日本糖尿病教育・看護学会誌
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最新号
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資料
  • 武田 織枝, 平澤 則子, 高林 知佳子
    2022 年 26 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2022/03/31
    公開日: 2022/04/21
    ジャーナル フリー

    【目的】インスリン自己注射を導入して1年以内の独居高齢糖尿病患者が療養生活において抱く不安を明らかにする.

    【方法】A県4地域のインスリン自己注射を導入して1年以内の独居高齢糖尿病患者に,半構成的面接を実施し,12名の療養生活上の不安を質的に分析した.

    【結果】インスリン自己注射を導入して1年以内の独居高齢糖尿病患者が療養生活において抱く不安は,【独りで毎日確実に注射を続けられるか不安】【常に血糖値が気になり,血糖値に囚われてしまう不安】【知りたい情報を得ることができず,病状がわからない不安】【自分らしい生活を喪失していくことへの不安】【豪雪地域でインスリン注射をしながら独りで生きていくことへの不安】であった.

    【結論】独居高齢患者が,インスリン自己注射の手技を習得し,治療を継続していくためには,外来看護師は,本研究で明らかになった独居高齢患者の療養生活上の不安を把握しながら支援を行う必要があることが示唆された.

原著
  • 山岸 直子, 勝野 とわ子
    2022 年 26 巻 1 号 p. 9-22
    発行日: 2022/03/31
    公開日: 2022/04/21
    ジャーナル フリー

    目的:独居高齢糖尿病患者の食事療法の自己管理の取り組みおよび関連する要因を明らかにし,看護への示唆を得ることとした.

    方法:70歳以上で外来通院中の独居糖尿病患者16名を対象に,半構成的面接法でデータ収集し質的に分析した.

    結果:独居高齢糖尿病患者の食事療法の自己管理の取り組み程度は,悪い,中程度,良いの3段階に分類された.自己管理と関連して,ソーシャルサポート,孤独感,経済状況,知識,自己管理の必要性の認識,食事作り,負担感,食べる楽しみ,工夫,取り組みの成果の10要因が抽出された.特に自己管理が悪いグループの特徴として,人との交流が希薄な孤独感を抱いている男性が浮かび上がった.

    結論:独居高齢糖尿病患者は,ソーシャルサポートを中心とした要因を考慮した自己管理支援,負担感の軽減,食べる楽しみを大切にしQOL 維持・向上を目指した看護支援の重要性が示唆された.特に人との交流が希薄な孤独感を抱く男性は,より留意して支援する必要がある.

委員会報告
  • 研修推進委員会(2013年11月~2020年2月), 楢原 直美, 丸山 順子, 山﨑 優介, 山本 真矢, 曽根 晶子
    2022 年 26 巻 1 号 p. 23-31
    発行日: 2022/03/31
    公開日: 2022/04/21
    ジャーナル フリー

    糖尿病重症化予防(フットケア)研修の修了者に対して,質の担保を目的とし,2013年から2020年までに計10回,ブラッシュアップ研修を開催した.ベーシック版では予防的フットケアを支援するための患者を捉える視点,看護の方向性を見出す,アドバンス版では,より専門的な知識・技術の習得を目的とした.グループワークでは,受講者同士でフットケアの困っていることを解決するための情報交換により悩みを共有し,気づきや工夫点から解決のヒントを見出していた.講義や事例検討は,講義を通して,丁寧にアセスメント・支援方法の検討を行い,深く患者を捉え,療養支援の方法を考えることができていた.この研修は,これまでの受講者のフットケア「経験」を活用することで,受講者のニーズに合った満足度の高い研修となった.今後も糖尿病患者の足を守りフットケアで支える看護師の質の担保は必須であり,それを支援するブラッシュアップ研修の継続が必要である.

資料
  • 米田 昭子, 野並 葉子, 馬場 敦子, 曽根 晶子, 河田 照絵, 藤原 由子
    2022 年 26 巻 1 号 p. 33-40
    発行日: 2022/06/30
    公開日: 2022/07/01
    ジャーナル フリー

    「糖尿病患者へのエンボディメントケア」の第1番目のケアとなる『あいまいな体験に輪郭を与えるケア』の実践プロトコールを紹介し,有用性,臨床応用について1事例の実践を用いて検討することを目的とした.日常生活であいまいになっている身体の体験を患者の意識にあげ,患者自身が置かれている状況を解釈し,そのことによって現在の状況に身を置けることを期待したケアで,【身体の感覚に働きかけるケア】【見ていなかった足を見るケア】【全身をくまなく見るケア】【生活の体験を聴くケア】の4つで患者の中に在った患者自身にも意識されていなかった身体の体験が意識にあがり,しばらく運動をしていなかった身体や,家族を優先し野菜を摂取できない生活が表現され,自身の行動を肯定できない解釈がもたらされた.患者の身体と生活のつながりが見えるようになる本ケアは,糖尿病看護において有用であること,従来のケアプログラムでは,負担感を抱くと予想される患者,ある程度の高血糖状態の時期を有する患者への臨床適用が示唆された.

  • 森 京子, 古川 智恵
    2022 年 26 巻 1 号 p. 41-48
    発行日: 2022/06/30
    公開日: 2022/07/01
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,薬物療法を行う高齢2型糖尿病患者に対する自己管理支援に関する研究を概観し,支援内容を明らかにすることにより,2型糖尿病を有する高齢者が薬物療法を生活に取り入れ,継続的に実施するための支援における課題を検討することである.医中誌Web版(Ver.5)を用い,「2型糖尿病」,「薬物療法」と「自己管理」or「セルフマネジメント」or「セルフケア」を掛け合わせ,高齢者65歳以上を絞り込み条件として,2011年から2020年までに発表された原著論文を対象とし検索した.12論文を検討し,自己管理支援の内容として,【患者の認知・身体機能に応じて配慮する】,【患者の自律性を尊重する】,【継続的な支援体制を整備する】が明らかになった.今後,病棟-外来間の連携のみならず,在宅ケアチームと連携・協働しながら自己管理支援に携わっていくことが求められる.また,施設の枠を越えた連携体制の強化,療養支援に携わる専門職の育成,継続的な支援体制の整備が今後の課題である.

原著
  • 増田 誠一郎
    2022 年 26 巻 1 号 p. 49-57
    発行日: 2022/06/30
    公開日: 2022/07/01
    ジャーナル フリー

    本研究は,外来通院中の2型糖尿病患者における治療中断の予測因子である治療満足度とセルフモニタリング力の関連性を明らかにすることを目的とした.セルフモニタリング力を説明変数,基本属性と治療状況を交絡因子,石井ら(2000)の糖尿病治療満足度質問表:DTSQのスコアを目的変数として,ロジスティック回帰分析を行った. 対象者244名の平均年齢は65.9(SD,11.2)歳,男性60.2%,女性39.8%,平均HbA1c(NGSP)値7.62(SD,1.22)%.治療中断意思ありのカットオフ値とされるDTSQスコア22.5点を基準として2群化した,治療満足度低値群は34.4%,高値群は65.6%であった.多変量解析の結果,治療満足度の高値にはセルフモニタリング力が有意に関連していた(OR,1.14;95% CI,1.07―1.23).2型糖尿病患者の通院中断予防のために,治療満足度の維持・向上とセルフモニタリング力を支援することが重要である.

第26回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 特別講演1
第26回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 特別講演2
第26回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 特別講演3
第26回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 教育講演1
第26回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 教育講演2
第26回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 教育講演4
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