日本全国にわたって広域での地盤の増幅度の分布を推定することを目的として、全国1, 785地点での地盤のS波速度に関するデータに基づいて、地盤の平均S波速度と国土数値情報の地形分類・標高データ等との関係を整理した。地形分類と地盤の平均S波速度の関係を地域ごとに整理したところ、同一地形分類での地盤の平均S波速度は、中央日本に比べて東北日本および西南日本において高めの値を示す場合があることを確認した。この結果に基づいて、地域性を考慮した地盤の平均S波速度推定法を提案し、これにより全国での地盤の平均S波速度、さらには地盤増幅度の推定精度が向上することを示した。
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