経済地理学年報
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39 巻, 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1993 年 39 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1993 年 39 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1993 年 39 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
  • 中藤 康俊
    原稿種別: 本文
    1993 年 39 巻 1 号 p. 1-17
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
    ゴルバチョフ大統領(旧ソ連)のペレストロイカ政策とソ連邦の崩壊, ベルリンの壁の崩壊などによる旧ソ連・東欧諸国の改革・開放政策, 朝鮮半島の緊張緩和など, 東西冷戦時代の終焉とともに日本海を囲む日本, 旧ソ連極東地方, 韓国, 朝鮮民主主義人民共和国, 中国東北三省などの間で国境を越えて経済交流を活発にし, 「環日本海経済圏」をつくる動きが強まってきた. 日本ではとくに日本海沿岸地域の自治体や経済界・民間レベルで経済交流が活発である. 最近のEC統合, 北米自由貿易協定の調印, 華南経済圏の形成などはこうした動きを加速させている. 本論文は「環日本海経済圏」をつくることの意義と課題を明らかにしたものである. その結果, 環日本海経済圏をつくる意義としては日本海沿岸地域の振興, 日本経済の構造転換と東京一極集中の是正, 日本海をとり囲む国々の相互補完性, 経済大国日本の国際貢献の点が指摘できる. そして, そのための日本の課題としては対岸諸国の歴史と現状に対する十分な理解と反省, 経済交流のほかに教育・研究, スポーツなど多様な交流の必要性, 日本海沿岸地域相互の交流とそのためのインフラの整備の一つとして日本海国土軸の形成, 日本企業の監視と規制の4点をあげたい. 対岸諸国の課題としては, 政治的安定と経済の改革・開放, 市場経済と投資環境の確立, 情報の公開などが不可欠である. 最後に日本と対岸諸国が共通してかかえる課題としては, 中央集権的なシステムの改革, 政府レベルの協力, ハード, ソフトの両面にわたるインフラの整備と人材の育成などである. 環日本海経済圏を構成する国々のなかでは日本が資本と技術の面でとくに優れており, その中心的存在であることは言うまでもない. しかし, 日本はこれまでガットの自由・無差別, 多角的貿易体制のメリットをもっとも多く受けた国であり, 今後もこの体制は維持しなくてはならない. したがって, リージョナリズムがグローバリズムを補完するような望ましい関係を育てていく努力が必要である. また. 環日本海経済圏を構成する国々はいずれの国も政治的・経済的問題をかかえている上に宗教・民族などがちがっており, 「環日本海経済圏」という一つの「経済圏」をつくることは決して容易でないことも事実である. しかし, 21世紀の日本が国際社会にどうかかわりを持つかを考えたとき, 「環日本海経済圏」は今後の大きな課題であることだけは間違いない.
  • 駒井 正一
    原稿種別: 本文
    1993 年 39 巻 1 号 p. 18-33
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
    第7次5ヵ年計画以後, 中国は経済区分に3大地帯を採用した. 東北経済区は遼寧省が東部, 他は中部に区画され, 二重構造をなしている. 前者はインフラと技術の優位性をもち, 「辺境」をかかえる後者とは, 発展上の雨離状態がめだつ. 区の経済中心も遼寧に重心をもった吟大線などの結節点に集中し, 独特の大都市群を形成してきた. 比較優位の原則が貫かれ, 東北経済区は全国的な貢献が要請されたため, 高エネルギー消費の旧式企業が更改されずに稼働せざるをえなかった. 改革・開放体制の下では, 外資とリンクした設備更新や"両頭在外"などの新しい外向型経済の構造を備えてきている. "横の経済連合"も強調されたため, 各経済単位を重視した各種の協作区が結成されてきた. なかでも, 大連は"準直轄市"ともいうべき計画単列都市に指定され, 省級の権限が与えられている. 東北経済区全体の対外貿易開港地としての地位を占めるだけでなく, 隣接する河北や山東などとネットワークを組んだ環潮海経済区の中心の一つとして, 重層性を高めている. 一方, 吉林や黒龍江では, 人口は長春やハルビンの都市群に集中する. 国境地帯では城鎮体系は"多核稀疏"にならざるをえず, 農業や林業だけに頼らない開放型の貿工農一体化システムの形成が求められる. そのため, 黒河などに国境経済開発区を設け, 対峙するロシアや朝鮮民主主義人民共和国の小都市と協同の契約や貿易協作を行ってきた. その過程では, 小額貿易だけでなく"南聯北開"を必要とするものや"三来一補"の形式が増えるため, 企業の活動環境の整備が急がれる. また, 三江平原や図側江河口開発は, 今後の東北経済区発展のカギを握ると思われ, 完成された計画と共通認識の上にたった協力が要請されている.
  • 小俣 利男
    原稿種別: 本文
    1993 年 39 巻 1 号 p. 34-49
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
    旧ソ連およびロシア連邦の極東地域は, ペレストロイカにともなう対外経済関係の再評価によって内外から注目され始めた. 一方, ソ連解体後, 独立国家共同体の将来は不透明であり, 極東地域を含むロシア連邦も政治・経済の再編過程にある. わが国では「環日本海経済圏」などの構想やその一部であるロシア極東の対外経済関係が活発に議論されてきた. 本稿では, そうした対外経済関係をロシア極東側に視点を置いてとらえるため, 極東経済について旧ソ連の経済発展政策の中での位置づけや1980年代後半以降の政治・経済再編下での変化をその地域的側面を中心に検討し, 「環日本海経済圏」構想についても若干論じた. 旧ソ連極東は中央集権的指令制経済と限られた対外関係により, 旧連邦内の「周辺」として若干の工業をもつ資源産地とされ, 同時に, 域内も社会経済的側面において南北間を基本にした地域分化が著しい. 1980年代後半以降, 旧ソ連やロシア連邦は対外経済関係の積極化のために極東地域を重視した各種施策を推進し, 合弁企業の立地などの動きも出てきた. 一方, 連邦中央・地方関係は十分に確定しておらず, 地域内の行政体間で連携と個別化の動きもあるが, 地方分権化は必ずしも順調に進んではいない. 極東地域としては市場経済への移行と対外経済関係への参入が並行しているが, 旧体制下で形成された経済とその地域的展開や合弁企業の立地動向から, 極東経済は南北間や行政地域間で格差をともなって変動するものと予測される. 国際分業上の位置など地域経済の再編における連邦・地方両政府の関与の方式・可能性が重要になり, 予定中の国家的地域計画の動向が極東経済の地域変動にとって注目される. その際, ロシア極東の対外経済関係地域としては, 「環日本海経済圏」をその一部分としつつも, アジア太平洋地域が考えられている.
  • ザンブルネン クレイグ
    原稿種別: 本文
    1993 年 39 巻 1 号 p. 50-67
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は, ロシアとロシア極東地域における新しい組織形態と制度の発展に伴う諸問題を明らかにし, 今後の展望を行うことである。まず, ゴルバチョフの改革開始以前における, ソ連の経済システムの法的制度的背景を簡潔に論ずる. ついで, 改革と関連する主要な財産権問題が提示される. そのうえで, 1988年以降, ソ連とロシア連邦で制定された, 財産と組織の新しい形態に関する重要な法的改革のいくつかをとりあげて評価する. 具体的には, 合弁事業, 外国からの直接投資, 自由経済地区, 国営企業の再編, さまざまなタイプの協同組合, 中小企業, 株式会社, 証券取引, 商品取引などについて, それらの特質と実際の働きを明らかにする. 千島列島南部に関する長年の, そして最近さらに激しくなりつつある領土紛争は, ロシア国内であれくるっている経済闘争と政治闘争の文脈の中に位置付けてみた. 非国有化と民営化の過程に関する改革立法についても取り上げる. その際, 現在進行中のバウチャー計画に対する, 初期の悲観的な評価についても論ずる. ロシアの経済市場改革の過程がいずれまもなく成功するであろうと楽観視できるわけではないし, 古いシステムの解体が完全なものからほど遠く, 社会的インフラストラクチャーの崩壊, 蔓延する貧困, 富の急速な集中, 地域間・民族間の武力紛争, 苦悩と絶望の蔓延といった最悪の事態が発生しかねないという恐れがある. (和文要旨は英文要旨から山本健兄が翻訳した)
  • 原稿種別: 付録等
    1993 年 39 巻 1 号 p. 68-88
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1993 年 39 巻 1 号 p. 89-93
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1993 年 39 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1993 年 39 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1993 年 39 巻 1 号 p. Cover4-
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
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