2015年1月に、東京都江東区の清水建設技術研究所内に、三次元大型振動台と三次元大振幅振動台の2基の振動台を有する研究施設「先端地震防災研究棟」が完成した。大型振動台 (愛称:E-Beetle) は、テーブル面:7m×7m、最大搭載重量:70ton、最大変位:水平±80cm/上下±40cm、最大速度:水平±200cm/s/上下±100cm/s、最大加速度:水平2,700cm/s2/上下2,200cm/s2 (35ton搭載時) である。周辺実験施設への振動伝搬を低減するために、建物基礎内に空気ばねと粘性ダンパーで支持された振動台基礎 (アイソレーションマス) を設けた。大振幅振動台 (愛称:E-Spider) は、テーブル面:4m×4m、最大搭載重量:3ton、最大変位:水平±150cm/上下+90cm、—70cm、最大速度:水平±200cm/s/上下±100cm/s、最大加速度:水平1,000cm/s2/上下900cm/s2 (3ton搭載時) である。振動台上に地震体験用キャビンを設置することにより、揺れと同期した室内映像を見ながらの地震体験も可能である。2つの振動台の計測システムでは、ひずみや電圧センサーの他にカメラ映像やモーションキャプチャーの同期収録ができるようにした。
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