日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
12 巻 , 1 号
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論文
  • 辻 拓也, 五十田 博
    2012 年 12 巻 1 号 p. 1_1-1_19
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/02/22
    ジャーナル フリー
    本論文では、下階に鉄筋コンクリート造を上階に木質構造を配した立面的併用構造に対して、各構造の剛性や重量の違いによって地震時の高さ方向の外力分布の傾向を明らかにするとともに、塑性化や損傷の程度について解析的な検討をおこなった。加えて、現行Ai分布では危険になる構造について、2質点系の重量と剛性比に基づく外力分布を2質点を超えるものにも適用できるような考え方を提案し、その妥当性を時刻歴応答解析の応答変形によって確認した。
  • 山田 真澄, 山田 雅行, 福田 由惟, スマイス クリスティン, 藤野 義範, 羽田 浩二
    2012 年 12 巻 1 号 p. 1_20-1_30
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/02/22
    ジャーナル フリー
    我々は、2011年長野県北部の地震(Mj6.7)の震源域で木造建物の全棟調査及び高密度の常時微動計測を行った。木造住家の全壊率は、長野県栄村の青倉地区と横倉地区で30%を超えており、観測記録の得られている森地区では10%以下であった。また、震源近傍で得られた地震観測記録と常時微動記録から青倉地区と森地区での強震時の地震動を推定した。推定された地震動は、地区の中の揺れやすさを反映することができ、その特徴的をとらえた分布を示した。推定した地震動(PGA, PGV)と木造建物被害率との相関は概ね良く、被害分布と矛盾しない地震動分布を推定できたことを示している。本研究で求められた被害率曲線では、150cm/sを境にして木造建物の倒壊率が急増し、倒壊率が半数を超える結果が得られた。
  • 平井 俊之, 澤田 純男
    2012 年 12 巻 1 号 p. 1_31-1_42
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/02/22
    ジャーナル フリー
    統計的グリーン関数法等の手法を用いて予測された地震波形の妥当性は,最大加速度値や最大速度値等を指標として距離減衰式等との整合によって評価されることが多いが,これらの指標の予測値には大きなばらつきが生じることが知られており,地震動予測結果の妥当性を評価することは容易ではない.本研究では,地震動のエネルギー指標に着目し,入射エネルギー密度と名付けた量を地震動予測結果の妥当性評価へ適用する場合の利点について検討した.モデル断層を想定し,統計的グリーン関数法を用いて周辺地点における地震動予測を行い,入射エネルギー密度,最大加速度値,最大速度値を算出して比較検討した.アスペリティの大きさに関するパラメータスタディを行った結果,入射エネルギー密度を用いることによって,地震動予測結果について地震の規模に応じた合理的な評価が得られた.また,入射エネルギー密度は,統計的グリーン関数法に用いる要素地震波形の位相特性や地盤の違いに起因するばらつきが小さいことがわかった.これらのことから,地震動の入射エネルギー密度を加えることによって,地震動予測結果の妥当性をより合理的に評価できる可能性があることがわかった.
  • 糸井 達哉, 高田 毅士
    2012 年 12 巻 1 号 p. 1_43-1_61
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/02/22
    ジャーナル フリー
    硬質地盤上での内陸直下地震の地震動を対象として、深部地下構造における地震動加速度応答スペクトルの増幅特性の数値解析結果と地震観測記録の分析結果を組み合わせ、既往の地震動予測式に対して深部地盤増幅の補正項を導入する手法を提案する。提案手法は、堆積層深さを説明変数とする方法と深部地下構造の平均S波速度を説明変数とする方法の2手法からなる。また、レイリー波位相速度分散曲線からこれらの説明変数を推定する手法も併せて提案する。提案する地震動予測式の補正手法を用いることにより、敷地直下の深部地下構造調査結果を簡易に反映した地震動応答スペクトルの予測が可能となる。
報告
  • 引田 智樹
    2012 年 12 巻 1 号 p. 1_62-1_79
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/02/22
    ジャーナル フリー
    統計的グリーン関数法などの波形合成法を適用する際の課題の一つとして、合成結果の振幅が中間周波数帯域で落ち込む場合があることが挙げられる。この問題の改善方法として、矩形クラックモデルに基づいて断層内のライズタイム、すべり量の非一様性を考慮した断層モデルを利用する方法を検討した。実務的な強震動評価に適用し易いライズタイムとすべり量の設定方法を示し、統計的グリーン関数法を用いた地震動評価を対象とした例題に適用して有効性を調べた。その結果、非一様性を考慮した断層モデルを用いることで、一様な断層モデルを利用した場合と比べ、合成結果の中間周波数帯域における落ち込みが生じにくくなることが確認できた。
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