要旨:トラックの引き起こす環境問題や今後予測される労働力不足などに対応するため、モーダルシフトの必要性が叫ばれている。一方近年、本四連絡橋の開通をはじめ、こうした連絡橋や高速道路の料金の値下げが議論されるようになり、モーダルシフトの担い手として期待されているフェリー輸送にとっては大変厳しい時代を迎えようとしている。
そこで本研究では、物流センサスデータを用いて、他の地域に先駆けて極めて厳しい状況下にある瀬戸内海のフェリー航路を対象に、トラック輸送貨物のフェリーへのモーダルシフトについて分析を行った。その結果、トラック輸送貨物のルート選択において非常に重要な「ロットサイズ」に着目し、このロットサイズを大きくすることが、フェリーへのモーダルシフトに一定の効果があることを示すことができた。
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