支援対話研究
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4 巻
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 前野 マドカ, 前野 隆司, 櫻本 真理
    2017 年 4 巻 p. 3-16
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、筆者らが明らかにした幸せの心的要因の4つの因子に基づく、幸福度向上のためのグループ学習プログラム“ハッピーワークショップ”を開発した。本ワークショップは最短3時間程度から最長数日程度で行なうことができるワークショップである。ショートバージョン、4回バージョン、オンラインカウンセリングバージョン、イノベーションとの組み合わせバージョンなどがある。本研究では、ワープショップの概要を説明した後に、その有効性について論じた。有効性の検証は、ワークショップ前後の幸福度計測及びワークショップ中の笑顔計測に基づいて行なった。その結果、幸福度向上効果および笑顔共起率の上昇効果を確認することができた。今後は、本ワークショップを広めていくこと、様々な場で応用展開していくこと、ワークショップに留まらず継続的な活動に深めていくことなど通して、人々が生き生きと幸せに生きる社会の構築に貢献していく所存である。
  • 協創型ビジネスゲームにおける 幸福度・ポジティブ/ネガティブ感情・人のふるまいの関係解析
    保井 俊之, 末吉 隆彦, 岩波 宏, 山川 麻美, 前野 隆司
    2017 年 4 巻 p. 17-37
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、感謝最大化原理と利潤最大化原理という、現代資本主義経済における市場参加者の動機づけに関する二つの対立的対話原理により、市場参加者のふるまい、幸福度並びにポジティブ/ネガティブ感情が大きく異なることに着目した。そして「人を幸せにするおカネを創るワークショップ」と名付けられた協創型ビジネスゲームを開発し、参加者にその違いを体感させ、市場原理に関する直感の気づきを支援するワークショップモデルを構築した。  本ワークショップは2016年1月から3月まで計3回にわたり実施され、調査に協力が得られた75名を対象とする調査の結果、二つの対話原理が、ありがとう最大化の通貨「エミー」ともうけ最大化の通貨「ゼニー」を使ったビジネスゲームにより経験され、参加者にポジティブ/ネガティブ感情及び幸福度に有意な増減があり、資本主義市場をめぐる対立的対話原理の直感的理解に有効なモデルであることが定量的に立証された。
  • ―シニアの可能性を探る―
    橋本 壽之
    2017 年 4 巻 p. 39-52
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    我が国は、飛躍的な経済復興を遂げた後、少子高齢化と医療介護費増等々、将来への不安が広がってきたが、税収減により国や行政は対応が難しくなってきた。このような中、これらの社会問題を社会起業家として解決する若者達が表れてきた。そこで、増加する元気なシニアによる社会起業家への期待が高まってきた。 本稿では、社会起業家の行動の特徴を調査すると、彼らの多くは知識・経験・スキルが乏しいにも関わらず、誰も解決できなかった社会問題を解決できるのは、確立された組織内で発揮される従来型のリーダーシップとは大きく異なる、不確実な社会にも適用出来る新しいタイプのリーダーシップを発揮していることが判明した。即ち、彼らは社会問題に遭遇すると、それを他人事とせずに自らの問題と捉え、心の底から突き上げる動機、そして「もし国ができないなら、実現するのは私しかいない」という強い情熱と使命感をもって取組み、それが顧客や協力者を巻き込む創造的な、ネットワーク型のリーダーシップを発揮していることが分かった。一方、シニアの多くは確立された組織下で規則に従い粛々と仕事をしてきたことを考えると、彼らが社会起業家として活躍するには、単に知識・経験・スキルがあり働く意欲があるだけでは役に立たず、自ら創造的なリーダーシップを身につける努力をし、かつ社会がそれを支援する仕組みを用意する必要があることを示す。
  • 菅原 秀幸
    2017 年 4 巻 p. 53-62
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    主体性に重きをおいた「引きだして、伸ばす」というコーチング的アプローチが、21世紀教育の主流になるというのが、本研究の結論である。 21世紀の教育改革には、対処療法ではなく根本療法が求められており、そのためには「否定主義」「減点主義」「同質性主義」から脱却し、「肯定主義」「加点主義」「多様性主義」へとシフトすることだ。 その具体的な手法の一つが、理論化、体系化、標準化されたアカデミック・コーチングである。教師の心構えに変革を起こし、教育改革の切り札の一つとなり、教育イノベーションをおこすに違いない。 現在の学生を、どのように主体性・能動性のある学生に変えるかについて議論する前に、教師自らが、いかに変わるかについて議論することが先決ではないだろうか。自分たちが変わらずにいて、学生だけを変えようとするのは、理にかなっていない。まず変わらなければならないのは、学生ではなく教師なのだ。まずは自分たちを変えよう。アカデミック・コーチングで。
  • 松本 亜樹子
    2017 年 4 巻 p. 63-74
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    日本において「特定非営利活動促進法(通称NPO 法)*1」が成立(1998 年 3 月 19 日)・施行(同12月1日)されてから、18年が経過した。その間認証された特定非営利活動法人(以下NPO法人)は、2016年3月現在で約5万団体にも上る。 NPO法人は、国および地方公共団体が経営する公的企業の第一セクターや、一般企業の第二セクターができない、手が行き届かないことに取り組む第三セクターとして、その社会的意義が大きい。しかしながらごく一部のNPO法人を除き、その経営や運営はリソース(人材や活動資金等)の不足により大きな困難を伴うことが多い。給与体系を整え十分な職員を雇えるNPO法人は多くはないため、ほとんどのNPO法人はボランティア(無償/わずかな有償)の人材を頼ることになるわけだが、このボランティアの継続が至難の業である。特に「患者(当事者)団体」のNPO法人は、ボランティアの活動動機が「疾患や事象に関する課題に対する自助」であるため、疾患の進捗に伴いモチベーションの継続等が課題とされている。 このようなNPO法人の運営や課題に、コーチング/コミュニケーションスキルはどのように機能するのであろうか。実践を通してレポートする。
  • ~効果的・効率的・魅力的な学習環境づくり~
    小笠原 豊道
    2017 年 4 巻 p. 75-87
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    日本企業における人材開発の現場を鑑みたとき、大企業はともかく中小企業においては、人事部門や場合によっては総務部門の副次的な役割に位置づけられており、そのため、ノウハウの蓄積がなされていない状況にある。  しかし、2000年頃からeラーニングの普及に合わせて認知されはじめた「インストラクショナルデザイン」が企業の人材開発、特に教育のあり方に一石を投じた。  本論文では、インストラクショナルデザインのモデルを企業内の人材開発におけるOFF-JTの企画・設計やOJTにどのように活用できるかについて考察する。
  • ~アブラハム・マズローの生涯を概観して~
    山本 淳平
    2017 年 4 巻 p. 89-98
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究レポートの目的は、クライアントをより自己実現的人間たらしめるコーチング支援に必要なことは何なのかを確認することにある。そのために、コーチング書籍でしばしば引用される「欲求の階層説」「自己実現」などで知られるアブラハム・マズロー(Abraham H.Maslow,1908-1970)の生涯をレビューした。そして、彼の言質等を基に彼の生涯を概観し、彼が人間性心理学を提唱するに至った過程を整理した。その結果、以下の二点について確認できた。一つ目は、愛情を持ち、クライアントに対しても一面的にではなく、多面的・包括的な捉えを常にしていくことが重要である点、二つ目は、客観的研究法も十分に尊重した上で研究を蓄積していく重要性についてである。
  • 杉井 要一郎, 永井 郁敏
    2017 年 4 巻 p. 99-108
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    過去20年の間、あらゆる産業領域において高度な成長がなされてきた。そしてさらに今後数十年の間には、常識では考えられない進化の時代が到来しようとしているのである。その進化は従来の価値観や常識を覆し、一大変革を起こすことになるのである。しかし多くの企業は、未だ現状の枠組みの中に安住しているままである。変革期を超えた、その先の未来ビジョンが今こそ求められるときではないだろうか。  経営者は来たるべく変革に向き合い、視点を変え、未来への新たなビジョン作りに取り組む必要があるのだ。そして、この様な一大変革期を踏まえた経営者へのコーチングは、信頼できる助言と気づきを与えると共に、未来ビジョンを共に創造するための、意思決定支援の役割を担わなければならないのである。 本稿は、来たるべき未曾有な変革期に、エグゼクティブ・コーチングに求められる資質と覚悟を考える。
  • 牧野内 正雪
    2017 年 4 巻 p. 109-118
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    2016年3月3日から5日にかけてアメリカのシャーロットで開催された国際フォーラム「Global Leaders Forum 2016」。国際コーチ連盟の各チャプター(支部)リーダーの集う同フォーラムの様子をレポートした。「I. 国際コーチ連盟とGlobal Leaders Forum開催に見るコーチングカルチャーの世界への拡大」では、国際コーチ連盟の概要とコーチングカルチャーの拡大、フォーラムの発足について、「II. Global Leaders Forum 2016に見る、世界に拡大するコーチングカルチャーの課題」ではフォーラム全体のテーマ設定や構成、内容から見るコーチングリーダー達の直面する課題や、成功例について述べている。また、最後にはそれらを通じて筆者の感じたアジアと日本の課題について述べさせていただいた。
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