筆者の勤務する大学では,2022年4月の組織改編により,ライティング支援施設が独立した組織から学習支援センターの一部となった。それに伴い,ライティング支援施設の運営方針と体制に変化が生じた。その運営方針とは,本学の教育方針の一つである,学生同士の学びあいの促進である。筆者はライティング支援のコーディネーターとして,学生チューターの位置づけや個別支援のあり方を新たな運営方針に合わせて変更,調整してきた。本稿では,本学におけるライティング支援施設の運営体制が,組織改編に伴いどのように変化したのかを報告する。特に学生チューターに関わる変更点に焦点を絞り,7つの事柄にまとめて述べる。7つの事柄とは,「セッション担当者」「チューターの種類」「支援のレベル」「チューターの育成」「運営への参画」「新規採用チューター研修」「相談の受け入れが可能な枠数」である。また,その変化に伴うチューターの反応や動向についても報告する。
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