本研究では,校内研修における同僚教師との協働省察と授業実践の繰り返しが,若手教師の授業力量向上に果たす効果を明らかにすることを目的とした。この目的を遂行するために,小学校における学年部研修に着目し, 第6学年社会科歴史単元「武士の世の中」(9時間)を対象とし検討を行った。その結果,第一に,若手教師は学年部研修において同じ授業を繰り返し相互参観し事後検討会を行うことで,認知面の学習において教材や子どもへの対応の理解が,回を追うごとに具体化・詳細化が図られ,学習が深まっていることが明らかとなった。第二に,同僚との協働省察の内容が授業実践に反映されたことが確認され,事後検討会における協働省察が教師の授業力量向上につながっていることが示された。
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