本課題研究は,SDGsの観点であるジェンダー平等(男女共同参画),パートナーシップ(教職協働),ワークライフバランス(働き方改革)を実現するため,職場としての大学を議論する.これは,現在,働きがいや生活の質(QOL),ダイバーシティが社会的関心となりつつあることに対応するものである.
これまで,大学は,卓越性や効率性,業務改善を追求してきたが,構成員の幸福度や生きがいについては,関心を払ってこなかった.現在,進行中の働き方改革やダイバーシティ推進においても,数値目標の実現が先行している.そのため,それらを実質化することが,本課題研究の目的である.
本シンポジウムでは,特に,大学構成員の中でも,職員に注目する.それは,昨年度実施した,会員アンケート調査結果において,性別・世代・大学類型を超えて,教員と職員の違いが,幸福度を規定する大きな要因であることが判明したからである.
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