭頸姿勢にて得られた術前術後の頭部エックス線規格写真により, 下顎位, 舌骨位, 頸椎アライメントの変化を比較検討した.そして, 比較的早期に良好な結果が得られたので紹介したい.
  • 仲山 尚男
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 62-71
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    顎口腔系が夜間ブラキシズムなどのパラファンクションの動きに対しても長期的に安定して機能していけるかどうかは, 咬合平面の角度, 咬合高径, そして顆路の動きに調和した各歯牙へのガイダンスの3つの要件が重要と考えられている.TMJ症状, 知覚過敏症状やアブフラクションにはじまる口腔内の不調和のサインなどから顎口腔系に調和していないと診断された咬合状態を治療する際, 補綴治療やスプリント療法だけでは限界のあることのほうが多い.こうした現状のなかで本格治療をするにあたっては補綴, 保存, 矯正といった分類ごとにおける治療ではなく, そうなってしまった不正咬合の成因を理解した上での診断がその前段階に必須となることが多い.過去の機械論的なナソロジーに対して, より生理学的な咬合理論であるオーストリアナソロジーの概念に則って, スラヴィチェック (元, ウイーン大学教授) , 佐藤 (現, 神奈川歯科大学教授) らの考え方をもとに, 今回は不正咬合治療に対してどのように診断し, その結果顎顔面の生体の機能回復を図ったかをローアングルクラス皿の症例を例にとりご報告させていただく.
  • 藤田 勝也
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 72-79
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    Recently, I often encounters the case of tooth malalignment to accompany congenital teeth defect in the young generation. I often waver what treatment is the best to the various kinds of cases.
    Genrally, Orthodontist completes the examination or treatment the burial of all the spaces between teeth and teeth. And GP are likely to do the restoration by a plane of teeth more than the necessity. I aimed to improve the treatment whose appreciation is beautiful and functional by making teeth moved in the minimal damage. However, it was not possible to achieve it easily.
    But, nowadays, I am convinced that the establishment of a new treatment and the advancement of new technology made it possible to aproach the ideal state.
    This time, I report the case with congenital teeth defect I have ended the treatment in eight years.
    最近若い世代で先欠 (先天性歯牙欠損) をともなった歯列不正の症例に出会うことが多いように感じる.ケースバイケースであると思うが, その個人にとってどのような治療法が最良であるのか悩むことがままある.
    一般的に矯正専門医はすべてのスペースをクローズして動的治療を終えることが多いし, またGPは必要以上に歯を削って補綴に持っていくことが多いであろう.私は以前から理想的に歯を動かし最小限の歯の侵襲で審美的にも機能的にも問題のない治療を目標としてきたが, なかなか実現できなかった.
    今日, 新しい治療法の確立と技術の進歩により筆者のようなGPでも努力をすれば, 理想に近づくことができる時代になったと確信している.
    今回, 8年間の長期にわたってやっと終了できた先欠のケースを報告したい.
  • 2006 年 26 巻 1-2 号 p. 80-98
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 神田 省吾, 西野 恒理, 小林 裕之, 益川 正道, 山上 哲賢
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 99-103
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/12/09
    ジャーナル フリー
    POIインプラント® (日本メディカルマテリアル) シリーズは, 単独植立から無歯顎症例まで幅広く臨床応用され, 良好な臨床成績を収めている.
    今回, 著者らは埋伏歯とインプラントを用いたオーバーデンチャー症例について報告する.結果,
    1) FINAFIX®のリカバリーに免荷期間を短縮することを目的にHAコーティングされたFINATITE®を用いることは有効であった.
    2) 埋入部位の骨質, 骨量などの局所条件や, 支台間の平行性に問題がある場合はTESLOX SYSTEM®は有効であった.
    3) 天然歯とインプラントとの併用においては, インプラントの埋入時に天然歯の歯軸にあわせて埋入するが, アタッチメント装着時に再び天然歯との平行性を調整する必要性がある.
  • 犬井 正
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 104-111
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, 単独歯欠損に補綴オプションの第一選択として, インプラントが多く用いられるようになり, 1欠損1インプラントの概念が徐々に浸透しつつある.
    しかしいまだに, 臼歯インプラントの上部構造は側方咬合接触を避けることが望ましいとされている.さらに前歯部においては, 天然歯が機能時にインプラントを守るようにデザインされることが多く, 審美的役割に重点をおき, 機能的役割は軽んじられる傾向にある.
    .一方, 顎の退化傾向にともない先天性欠如症は以前よりはるかに多いと報告されていて, 矯正治療においては難症例となることが多い.このような症例においてもインプラントは多く用いられている, しかし欠如歯にそれぞれの機能的役割をインプラントに代行させるに至っておらず, これからの重要な課題になってきている.
    今回, 上顎両側犬歯先天性欠如症に対し矯正治療後インプラントを埋入し, 犬歯本来の機能的役割を与え, 他歯と顎関節の調和を図った症例を報告する.
  • 小嶋 榮一, 塩路 昌吾
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 112-118
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    今回の症例は, 1924年11月生まれ55歳男性で, 初診時は, 約20本の歯牙が存在していた.そして, 下顎の右側臼歯・遊離端欠損と左側臼歯・中間欠損部にBlade Vent Implantを埋入し, 10年から14年経過後に予後不良となり, やむなく除去した.また, 下顎前歯2本に延命効果を得るために, Stabilizer Pin Implantを埋入した.その後保存不可能な歯牙を抜去し, 局部床義歯を使用したが, 高齢者特有の歯周病および歯頸部う蝕でやむなくさらに抜歯を行った.そしてついに上下無歯顎となり, 総義歯を適用したところ, 上顎は安定しているが, 下顎は顎骨の吸収がひどく, 不安定なので下顎前歯部にRoot Form Implantを4本埋入して, 義歯の安定を良くした.そして咬合と審美を改善した.
  • 高橋 正光
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 119-127
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    矯正治療において, 固定源は常に重要な問題である.顎外固定は効果的な加強固定ではあるが, 患者の高い協力性に頼らざるを得ないという欠点がある.
    そこで, 補綴用のオッセオインテグレーションタイプのインプラントを固定源として利用する方法が試みられてきた.しかし, 既存の補綴用インプラントを利用した場合は, 埋入のスペース, 高価格, オッセオインテグレーションするまでの長い治癒待機期間が必要などの理由により, 矯正治療用として使用するには好ましくなかった.
    M.I.A. (Micro Implant anchorage) は矯正用の固定源として, 埋入や除去の容易さ, 低価格, 即時負荷が可能なこと, 術者が必要に応じて好きな場所に埋入できることなどさまざまな利点がある.
    この論文においてMIAを応用した矯正治療結果により, MIAは上顎前歯の後方移動の固定源となることがわかった.また, この治療方法は以下のような特徴も持つことがわかった.
    1.患者の協力性に頼らない.
    2.上顎臼歯の後方への移動が可能.
    これらの結果よりMIAは矯正治療において良好な選択肢の1つとなりうることが示唆された.
  • 北川 純
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 128-134
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    歯周病をはじめ, あらゆる病気の最大の危険因子である喫煙という習慣は, 医学界やWHOではもはや嗜好の問題と考えておらず, ニコチン依存症という疾病と認識されている.それらの機関は禁煙を推奨するとともに, 今後喫煙者となる可能性のある人への喫煙防止を指南することも推奨している.
    歯科医院においては, 定期検診や歯科衛生士による口腔衛生管理といったリコールシステムを利用して, 禁煙支援を行いやすい環境にあると言える.
    すべての疾病治療は, その原因やリスク因子の除去がまず行なわれてしかるべきであろう.
  • 尾川 貴規, 大野 真美, 加々美 恵一
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 135-139
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, 研究機関のみならず一般開業医の問でも行われているPRP (=多血小板血漿) を用いたインプラント治療や, 口腔外科, 歯周外科領域手術などの再生医療が有効であるとの報告が頻繁にみられる.
    この再生医療については, さまざまな種類や用途が文献にて報告されている今日, 医科と歯科とのボーダーラインがなくなりつつあるように思われる.まさに, 医科の知識の必要な歯科医師時代の到来である.
    なかでも一般開業医が再生医療を行う上で中心をになっているのが, 患者さん本人の自己血である.静脈採血とは, 自己血を必要な量だけ確実に採るための手技である.医科や看護科では基本的な手技であるのは周知の事実であり, 歯科においては口腔外科, 麻酔科などを除き, とくに一般開業医にとっては, 非日常な手技といっても過言ではない.ゆえに個人差が大きく生じてしまい, 患者さんとのトラブルの原因にもなりかねない.そこで再生医療の第一歩になるであろう静脈採血法についての基本的な手技を系統的に述べるとともに, 採血に関わる諸問題についても考えてみたい.
  • 榊原 功二, 花島 美和, 普光江 洋一
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 140-147
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    とくに咬合についての主訴がない患者の治療に際して, 臨床で使用する睡眠時のブラックスチェッカーを用いることによって, 咬合の問題を把握し, 平均的なデータを基に補綴装置を製作した.その結果, 咬合を考慮した補綴治療は予防歯科学においても重要な意味を持つことが考えらた.
  • 久保田 雅人, 鄭 勝栄, 中納 治久, 槇 宏太郎
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 148-155
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, 矯正歯科領域では保険導入を背景として重篤な顎の変形をともなう症例が増加している.とくに下顎非対称症例における顎矯正手術は, 下顎骨体の回転をともなった骨片の移動を要するため, 下顎枝部での大きな変位を生じ, 術後の顎関節などへの影響や後戻りが懸念される.
    本稿では, 下顎の左側への偏位を認める症例に対し, 顎関節機能異常の誘発を防ぎ, 下顎変形の改善を目標として, 左側は下顎枝垂直骨切り術, 右側は下顎枝矢状分割術という左右で異なる手法の顎離断術を行い下顎変形の改善を試みた.しかし動的治療終了後, 下顎突出感の改善と緊密な咬合状態を確立することはできたが, 下顎の左側への偏位は改善するに至らなかった.
    顎変形症における咬合異常に対する咬合再構築を通じて, 矯正歯科が担当する手法の問題点と今後の展望について以下のような必要性が考察された.
    1.高精細・高次元の画像診断法の開発
    2.個々の症例における生体力学解析・予測シミュレーションの開発
    3.遺伝子診断手法の開発
    4.効率的な歯の移動を行うための矯正裝置の開発・発展
  • 高橋 慶壮, 平井 順, 岸本 英之, 金沢 紘史, 小原 俊彦, 〆谷 暁子, 中村 裕子, 中村 有良, 片山 直
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 156-163
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • (1) エクスターナル型インプラントの利点
    渡邉 一史, 野中 茂光, 松本 直人
    2006 年 26 巻 1-2 号 p. 164-171
    発行日: 2006/04/18
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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