時事英語学研究
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最新号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 朴 育美
    2010 年2010 巻49 号 p. 1-16
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2025/04/10
    ジャーナル オープンアクセス
    この研究では、「人種」をテーマではなく、ディスコースに内在しながら、発話を現実化する「フレイム」としてとらえ、相互行為の社会言語学のアプローチを援用しつつ Obamaのナラティブを分析する。テクストに限定されないマクロなレベルから文脈を分析することで、 Obamaの「語り」を「語り」として成り立たせている「人種のフレイム」を明らかにし、ディスコースが前提としているもの、共有しているもの、その期待の範囲や多様性を顧在化させていく。またナラティブとディスコースが coherence(一貫性)のあるものとして、聞き手に理解されるプロセスに subjectivityという概念を取り人れ、アメリカ社会の中で明示的に、暗示的に前提とされている「人種」をとりまくディスコースのダイナミズムとイデオロギーを明らかにする。
  • ―大学新聞における commitmentの様相―
    関根 紳太郎
    2010 年2010 巻49 号 p. 17-32
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2025/04/10
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は、言語と文化の不可分性を中心に、文化的解釈を考慮した言語の本質を解明しようとするものである。(抽象的)意味概念、関連語、コーパスを活用した数値的検証など複層的な分析考察を試みることで、分析対象語をより客観的に精査する。そうする中で、分析対象語の言語的特性のみならず、それが運用される地域の思想、信念、価値観等、つまり文化的背景を考慮した言語文化的解釈の一端を見ることができるであろう。2)また、こうした複層的分析考察と言語文化的解釈を示すことで、英語と日本語の安易な同意化を避けるというメディアリテラシーに関する教育と研究の一端も担うことになろう。
    本稿では、教育および社会サービスを提供する地域共同体の一機関としての大学が発行する大学新聞において、地域連携や社会貢献等の取り組みに関する語である "commitment"とその関連語、および日本語相当語を分析対象語として、意味的類型化および日本語と英語に内在する言語文化的解釈の一端を顧在化する。
  • 稲永 知世
    2010 年2010 巻49 号 p. 33-47
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2025/04/10
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は英国の父親向け育児雑誌FQを批判的談話分析 (CDA)の観点から分析する。そして、父親の役割に関するどのような discourseが構築されているのか、そしてどのように父親の役割が表象されているのかを明らかにすることを目的とする。分析の結果、 "Part-time father/Mother as main parent" discourse が主として構築されているものの、相反する discourse("Father as main parent") も存在することがわかった。だが、各々が共起する育児内容に関する discoursesにおいて相違が見られた。 "Part-time father/Mother as main parent" discourse は子供の生命に関わる育児内容に関する discourse、"Father as main parent" discourseはしつけに関する discourseと共起していた。それ故、父親と母親が等しく育児を共有するのではなく、それぞれ育児に関する異なる仕事内容が割り当てられているという想定が表出されていると考えられる。
  • ―海洋生物の捕獲をめぐるテクスト実践の諸相―
    中西 満貴典
    2010 年2010 巻49 号 p. 49-63
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2025/04/10
    ジャーナル オープンアクセス
    批判的ディスコース分析 (CDA)の主要な論者である、ノーマン・フェアクラフは、「差異」と「対話性」を尺度にした言説分析を試みている。それは両極の方向性をもっており、一方では、他者の「声」を組み人れることによって、差異(さまざまな価値意識や多様な考え方などの現れ)の存在をみとめるテクスト実践を、他方では、そのような差異や、対立する争点を見えなくするいとなみを想定する。本研究では、対話性や間テクスト性の概念を参照することによって、このフェアクラフの方法を批判的に検討することを研究主題とする。
    分析資料として、 2009年 8月、和歌山県太地町のイルカ漁をめぐって、豪州北西部のブルーム市議会によって出された、姉妹都市提携停止の決議に関する英語メディアの記事をあつかう。その個々のテクスト生産にあたり、どのようなやりかたによって、他者の声が引用されているのかに焦点をあてて議論を展開する。差異の認知への方向が閉ざされると、ある特定の表象が形成され、それによってある特定のテクストが(再)生産されるという観点から、イルカや鯨などの海洋生物が捕獲されることに関するさまざまな表象が、いかなる言説空間から生みだされてくるのかを探究する。考察からみちびかれた知見をつうじて、 CDAにおいて、テクストを分析することの意味を考える。
  • コーパス言語学的アプローチによる2008年米大統領選における両候補の言語戦略分析: TVディベートを中心に
    染谷 泰正
    2010 年2010 巻49 号 p. 65-87
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2025/04/10
    ジャーナル オープンアクセス
  • David Zarefsky
    2010 年2010 巻49 号 p. 89-104
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2025/04/10
    ジャーナル オープンアクセス
  • 我謝 京子
    2010 年2010 巻49 号 p. 105-111
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2025/04/10
    ジャーナル オープンアクセス
  • 中村 恭一, 櫻井 武, 鈴木 健, 五島 幸一
    2010 年2010 巻49 号 p. 113-138
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2025/04/10
    ジャーナル オープンアクセス
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