日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
9 巻, 4 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
論文
  • Kuo-Hung HSIAO, Hong-Sen YAN
    2009 年 9 巻 4 号 p. 4_1-4_10
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/10
    ジャーナル フリー
    This paper reviews the development of reconstruction designs of the lost Zhang Heng's seismoscope. Historical background of Zhang Heng's seismoscope including the biography of Zhang Heng and existing historical archives is presented. Available reconstruction designs, which are classified into external shape, suspended pendulum, direct contact, inverted pendulum, and authors' approach, are presented. Based on the proposed approach, all feasible design concepts that meet the science theories and techniques of the subject's time period can be recreated. And, this provides a logical foundation for the reconstruction designs of Zhang Heng's seismoscope before new evidences are found.
  • 先名 重樹, 翠川 三郎
    2009 年 9 巻 4 号 p. 4_11-4_25
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/10
    ジャーナル フリー
    日本全国に適用できるスペクトル増幅率の簡便な推定方法の提案を目的として、先名・他(2008)のスペクトル増幅率を推定する関係式を使い、微地形区分が判明している地点の常時微動観測記録を用いて各微地形区分での平均スペクトル増幅率を計算した。さらに、スペクトル増幅率に比較的大きなバラツキがみられるものに対しては、河川からの距離や山地・台地系微地形区分等からの最短距離を考慮して微地形区分の細区分を行い、平均スペクトル増幅率を求め、その形状をモデル化した。作成されたモデルを用い、2007年新潟中越沖地震を対象として、各観測地点の微地形区分に対応するスペクトル増幅率モデルを、Kanno et al.(2006)の距離減衰式から推定した工学的基盤相当での応答スペクトルに乗じることにより、地表における応答スペクトルを推定した。推定された応答スペクトルは、多くの地点で観測記録との対応が良く、本手法が、日本全国任意地点の応答スペクトルを簡易に推定するための有効な手法であることが確認された。
  • 浦部 和哉, 佐治 斉
    2009 年 9 巻 4 号 p. 4_26-4_38
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/10
    ジャーナル フリー
    大規模地震災害発生直後において被災地周辺での救助・支援活動を行うにあたり、車両や被災者の移動経路を確立するため、広域道路情報を一括して把握することは重要である。この把握に空撮画像を活用することは、撮影時に災害による影響を受けにくく、広域に渡り早期に情報を得られるため有効である。本研究では、山間部を対象とした道路閉塞領域を検出する手法を提案する。具体的には、地震災害の発生前に撮影された衛星画像と発生後に撮影された航空画像を利用し、それらの比較によって被災領域を検出し、領域の隣接関係を用いることによって道路閉塞領域を検出する。また、被災領域の判別には数値標高データ(DEM)の情報も利用する。最後に、得られた検出結果をデジタル地図の道路領域上へ投影する。提案手法に基づき関連するソフトウェアを計算機上に作成し、実際の画像を解析して手法の有効性を示した。
  • 中川 学, 五十田 博, 岡野 瑛貴
    2009 年 9 巻 4 号 p. 4_39-4_56
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/10
    ジャーナル フリー
    本論文では、まず、時刻歴応答解析によって木質ラーメン構造、軸組構造、そして併用構造の実大振動台実験結果の追跡を試み、解析モデルの妥当性を確認した。次いで、確認した解析モデルを用い、ラーメン構造、併用構造に対して、現状の耐震設計法や地震時挙動の課題と考えられる事項を取り上げ、それらを検討した。つまり、ラーメン構造は、接合部の履歴吸収エネルギーの大小による応答変形の増減を定量的に明らかにし、対象としたラーメン構造で軸組構造と同程度の地震時応答変位になる設計上の限界変形点を決めた。併用構造は、ラーメンによる応答変位の増加を定量的に明らかにした。
  • 古賀 倫子, 増田 洋人, 早津 昌樹
    2009 年 9 巻 4 号 p. 4_57-4_66
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/10
    ジャーナル フリー
     大規模地震時に港湾施設のアンローダが損傷・倒壊することを防止するため、免震装置への要求が高まっている。免震装置の有効性の検証及びその仕様決定のためには、解析による検討が有効である。本研究では、アンローダの汎用的な振動解析モデルを構築するため、振動測定結果を基に設計最適化手法により、主要な部分の剛性を同定して解析モデルを構築した。次に、構築したモデルを用いて、地震応答解析を行い免震装置の有効性を検証した。
feedback
Top