支援対話研究
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最新号
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  • 石田 正寿
    2020 年 6 巻 p. 3-16
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/06/24
    ジャーナル 認証あり
    人々は意識的にあるいは潜在意識的に信念を持ち,その信念をもとに行動をしている。このことは,教師 も例外ではない。これまで,教師の信念とその教育実践との関連性については,多くの研究が行われてきた。 それらによると,教師の持つ学習者についての信念は,教師のとる教授アプローチだけでなく,学習者の学 習結果を規定することが明らかになっている。一方,近年の教育現場に視点を移すと,「授業者主体から学習 者主体へ」の変化を示唆する研究や実践も多い。また,人材育成の1つの方法として企業や組織で受け入れ られてきたコーチングを教師が学び,教育実践に応用する人も増えている。 本研究は,コーチングを始めとする実践的な技能の教師の信念や指導行動に与える影響を検証するもので ある。はじめに,教師としての信念に影響を受けたものとして,コーチングを含む(209),経験のみ(123),コ ーチング以外の学び(122)に分けられた。その後,その3 水準を独立変数とし,「学習指導性」「自律性」「自 己統制性」「学習指導行動」をそれぞれ従属変数とした分散分析および多重比較を行った。結果は,経験やコ ーチング以外の学びと比較して,コーチングを学ぶことから児童・生徒(学習者),学び方のとらえや,授業や 学習指導のしかたにおける信念に影響を受けた教師は,信念と学習指導行動の両方において,児童・生徒中 心/構成主義的となる傾向を示した。
  • 青柳 健隆
    2020 年 6 巻 p. 17-29
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/06/24
    ジャーナル 認証あり
    パーソナルコーチングは特にビジネス分野で広く行われている。先行研究によって、コーチングは受け手にとって多くの有益な効果があることが示唆されているが、効果的なパーソナルコーチングのプロセスは十分に理解されていない。そのため本研究では、実践者の体験に基づき効果的なパーソナルコーチングのプロセスを明らかにすることを目的とした。12名の資格保有プロコーチに対して、1対1の半構造化インタビューを実施した。すべてのインタビューは録音し、逐語化した。その後、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて概念図とストーリーラインを生成した。そこでは、受け手がそれぞれのゴールに向かっていくために、対話と経験学習のサイクルによって受け手の自己理解と自己一致を促していくというプロセスが示された。また、コーチの在り方およびコーチと受け手の望ましい関係はコーチングが機能するための基礎的な要因であった。さらに、コーチと受け手の特性および両者の相性は望ましい関係に影響していた。
  • 松枝 修, Haraguchi Yoshinori
    2020 年 6 巻 p. 30-45
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/06/24
    ジャーナル 認証あり
    現在の日本企業では、ここ数年でエグゼクティブ・コーチングの導入が進んでいることが想定される。しかし、実際の状況については、守秘義務のあるサービスであるため、明らかになっていないと言える。このため、情報の非対称性が発生し、質が担保されない可能性がある。この報告では、実際にエグゼクティブ・コーチングを提供している著者達の視点から、現在どのような意図でエグゼクティブ・コーチングが求められているのか、どのようなプロセスで提供されているのか、そこにどのような課題があるのか、について記録することを試みる。これにより、執筆者達は、この文章が、日本のエグゼクティブ・コーチング全体の質の向上につながる最初のアクションになることを意図している。
  • テーマの変遷から見た日本の管理者層の抱える課題の意識変化に関する仮説
    原口 佳典
    2020 年 6 巻 p. 46-61
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/06/24
    ジャーナル 認証あり
    1965年に創刊されたケーススタディ誌であるLDノートは、その時代の企業のミドルマネジメント層が直面する可能性のあるトラブルや課題について、取材した素材を元に再現したケーススタディを提供し続け、その数は1000を超えている。50周年という区切りに、過去のケーススタディのテーマを検証することにより、その職場内における課題の変容を分析する。その分析により、日本の組織におけるミドルマネージャーの抱える課題がどのように変化してきており、どのように対応してきたかの一考察を試みるとともに、仮説構築のためのケーススタディ群を活用した分析方法について提案する。
  • 構造構成主義及び本質行動学とICFコア・コンピテンシーの比較
    原口 佳典
    2020 年 6 巻 p. 62-79
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/06/24
    ジャーナル 認証あり
    原口は『「支援対話学」とは何か?』(2012)の中で、コーチングの研究を始めるにあたり、ひとつの大きな可能性として西條剛央の「構造構成主義」の考え方を紹介しているが、その後、西條剛央氏は本人の思想を「本質行動学」という形で体系立て、人に伝えている。その後、発表された「コーチングの本質とは何か?」の論文では、コーチングの本質看取を行っている。この論では、この論文を国際コーチ連盟(ICF)のコア・コンピテンシーと比較することで、「構造構成主義」ないし「本質行動学」をコーチングの文脈で再構成してみることを試みたものである。
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