リメディアル教育研究
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早期公開論文
早期公開論文の8件中1~8を表示しています
  • 山下 由美子, 川越 颯亮, 小松川 浩, 山川 広人
    原稿種別: 実践研究論文
    論文ID: 2022.05.19.01
    発行日: 2022年
    [早期公開] 公開日: 2022/06/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    本稿では,オンライン型協調学習を通じて学生達が話し言葉を改善するための授業デザインを新たに検討した。グループ議論を通して,他者の文章内の話し言葉にどの程度気づき指摘できるかを検証するため,レポート課題を課し,グループ議論後に修正レポートを再提出させた。検証には,オンラインでの授業実践用に用意したグループウェアに蓄積されたレポート,指摘データやZoomに記録された録画映像から,学生たちの指摘の傾向や話し言葉への気づき・コメントの動きを分析した。結果,再提出後の話し言葉が18.7%減少し,他者からの指摘なしでの修正も116個(10.2%)確認できた。協調学習が他者への指摘に加え,自身のレポート推敲にもつながっていたことがわかった。また,文脈判断の必要なあいまいな話し言葉も37個検出できていた。本研究で,オンライン上のグループで他者の文章を共有しながら議論を行うことが十分可能であり,また話し言葉の減少も確認することができた。

  • −パンデミックにおける対面授業と遠隔授業の比較−
    中川 知佳子, Shewack Eric, 小林 ゆみ
    原稿種別: 論文
    論文ID: 2022.04.14.01
    発行日: 2022年
    [早期公開] 公開日: 2022/05/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    これまでの研究では,リアルタイムで双方向のやりとりが可能なビデオ会議システムを用いたコミュニケーションの有効性については十分に検討されていない。また,アンケート結果をもとに学習者の意識の変化を調べた研究はあるが,学生・教師の双方の立場からメリット・デメリットを評価したものはない。本研究は,学習意欲や態度の育成およびコミュニケーションスキルの育成を目指す「英語コミュニケーション」科目における,対面学習と遠隔学習の違いを検証することを目的としている。質問紙調査を行い,5段階評価および自由記述項目の回答を分析した。その結果,初級学習者にとって対面での発話は非常にプレッシャーになること,遠隔授業での適度な距離感が快適なコミュニケーションにつながる可能性があること,リアクションツールやチャットなどの発話以外のコミュニケーション手段が有効に活用できることなどがわかった。これらの結果は,リメディアル教育において,コミュニケーションへの興味などの「態度」を育むためのヒントとなる。

  • 奥田 宏志
    原稿種別: 実践研究論文
    論文ID: 2022.04.19.01
    発行日: 2022年
    [早期公開] 公開日: 2022/05/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    本実践研究では,中等教育における研究倫理教育の実施状況調査と研究倫理を題材としたe-ラーニングとグループ討論を用いたリメディアル教育の効果を検証した。大学初年次学生に対して実施した研究倫理の知識・理解を問うテストの結果,大学入学前の「探究」を含む調査・研究活動の経験は,研究倫理の知識・理解に大きな影響を与えていないこと,「引用」について誤った知識を持っていることが確認された。これらのことから,中等教育の現場において適切な研究倫理教育を受けていないことが示唆された。さらに,e-ラーニングとグループ討論を用いたリメディアル教育方法を行った結果,大学初年次学生の研究倫理の知識・理解を問うテストの成績向上につながることが明らかになった。

  • ―立命館アジア太平洋大学初年次科目を事例として―
    筆内 美砂, カッティング 美紀, 秦 喜美恵, 筒井 久美子, 平井 達也
    原稿種別: 実践報告
    論文ID: 2022.03.11.01
    発行日: 2022年
    [早期公開] 公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    本稿は,立命館アジア太平洋大学(APU)で開講する初年次向け多文化間共修科目について,対面とオンラインを併用した同時双方向型ハイブリッド型授業(ハイフレックス型)の授業実践例を報告し,その教育実践の成果と課題を明らかにする。当該科目は,文化的・言語的背景が異なる学生が混ざってプロジェクトを実施するPBL (Project Based Learning)型授業であり,学部生のティーチングアシスタントを活用したユニークな授業である。全受講生対象の授業評価アンケートの分析結果から,2019年度の対面型と比べて,2020年度のハイブリッド型授業はすべての項目の評価が上がった。とりわけ「学生の学び」「アクティブラーニング」「教員の姿勢・関わり,授業設計」が該当する。これらの結果を踏まえて,ハイブリッド型による多文化間共修授業を活かすために重要な「教育的仕掛け」を考察する。

  • 黒田 匡迪, 東寺 祐亮, 坂井 美穂, 渕上 千香子, 吉村 充功
    原稿種別: 実践報告
    論文ID: jade.2022.02.15.01
    発行日: 2022年
    [早期公開] 公開日: 2022/03/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    日本文理大学工学部の初年次において,リメディアル科目として基礎学力講座(数学・国語)をクォータ制で開講している。2019年度までは共通シラバス・共通教材での複数クラスを対面授業で実施してきたが,クラス間の教育効果に差があるという課題があり,2020年度からはチームティーチングによる遠隔授業(合同クラス)への転換を図った。本研究では,チームティーチングが導入されている基礎学力講座(数学・国語)において,対面方式の授業を遠隔方式に変更した場合に,同程度の効果が得られるかを検証した。その結果,対面授業を行った2019年度と,チームティーチングを導入して遠隔授業を行った2020年度とで単位認定率と期末試験点数に有意な差は見られず,遜色ない効果が得られたことが明らかになった。一方で,2020年度の遠隔授業では,2019年度までの対面授業と比較して,欠席過多による不合格者が多いことが明らかになった。授業時のアンケートを基に,遠隔授業に馴染めない学生の原因・特性とそのサポート方法に関する考察を行った。

  • 井内 勝哉, 西尾 悠, 脊戸 和寿, 小川 隆申
    原稿種別: 実践報告
    論文ID: 2021.07.20.01
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    本稿では,理工学部初年次生に対する情報教育において,オンデマンド型online講義をデザインした。講義毎の課題および講義期間終了後の授業アンケートを解析した結果,オンデマンド型online講義では課題達成能力,理解度,満足度の点で対面講義より評価が高かった。オンデマンド型online講義の特徴である反復学習により,理解度の向上が予想された。初年次生の知識の習得幅が大きい情報教育では,オンデマンド型online講義で知識を習得し,その後,対面講義や実習などによる知識の定着が効果的と想定された。

  • 仲道 雅輝, 竹岡 篤永, 根本 淳子
    原稿種別: 実践報告
    論文ID: 2021.07.20.02
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    初年次教育における学生の学習経験の質向上に向けた授業改善の取り組みとして,Parrishの「ID美学第一原理」に示される学習者要因(4要因:意図・プレゼンス・開放性・信頼感)を枠組みとした「授業改善ヒント集;学習者要因編」を作成した。このヒント集の項目は,初年次教育に携わる教員への半構造化面接法により導き出されたものである。授業改善の方策として,意図20項目,プレゼンス35項目,開放性21項目,信頼感24項目が抽出できた。これらは,授業を通じて,学生の学習経験の質の向上に取り組もうとする教員の自己評価や授業改善の手掛かりとなるものである。

  • ―会話の分析を中心に―
    篠崎 祐介, 鈴木 美穂, 冨士池 優美, 北原 博雄, 中田 幸司
    原稿種別: 実践報告
    論文ID: 2021.07.20.03
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    主体的・対話的に批評を行わせる学修活動を取り入れた授業実践を実施し,批評文の変化を分析するとともに,批評文の変化が大きかったグループの学修活動の分析を会話を中心に行った。その結果,取り出した情報と解釈を結びつける理由づけが記述される等の批評文の変化が見られた。また,分析対象となったグループでは,散発的で単調な会話から相手の発言に関連づいた会話に展開していた。作品がただ面白いという感想から,作品の内容や表現に着目しつつ,他者にも捉えられる理由を求めようとする意識が共有されるようになっていった。一方で,批評においてどのような理由を持ち出すとよいのかという点をメタ的・批判的に意識化させることができなかったという実践上の課題が見出された。

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