リメディアル教育研究
Online ISSN : 2423-8252
Print ISSN : 1881-0470
ISSN-L : 1881-0470
12 巻
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
【巻頭言】
【展望】
【特別記録】
---
【論文】
  • 渋谷 郁子, 岩田 昌子, 前澤 いすず, 石川 拓次, 杉原 亨
    原稿種別: 論文
    2017 年 12 巻 p. 19-25
    発行日: 2018/07/01
    公開日: 2018/08/01
    [早期公開] 公開日: 2017/11/01
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,高校までに形成された学習観が,専門職養成系短期大学への適応に与える影響を検討することであった。そのため,112人の新入生に対し,学習観と大学適応をそれぞれ評価した。このうち,すべての調査に参加した101人の新入生から得られたデータを分析対象とした。まず,大学適応の結果に基づき,参加者を「高適応群」「中適応群」「不適応予備群」「不適応群」の4群に分類した。学習観との関係をみると,「不適応群」では他の3群よりも「意味理解志向」の得点が有意に低かった。このことから,学習内容の意味を理解することに熱心ではない学生は,大学適応が困難になる可能性が示唆された。また,「方略志向」の得点が高い場合に,大学適応が良好であった。つまり,学習方略に意識的な学生ほど,大学適応がしやすくなると考えられる。さらに,高適応群では,不適応群よりも「失敗に対する柔軟性」の得点が有意傾向で高かった。これらのことから,専門職養成系短期大学への適応には,「意味理解志向」「方略志向」「失敗に対する柔軟性」を高めるような教育プログラムを考案することが重要であると考えられた。

  • 牧野 眞貴
    原稿種別: 論文
    2018 年 12 巻 p. 27-37
    発行日: 2018/07/01
    公開日: 2018/08/01
    [早期公開] 公開日: 2018/05/01
    ジャーナル フリー

    教師に起因する学習意欲低下の研究は複数あるものの,リメディアル教育に特化した報告は例を見ない。そこで,本研究では,英語習熟度の低い大学生を対象として調査を行い,リメディアル学生の英語学習意欲を低下させる教師の人物像を探った。その結果,(1)学生に授業を理解させようという熱意が感じられない,(2)学生に授業についていけないと感じさせる,(3)学生に興味を示さない,(4)退屈な授業をする,(5)英語が苦手な学習者の心理に配慮しないといった特性のいずれか,あるいは複数を持ち合わせた教師であることが示された。学生の英語学習意欲低下を防止するためには,教師は指導法や自身について振り返る必要がある。もし,本研究結果で得られた教師像に自身が当てはまるのであれば,授業における態度や指導法を改善し,学生の英語学習意欲の向上を図るべきである。

  • ―実験とインタビューによる調査―
    坂本 麻裕子, 中島 宏治, 宇都 伸之, 渡 寛法, 嶼田 大海, 佐渡島 紗織
    原稿種別: 論文
    2018 年 12 巻 p. 39-48
    発行日: 2018/07/01
    公開日: 2018/08/01
    ジャーナル フリー
    本研究では,学生の文章に付与するコメントの〈詳細さ〉を実験的に操作し,学生の反応を調査した。評価のコメントに加え,解説のコメントの有無という2条件の下で文章作成力の変化と実感を分析した。結果,8週間では変化と実感ともに有意差はなかった。ただし,解説コメントの有る条件では,実感に関する肯定的な感想が見られた。インタビューからは,各コメントの有効性は文章技能の性質によって異なる可能性が示唆された。
【実践研究論文】
  • −高大接続で取り組む早期・情報教育プログラムの試み−
    秋山 英治, 仲道 雅輝, 都築 和宏, 光宗 宏司, 三好 徹明
    原稿種別: 実践研究論文
    2018 年 12 巻 p. 49-66
    発行日: 2018/07/01
    公開日: 2018/08/01
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は,高校生の一般的な情報力を特定するとともに,情報力と情報機器利用との関係性を明らかにすることである。愛媛大学では,文部科学省・大学教育加速再生プログラム「大学教育の到達点の高度化~早期の『動機付け』から『深い学び』へ」(テーマⅢ:高大接続)において,愛媛大学附属高等学校をモデル校として,2017年度よりICTを活用した早期・情報教育プログラムを実施している。そのなかで,高校入学当初にプレイスメントテストをおこない,その後,プレイスメントテストに関するアンケート調査および情報機器利用に関するアンケート調査をおこなった。プレイスメントテストの結果から,高校生の情報力が,大学初年次生より1段階低い状況にあることが明らかになった。さらに,プレイスメントテストの結果と情報機器利用に関するアンケート調査の結果を照査したところ,高校生の情報力を向上させるには,PC・タブレットの使用時間・用途が鍵となることが明らかになった。
【実践報告】
  • 牧野 眞貴
    原稿種別: 実践報告
    2018 年 12 巻 p. 67-76
    発行日: 2018/07/01
    公開日: 2018/08/01
    [早期公開] 公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    本稿は英語リメディアル授業における国際理解教育の実践報告である。英語習熟度の低い学生が,本実践を通して,世界のさまざまな事柄への関心や異文化の知識を深め,英語学習の必要性をより強く認識するようになることを目的とした。国際理解教育の学習領域における地球的課題の中から,1.人権,2.開発,3.平和をテーマに4回の授業を実践し,同時に異文化の理解も図った。結果,学生の意識に変化が見られた。

  • -ルーブリック評価に基づいた検討-
    見尾 久美恵
    原稿種別: 実践報告
    2018 年 12 巻 p. 77-88
    発行日: 2018/07/01
    公開日: 2018/08/01
    [早期公開] 公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    医療系短期大学看護科1年次の授業「文章表現」において,テーマ型,資料解釈型,課題文解釈型の3課題の小論文を課した。提出された小論文は,課題に対する記述,論理的構成,文章の体裁,表現の推敲の4観点と4段階の評価尺度よりなるルーブリックで評価し,結果を統計学的に分析した。学生たちは,技術的な観点では有意に能力が向上したが,社会問題や抽象性の高い課題文を踏まえた小論文では,考えや感情の表現に困難を感じていた。

  • ―間違いの見直しを促す実践の効果―
    小湊 彩子
    原稿種別: 実践報告
    2018 年 12 巻 p. 89-97
    発行日: 2018/07/01
    公開日: 2018/08/01
    [早期公開] 公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー

    本研究は,教訓帰納を用いたリメディアル英語教育の実践に関する報告である。英語習熟度が低い学生は,問題の解答を間違えても,「なぜ間違えたのか」を考えない傾向がある。そこで,授業の復習として導入されたe-learningおよび定期試験で間違えた問題を見直し,間違えた理由を考察する活動を行った。学生へのアンケート結果から,大多数の学生がこの活動を肯定的に捉え一定の成果を感じていることが分かった。

  • 近山 和広
    原稿種別: 実践報告
    2018 年 12 巻 p. 99-104
    発行日: 2018/07/01
    公開日: 2018/08/01
    [早期公開] 公開日: 2018/05/01
    ジャーナル フリー

    本実験では,木製のブロックを使用することで分詞構文の学習に効果があるか,そしてその学習内容を長期間記憶できるのかを検証し,その実践報告を行う。文法を学習する場合,いくつかの文法単元では覚える事が多く,それが負担となり,長期間記憶できない事がある。そこでサイレントウェイを導入して,学生の学習負担の軽減を図ることで,長期記憶が促進されるかを検証した。今回,実験を行い,初級クラスと中級クラスの48名の女子大学生が参加した。両クラスにおいてブロックの使用方法の説明が行われ,その後,学生はブロックを使い練習問題に取り組んだ。事後テストにおいて両クラスとも事前テストよりスコアを伸ばした。更に一ヶ月後に行われた記憶保持テストにおいては初級クラスの成績が中級クラスの成績を上回った。これらの結果から,英語の分詞構文の学習にブロックの使用が特に初級クラスで効果的であるということが分かった。

【資料】
【訂正記事】
---
【会告】
【編集後記】
feedback
Top