日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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28 巻 , 1-2 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 染谷 成一郎
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 14-20
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本論文は今まであまり注目されていない, 有歯顎では下顎第二大臼歯遠心部付近から第三大臼歯にかけて, また欠損歯列ではレトロモラーパッド前縁付近から後.方にかけて存在する「スジ」に関する臨床調査報告である.調査結果からスジの目視による11現率は有歯顎者, 無歯顎.者ともに約10%であり, その起始部は有歯顎者では下顎第二大臼歯1宝心中央より頬側2.9mm, 後方2.3mmに, 無歯顎者ではレトロモラーバッド前縁中央より頬側2.4mm, 後方1.4mmに存在することがわかった.
    また、スジは咀嚼運動中に頬粘膜の動きを規制して頬棚附近の頬内空間に水平的な余裕をもたせると同時に, 口腔前庭最後方部を封鎖するのに役立っていると考えられた.
  • 佐藤 健仁, 松本 勝利
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 21-25
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    義歯における咬合平面を決定するにあたり, 上顎の平面を重視したあまり下顎の咬合平而の設定位置に不備が生じ, 審美的に問題はないが, 噛みづらい義歯となってしまった経験はないだうか。これにはさまざまな要因が関係すると考えられるが, 咬合平面の設定のミスも原因の1つと考えられる。
    今回は任意の咬平面であるCampel's planeを用いて咬合平面を決定していく.本咬合平面 (Campel's plane) は2つの線の合成から平面を成しており, Global Dental System (スタディーグループ) では顔面を正面から観察した時の線 (左右の瞳芯を結ぶ線) を, 技工操作を通じて終始動かすことはない平面という意味でPrimaly Lineと呼称し, もう1つの線である顔面を側面から観察した時の線 (外耳道下縁と鼻下点を結ぶ線) は骨格型などの成長環境要因によつて左右されるのでSecondarv Lineと呼称し, 技工操作上において変更していく必要性を考えている.本稿では, 咬合高径および上顎前歯切縁の位置を変えることなく, 簡単に審美性と機能性を兼ね備えた義歯の咬合平面が決定できる設定方法について報告する.
  • 牧 宏佳
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 26-31
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, インプラント治療の普及によりパーシャルデンチャーが数少なくなってきている.その理由には, 違和感が強い, 義歯では噛めない, というようなことが数多く挙げられている.しかしながら, 可撤性義歯で十分に満足している患者が多くいることも事実である.今回の症例は, 過去にパーシャルデンチャーを装着したが, 違和感が強かったため, まったく使用していなかった患者に対し, 再び可撤性義歯で対応した症例である.義歯を製作する際にもっとも重要なことは, 患者個人の持っている特徴を取り入れて完成義歯を模索することであると考る.なぜなら, 患者それぞれが多種多様であるので, 義歯の形態, 義歯に対しての要望なども変わってくるからである.患者の特徴を探るためには, 過去の既往歴を重要視している.既往歴を把握し, さらに現症と比較することによって患者の病態が理解できると考える.
    今回は, 現症と既往歴から患者の口腔内の特徴を推測し, 義歯の製作を行った症例を呈示し, 考察を加えて報告する.
  • 黒住 琢磨
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 32-37
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    咬合再構成において, 審美的な配慮から咬合平面より先に上顎6前歯から上顎咬合平面を決定することが多々ある.したがって, 安定した最終補綴物および円滑な機能を得るためには, 上顎咬合平面をどのように設定するかが重要となる, 本文献の目的は, 上顎咬合平面がもつ形態学的および機能的な意義を明らかにし, 予知性の高い補綴治療を展開していく上で, 上顎咬合平面を適切に設定・管理する必要性を考察することである.
  • 高階 博文, 寺田 香織, 青木 聡, 佐藤 貞雄
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 38-47
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    成人の下顎側方偏位症例の多くは, 成長発達期に歯列不正や悪習癖などの誘因を抱えたまま日常生活を営むなか, 顎口腔系の機能を最大限発揮させられるように適応した結果生じた不正咬合だと考えられる.
    機能咬合の獲得は, 咀嚼, 会話, 呼吸, 審美, 姿勢維持などの本来の機能に加え, ブラキシズムによるストレスマネージメントが加えられた考え方が提唱されている.近年, 生体の持つストレスに対するさまざまな動的適応反応は, アロスタシスという概念でとらえられ, 咬合が生体のアロスタシスを維持する機能を持つと示唆されている.
    下顎側方偏位症例の治療は, この2つの課題を, 矯正治療, 歯冠修復・歯冠補綴治療を組み合わせ, 全顎的な咬合再構築を行うことにより, 獲得することとなる.
    治療に際しては, 矯正治療によって変化の起こりやすい下顎位, 矯正治療によって変化の起こりにくい骨格形態, 矯正治療によって変化する咬合平面, 歯列形態, 歯軸, 矯正治療によって変化しない歯冠形態, これらそれぞれの問題点の有無と程度を的確に把握して, 生体適応反応を考慮した治療を行うことが重要である.
  • ―その4クリックへの対応で大規模な咬合治療は必要か―
    石幡 伸雄, 野村 義明, 水谷 紘
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 48-55
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    これまで顎関節症に対して採られてきた咬合面からの処置は, 広い意味での咬合治療であるスプリントを含めた, 形態的な面から顎口腔系を捉えた大規模な咬合治療であった.しかし, いずれの咬合治療も顎関節症に有効であったとは認められがたく, 顎関節症咬合無関係論が生じる原因ともなった.顎関節症を下顎の運動障害と捉えるかみ癖の視点から下顎頭に加わる後上方への力をかみ癖の矯正法によってコントロールすることが, これまで述べてきたように顎関節症の症状に効果的であることがお分かりいただけただろう.
    かみ癖を矯正するときは, 上下健常な歯列の場合には動きの悪い下顎頭に可動性を付与するという運動療法だけを行うことを基本方針にしている.スプリントを用いたかみ癖の矯正法により, クリックの改善とともに, 当初は大きく変化させねばならなかった顎位が, 下顎頭の運動の改善にともない元の顎位の近くでもクリックしなくなる.その理由は, それにともなう顎関節の状態および上下歯列の咬合状態の変化が期待できることによる.
  • 武井 賢郎
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 56-63
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    咬合治療が必要とされる症例では, 顎位を安定させ, 適切なアンテリアガイダンスを与えることが基本原則である, 通常, 咬合器の基準値に従いプロビジョナルレストレーションを製作し, 審美性, 機能性を追及しながら試行錯誤し, 固有のアンテリアガイダンスを模索していくが, 咬合器では再現できない前側方運動のような顎運動をレジンプロビジョナルに反映させることは大変困難である.そこで, プロビジョナルの臼歯部咬合面および上顎犬歯の舌面をサンドブラストしたメタルにすることで, 咬合接触部位や顎運動の軌跡がシャイニースポットとして記録される.咬頭干渉や早期接触等の不必要な接触部位を選択的に取り除き, 調整することで顎位の安定および最適なアンテリアガイダンスを獲得することができる.
    当稿では, 症例を提示し, 治療のステップをご報告させていただきたく.
  • 和田 義行
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 64-71
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    インプラント義歯に磁性アタッチメントを用いる方法は, 磁性体の進歩により有床義歯補綴に有効な手段として応用されている.インプラント義歯は, 固定性の補綴と比較して多くの利点がある.しかし, 可撤性の義歯で患者の満足を得て, その機能を最大限に発揮させるには, 適応症の十分な検討と綿密な治療計画が必要である.今回, 異なった欠損様式においてインプラントと磁性アタッチメントを用いることにより, 良好な結果を得た.その所見を報告し, 治療経過の検討を行う.
  • 竹宇治 篤子, 松本 直人, 渡邉 一史
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 72-79
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    固定性インプラント上部構造の固定様式は, 大別してセメントリテイニング, スクリューリテイニングである.インプラント治療が予知性の高いものとして認知されるにしたがい, 審美性も求められ, セメントリテイニングが多く採用されているようであるが, メインテナンス・リカバリー・リトリバビリティに優れるスクリューリテイニングの優位性は高い.しかし, スクリューリテイニングの困難な点は, 高精度の適合の達成である.
    ワンピースキャスト, ロウ着法は, どちらも熟練度, 経験値を必要とするが, フェイザー (TIG溶接) とロウ着法の併用により, 経験, 技術の差によることなく, 迅速かつ精度の高いスクリューリテイニング上部構造の製作が可能となる.
  • 溝辺 真美, 安賀 稔, 南 清和
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 80-85
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    全顎治療を行う患者が治療のゴールを迎えるまでには長時間を有する.その間つねに相互の信頼関係のもと, 最善の治療を進めていくことが理想である.
    そのため, すべてのスタッフと情報を共有し, 患者, 歯科医師, 歯科技工士, 歯科衛生士と同じゴールを見据え, ワンランクアップの医療を目指していくことが大切であると考える.
  • 天野 有子, 南野 剛一
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 86-91
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    日常的に補綴処置は患者・歯科医師・歯科衛生士・歯科技工十が一体となり処置を進めているため, 当然調和のとれた状態で補綴処置が完了となる.
    しかしその後の補綴物の調和は日々のライフスタイルにより変化し, 一定レベルの不調和が生じると二次的処置が必要となってしまう.そのような悪循環を繰り返さないためにも, 私たち歯科衛生士は個人のライフスタイルを考慮した指導を行い, また補綴物に対しても同様に個々に適した形態を考慮していくべきではないだろうか.
  • 辰巳 順一, 申 基〓
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 92-99
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • (2) インターナル・コネクション型インプラントの利点
    吉田 拓志, 岩渕 一文
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 100-106
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 久野 富雄
    2008 年 28 巻 1-2 号 p. 107-113
    発行日: 2008/04/17
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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